【カーマ・スートラ】 ライフワークとして、古典に描かれた薬の解明をやっているわ。現在の課題はカーマ・スートラ pic.twitter.com/mL4U5Dwvc6
2015-08-25 21:29:29男女の性愛法について詳しく記載されており、例えば愛咬には 嚙まれた部分がはっきり赤くなる〈秘咬〉 真ん中が腫れあがっているのを〈脹咬〉 肌の一点を上下2本の歯で嚙んだものを〈点咬〉 肌の一部を全部の歯で嚙んだものを〈線点咬〉 歯と唇で嚙んだものを〈宝石鎖咬〉などなど
2015-08-25 21:35:09さて、カーマスートラにも媚薬が登場する。 その中の一つに、エンブリカ・ミラボランスの樹から作った軟膏を身体に塗ると、女を意のままにすることができる。という処方がある。
2015-08-25 21:35:28この成分を特定するために調査を開始した。エンブリカ・ミラボランスという樹は見つからなかったが、学名Phyllanthus emblica 。アンマロク(庵摩勒:サンスクリット名amalakaから)の樹と推理した。
2015-08-25 21:35:51性器に対する作用は見つからなかったが、Emblicanin A とEmblicanin Bという二つの物質に強い抗酸化作用があることが分かった。 恐らく、紫外線による肌のダメージを軽減し、若々しい肌を保つ作用はあるのだろう。
2015-08-25 21:37:01(参考文献) Inhibition of UV-induced ROS and collagen damage by Phyllanthus emblica extract in normal human dermal fibroblasts.
2015-08-25 21:37:32カーマスートラにはSM的な記述も見られる。女性が愛打に慣れていない場合は、興奮が高まると、ため息、すすり泣き、どなり声などの合間に、絶えず「やめて」、「もうたくさん」、「許して」、「おとうさん」、「おかあさん」、などの言葉を口にすると記載されている。
2015-08-25 21:38:15精力増強法に、同量のバター、蜂蜜、甘草に茴香の汁と牛乳を混ぜると、この甘露に似た飲料は神聖で、舌触りも良く、性欲を刺激すると同時に長寿を保たせる。という記載がある
2015-08-25 21:38:44茴香(ウイキョウ)とはフェンネルのことで、漢方では芳香性健胃薬として用いられる。単なる胃薬だろうと思っていたが、論文検索をしたところ、2013年の報告でフェンネルの精油は(抗がん剤治療の副作用による)精子の変性を抑制する、という発見がなされていた。
2015-08-25 21:39:33甘草は漢方薬では鎮痛、消化性潰瘍の治療に用いられる。甘草抽出物をラットに投与した研究が2008年に発表されたが、残念ながらこちらは精子に対する効果は認められなかった。 (参考)ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18256514
2015-08-25 21:42:17【古典の薬を科学する】 その一つに、『タベルナモンタナ・コロナリア、コストゥス・スペシオススまたはコストゥス・アラビスクそれにフラクウルティア・カタフラクタを混ぜて作った軟膏は、化粧用軟膏として用いることができる』というレシピがある
2015-10-24 06:45:13【古典の薬を科学する】 タベルナモンタナ・コロナリアは別名タガラと言うと注釈にあった。 タガラについて調べたところ、『伽羅(キャラ)』ということが分かった。サンスクリットのカーラーグルの語頭を音写した語であるそうだ。伽羅はジンチョウゲ科の常緑高木なので、まず間違いないだろう
2015-10-24 06:45:52【古典の薬を科学する】 コストゥス・アラビクスCostus arabicusについては、常緑の多年草。約100種が世界の熱帯に分布。やや多肉の葉を茎にらせん状につける。と解説付で記念切手になっていた。
2015-10-24 06:47:11【古典の薬を科学する】 コロナリア・コストゥスについての記載は見当たらなかったが、国際希少植物種データベースには『サウスレア・コストゥス(木香)』の記載があった。何らかの香りを発する木であると見て良いだろう
2015-10-24 06:47:40【古典の薬を科学する】 最後のフラクウルティア・カタフラクタについては、私の力が及ばず、不明であった(知っている方は教えて!) 参考; env.go.jp/nature/yasei/h…
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