【マンガ業界】「新人を育てる」「方法論」~マンガ図書館Zの新人育成についてのコメントに端を発して

株式会社 Jコミックテラス会社の設立および事業に関する説明会にて触れられた、 「出版社が新人を育てない」という話について、 漫画家の中村珍先生(@nakamura_ching)の意見と寄せられたリプライを中心に。   ※この話は漫画家・編集者(共に志望者も含む)による意見交換がなされるべきでは、と考えます。 続きを読む
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yumetaro @yumetaro

(引用)「出版社が新人を育てない。佐渡島さん(編集者)もそう言ってた。だから、新人の新作も扱うことにしました。誰でも投稿できるようになります。「comico」のチャレンジ作品と同様です」wildhawkfield.com/2015/08/blog-p…

2015-08-03 14:40:22
中村珍 @nakamura_ching

私の観測範囲だけど、私自身にも10誌以上の担当さんがいてアシスタントとして外の現場でも各社各誌各編集さん各新人さん見渡した限りでは「どこも育ててるし、多くの編集さんは育てたい新人欲してる」って印象。徒弟っぽさは減ったと思うけど。 ↓ twitter.com/yumetaro/statu…

2015-08-03 14:52:27
yumetaro @yumetaro

↓この手の話が出る度に思うのだが、「育てる」の意味にもよるだろうけど「新人を育てていない出版社」ってむしろほとんど存在しないのでは。昔(20年くらい前?)のように、上京させてアシ先紹介して連載準備金用意して…みたいなことは無くなったとしても、「育てない」ってことは無いような。

2015-08-03 14:43:38
yumetaro @yumetaro

@nakamura_ching 「育てない」が事実なら、どこも真っ先に新人賞の廃止を検討すると思うのです(そして、pixivとかTwitterとか同人からのピックアップのみに特化する)。

2015-08-03 14:56:50
中村珍 @nakamura_ching

@yumetaro そうですね、新人賞。持込だってクジ引き構造であるにもかかわらず時間を割いて貰えるわけですし、次世代への期待と熱意って変わってないんじゃないかなと対峙する側としては思います。(逆にネットインフラで新人のうちからもう受賞不要編集不要主義を取る人が増えたなぁ〜と。)

2015-08-03 15:07:32
中村珍 @nakamura_ching

地学の勉強してた筈なのに化石のところ調べてるうちにいつの間にかノートにびっしり怪獣の絵が描いてあった…。こりゃ私、頭人並みにちゃんとしないわけだわ(笑)…あとで漫画の企画に使おっと…。

2015-08-03 15:23:23
中村珍 @nakamura_ching

ハイレベルなネームチェックができない編集者が増えている(のでは?という憶測が出る)理由にとても興味があるので、低レベルな編集者が増える環境の変化がどこかの時代にあったのか、もしご存知でしたらお手間とご教示頂きたいです…! twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 15:43:14
紅林 直 @naokure

その絵コンテチェックが出来ない人が増えてるんでは?て事と (ネーム指導はハイスキルを要求される) 技術を教える環境や 漫画家になった後のアシスタントの使い方を教える事は 漫画家の方が上手いので 総じて「育てられなく」なってる。 と赤松さん達は言いたいのだと思う。

2015-08-03 15:36:05
中村珍 @nakamura_ching

編集者人口が大昔より増えて、分母の分だけ玉石混淆が増えた(=できる編集者が減ったわけではなくて、できない編集者の分母も全体の分母に比例した)…みたいなことかな?

