昭和の「日本のいちばん長い日」と平成の「日本のいちばん長い日」の落差
- mtcedar1972
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息子が観たいというので、日本のいちばん長い日を観にきたけど、開始5分でもう帰りたい。日本語がおかしすぎる。時代考証せんでええけど、脚本の日本語ぐらい当時の日本語にしろよ…
2015-08-11 16:50:29「日本のいちばん長い日」総評:「なつやすみ松竹こども大行進」だと思って観れば楽しいです。これは嫌味ではなく、娯楽作品としてみればよくできてます。小学生でも筋が追える。モッくんの先帝モノマネ、最高っす。
2015-08-11 19:28:00しかし、残念でありました。本当に残念でありました。岡本喜八版と比べてどうのこうのというつもりはありません。全く新しい映画と思えばよろしいので。しかし、「今の日本映画の作り手は、観客をここまで理解力のない人間であると設定しているのか」ということが如実にわかり、残念でした。
2015-08-11 19:31:03僕がいちばん残念だったのは、阿南惟幾の腹芸の描写が、たった15秒でおわったことです。平成版では、阿南惟幾の腹芸をなんと、「迫水を別室に呼んで参謀本部に電話をかけ閣議の様子についての偽情報を流す」だけで処理します。セリフで全部説明しちゃってる。
2015-08-11 19:33:51昭和版にあった三船敏郎の阿南惟幾と山村聰の米内光政が、お互い、陸海軍それぞれの利益を代表しつつ本心は別に持ち駆け引きをし。。。なんて描写はない。確かにあの描写、史実の知識の有無ではなく、芝居リテラシーとして、今の人にはわからんでしょう。 しかし「セリフで説明」は馬鹿にしすぎ。
2015-08-11 19:37:07で、象徴的だったのは、最後の閣議のあと の描写です。昭和版では、閣議の最終局面で阿南と米内が、トイレで連れションしそうになる。。。ってところで微妙な相互理解を表現します。平成版ではなんと!!!! お互い最後に握手しちゃうんです! なんだこれは!!!!!週刊ジャンプか!
2015-08-11 19:38:46で、僕の本音の総評として:岡本喜八が持っていた。。。というか当時の日本人がみな等しく持っていた「戦争中はクダラナイ奴がいばってて、そのせいで無駄に人が死んだじゃないか!」という憤りなんて、平成版「日本のいちばんながい日」には一切ないです。そこが一番残念でした。
2015-08-11 19:47:18ああそういえば。。。。 平成版の「日本のいちばん長い日」には、沖縄戦への言及がありません。昭和版の閣議議論の描写では「沖縄戦で一般市民を殺してしまったじゃないか!!!」というのが、重要テーマだったのに。 吹く風や昭和は遠くなりにけり。
2015-08-11 19:56:04@noiehoie いきなりすみません。要するに「映画界も委縮している」ということでしょうか?それとも、単に原田眞人という監督の問題でしょうか?
2015-08-11 19:55:04観る側が劣化してるのが問題だと思います。山村聰の芝居をいまやっても、みんな理解せんでしょ。“@ML_Echigo_ya: @noiehoie いきなりすみません。要するに「映画界も委縮している」ということでしょうか?それとも、単に原田眞人という監督の問題でしょうか?”
2015-08-11 19:58:02@noiehoie たしかに、そういった面は否めませんね(などとえらそうなことを言えた身分ではありませんが)。ありがとうございました。
2015-08-11 20:11:57岡本喜八から離れて。。。小津で。 例えば「秋刀魚の味」で、笠智衆と加東大介が飲むシーン。例えば「彼岸花」で佐分利信と田中絹代がベンチに座ってるシーン。 あのシーンで語られるのは全く同じことです。「戦争中はくだらない奴がえばってて、嫌だった」ということ。この視点が今の僕らに、無い。
2015-08-11 20:01:53あああ。平成版日本のいちばんながい日の褒めるべきポイントで最大のものは、「中嶋しゅうの東條英樹、似すぎ!!!」ってことです。 びっくりするぐらい似てる。 まあ、東條英樹を出す必要性が一切わからないけど。中嶋しゅうがやはり名優であることがよくわかりました。
2015-08-11 20:47:39