更新 2011年6月2日作成 2011年1月5日

経産省の『社会人基礎力育成の手引き』が酷い件（by 後藤和智）

経済産業省『社会人基礎力育成の手引き』（河合塾/朝日新聞出版、2010年12月）関連の書評です。

経営人事会計高等教育労働雇用教育社会人基礎力

経産省の『社会人基礎力育成の手引き』（河合塾/朝日新聞出版）が、少なくとも七英雄クラスには酷かったので書き込んでおく。教育に俗流若者論を導入した結果がこれだよ！としか言いようがない本であり、なんとあの速水敏彦まで登場しちゃってる。（続く）

2011-01-05 22:59:38

（承前）前提はバリバリの俗流若者論で、スローガンだけの「教育論」はそこらじゅうに出てくるし、「あの授業は実は社会人基礎力の向上に役立っていた！」とか平気で言っちゃうし、そもそも「社会人基礎力」の範囲が広すぎる。（続く）

2011-01-05 23:01:35

（承前）評価も酷い。こういうのを評価するのであれば、評価基準は大学生活や求職活動、そして就職後の人間関係とかそういうのでなければならないのに、そういう観点の「評価」も一切出てこない。はっきり言うよ。「社会人基礎力」なんて、経産省その他の省庁が生み出した、（続く）

2011-01-05 23:02:56

（承前）経済の問題を教育や大学や若年層に押しつけるだけのイデオローグでしかない。とはいえ、就労・教育系の俗流若者論という視点で見れば鳥居徹也以来の快作だと思うので、フォロワーの皆様はなんとしてでも読むべし（笑）。特に教育や学生の就職活動に関わっている方は必読だよ。

2011-01-05 23:04:14