2015-08-03 15:45:29
中村珍 @nakamura_ching

お返事有難うございます。会社単位でというのは講談社集英社の漫画部署では見開きネームを扱う技術を一定水準にまで引き上げる社内教育があったということなんでしょうか?現在では小学館の編集者も会社単位で集英社講談社に並んだという解釈ですか? twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 15:53:13
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching ハイスキルは熟練度です。 見開き単位でネームを見るという基礎技術は 集英社や、講談社では20年前には確立してましたが 小学館にはありませんでした。 各社、技術に差があるのですが 編集者は出版社を移動出来ず、他社ノウハウを知りえませんでした。

2015-08-03 15:48:35
中村珍 @nakamura_ching

「熟練度が必要だからハイレベルなネームチェックができない編集者が"今の時代に増えている"」の解釈が(個々人のキャリア問題なら時が経つほど熟練者が増えていくだろうし、社内の技術継承問題なら継承者は年々増加するんじゃないのかな?というところが分かっていなくて)まだうまくできてない…。

2015-08-03 15:58:06
中村珍 @nakamura_ching

読むと直すの違いは仰る通りと存じます。ちなみに現在も小学館は異動が早くてノウハウ蓄積が弱い傾向にあるというですか?20年前頃の先生がご覧になった?/どなたかから伺った?傾向(…の考察)なんでしょうか? twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:01:09
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching 小学館のノウハウ蓄積が弱いという理由に 当時小学館編集者達は異動の速さを嘆いていました。 絵コンテを読むのには読者の感性だけで可能ですが 絵コンテの修正には基礎知識が必要かと思います。 熟練度の低さの理由は各々の技術継承がないからでは?と。

2015-08-03 15:52:30
中村珍 @nakamura_ching

私は新人時代の育ちを聞かれたら講談社・集英社・小学館の三社出身で、掲載前のネームは各社1〜3人ぐらいの編集さんのチェックがあるんだけど、個人の視野からは『ノウハウ(センスじゃなくてノウハウ)』に開きはなかったから、どういうことでそうなるのか(あと何故増えるのか)とても気になるな。

2015-08-03 16:08:08
中村珍 @nakamura_ching

会社単位で「20年前に集英社講談社にはノウハウがあって」「小学館にはなかった」って考察されるほどになっちゃうキッカケもなんなんだろ。社内教育としてネームのノウハウ講習でもない限り会社単位で他社に差をつけられるほど編集者のネーム技術(高い確度の方法論)が揃うのは相当なことだよね…。

2015-08-03 16:13:51
中村珍 @nakamura_ching

センスはシェアしないでしょうけど技術(方法論)はシェアしなくてはチェック機関として一定の精度を保てないと思っていたので、教えないかどうか存じませんが…、教えない方も居るのですね。私は技術は授業で習ったので手の内明かしに抵抗がなく…。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:17:46
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching 編集者同士もライバルですから 自分の持ってる技術をライバル編集者に全部教えたりはしませんよね? しかしチーム全体が 知ってて当たり前の技術や指導があれば それだけで底上げされてると思います。

2015-08-03 16:05:21
中村珍 @nakamura_ching

小学館の漫画部署全体に技術論がなかった(逆に集英社と講談社には部署レベルで技術論や何らかのマニュアルがあった)のですか?先生をご担当された方に、ということではなく…。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:20:56
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching 僕は小学館の少年サンデーで1991年にデビューしています。 青年誌や、他でも仕事をしました。 20年前総合的な技術論はありませんでした。 知らなかったと思いますよ。 現在は現場スタッフを存じ上げませんが ハイスキル(技術)の方はいるでしょう。

2015-08-03 16:13:18
中村珍 @nakamura_ching

ハイスキルなネームチェックができない編集者がなぜ増えるかを理解できてない…。なんか、とにかく年々ブラッシュアップ傾向にあるものだと思っていたし、ネーム技術をより多く使うのは作家だから、技術は作家が各社に輸出入しちゃうもんじゃないのか?ぐらいに考えてるから私にはピンと来ないのかな。

2015-08-03 16:24:39
中村珍 @nakamura_ching

すみません、一字一句違わず書かなければまずかったですね。「ハイレベルなスキル」のことを指して、ハイレベル、ハイレベルな技術等という語を用いていました。RT @naokure: ハイレベル?、、書いてないので分かりません。 ハイスキルね。//

2015-08-03 16:26:11
中村珍 @nakamura_ching

なるほど、各論がコミュニティ内で一般化されていたということですね。理解しました。ありがとうございます。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:30:08
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching 一般論でお答えしただけですが 各論になれば、担当した人のみと言う言い方も正しいですし 多くの漫画家もそう感じていたと思いますよ。 各社が方法論がそれぞれにあったというのは 新人漫画家達が寄り合いの中でシェアしていた情報です。

2015-08-03 16:27:03
中村珍 @nakamura_ching

これも一字一句違わず書けず恐れ入ります。「ネームを扱うスキル・技術の熟練度がハイ(又はロー)である」を包括して話しておりました。 RT @naokure: 熟練度と書いた気がしてます。 宮大工のような。 継承していかないと習得出来ないような技術と書けば分かり易いでしょうか?

2015-08-03 16:33:16
中村珍 @nakamura_ching

『技術』の私の捉え方に、大きな差があったようです。(私は漫画の描き方をすべて教科書的に授業で習い現在もそれに傚っていたため)宮大工のような職人芸的なものではなく学問的な方法論と思っていたので、伝播方法の捉え方にも差があったようです。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:37:15
紅林 直 @naokure

@nakamura_ching 熟練度と書いた気がしてます。 宮大工のような。 継承していかないと習得出来ないような技術と書けば分かり易いでしょうか?

2015-08-03 16:28:18
中村珍 @nakamura_ching

それこそ「写植の貼り方」とか「インデザインの使い方」と同じ意味で、「ネームの構成の仕方」(並びに修正の技術)というものを考えていたので、『宮大工』と伺って「もう少しセンス寄りのものの話だったのか」と気付きました。お時間頂き恐縮です。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 16:39:45
中村珍 @nakamura_ching

ネームの描き方って本当授業で習った通りで大丈夫だし、教科書的なもので、(少なくとも私の漫画に関しては)センスで作るものじゃないから(すべて理屈で説明できるから)、『センス不問の基礎的なコマ配置論構図論ページ構造論ネーム構成論』の面に関してはそれこそセミナー数回で解決しちゃうよね。

2015-08-03 16:45:10
中村珍 @nakamura_ching

もちろん「ページ数の都合で5ページ分の要素を2ページに詰め込む!」みたいなことが起きちゃうと、んな方法論どうこうよりもとにかく物語を繋げるために読みやすさを捨てて…みたいな無様なページができることもあるんだけど(笑)(泣)基本的には、センス差し引いた『ネーム基礎論』は有るでヨ…。

2015-08-03 16:49:10
中村珍 @nakamura_ching

聞かれてないのに「理屈はこうなんですよ」みたいなこと言うもんじゃないと思うから、極力口出ししないんだけど、もし「ネームはセンスで作る/直すもの」(で、自分はそれがないから困る)って思ってる漫画家志望者さん若手編集さんいたら1コマずつ解剖して説明できることだから安心してください〜笑

2015-08-03 16:53:51
中村珍 @nakamura_ching

「漫画家より周囲の編集者が多かったからやめた」(笑)神保町レベルの密集地で、目と鼻の先でそういうのがあったら興味で通ってしまいそうです!笑 twitter.com/sanndaime29/st…

2015-08-03 16:57:56
鍋島雅治 漫画研究所 @SANNDAIME29

@naokure @nakamura_ching 確かに作家さんや作家志望者さんは大勢いらしても編集者さんを見るのは少ないですね。かつて「小学館漫画スクール」として平日の昼間、神保町で小学館の編集者や作家さんが講義しましたが、その時は、漫画家より周囲の編集者が多かったので辞めたと

2015-08-03 16:55:29
中村珍 @nakamura_ching

環境が違えば業界の捉え方も違うものですね。私は本当に学校で黒板通りに授業を受けて育って、テスト対策や受験勉強のように授業の要点を押さえて新人賞や連載コンペを受けて受かって漫画業界に就職したので、徒弟文化、本当にあるんだ!と新鮮です。 twitter.com/naokure/status…

2015-08-03 17:01:07
紅林 直 @naokure

@SANNDAIME29 @nakamura_ching そう僕も聞いております。 職人が消え後続がいなくなれば、新人を育たてる事は難しいです。 学術的な基礎と職人技術は相反しませし 両方必要ですから。 片方が無くなれば、環境は激変しますよ。

2015-08-03 16:54:19