佐伯胖『「きめ方」の論理』を読む(第1章)

佐伯胖『「きめ方」の論理―社会的決定理論への招待』(東京大学出版会)を読んでのメモ.青山学院大学社会情報学部での「社会情報演習4」(2010年)で取り組んだ.
1
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 「きめ方」の論理第1章。全員一致の議決(判決)は無効というルールは面白いですね。異論との対比が必要とされていた。 #e4terao

2011-01-05 14:00:22
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 単純な多数決だったら、1984年の冬期オリンピックは、サラエボでなく札幌だったのか! #e4terao

2011-01-05 14:07:55
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 投票のパラドックスは面白いね。3人の選択が、x>y>z, y>z>x, z>x>y だと、xはyよりよく、yはzよりよいのに、zはxよりよい。 #e4terao

2011-01-05 14:22:45
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 選択肢が3つの場合,投票者の人数を増やしても,投票のパラドックスはそれほど高い確率では生じないのですね.確率0.08ぐらいですか.ちょっと意外. #e4terao

2011-01-05 22:21:18
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 現実の世界で投票のパラドックスが生じていたという事例はいくつかあるらしい.1955年の米上院での国道建設計画の審議は一例.しかも,民主党党首のジョンソンは,投票のパラドックスを利用して,望ましい結果を手に入れている! #e4terao

2011-01-05 22:24:45
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 「単峰性の仮説」で投票のパラドックスが回避できるという説明がよくわからない.個人の中での判断を順序尺度から間隔尺度(あるいは比率尺度)に変えただけで,このパラドックスは回避できるのか?問題は複数の投票者が集まった場合の決定だが. #e4terao

2011-01-05 22:30:16
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 単峰性の仮説とは,1.投票者全員に共通する判断の尺度が存在して,2.各選択肢の望ましさは「理想点」からの距離で決まり,3.理想点は個人ごとに異なってよい,ということかな. #e4terao

2011-01-05 22:46:44
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 第2章3節と,第3章で,「単峰性の仮説」による投票のパラドックスの回避について,さらに説明があるらしい.とりあえず,それを楽しみにしておこう. #e4terao

2011-01-05 22:52:45
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 選択肢から一つだけを選んで投票する単記投票で最多の票を集めたものが,「他の選択肢と比べて優れている」ということを保証しない??(p.24) そうなの?! 風呂入って続き読む. #e4terao

2011-01-05 23:26:40
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 「多数決原理」という言葉,どこかで定義していた?単記投票での勝者と多数決原理での勝者が必ずしも一致しないという話をしているけど,単記投票と多数決の違いがよくわからない. #e4terao

2011-01-06 00:33:27
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 「多数決原理」の定義がされていないみたい.困るなあ.投票のパラドックスのところで出てきた「総当り方式」はこの原理にしたがっているようだから,この方式との比較と考えよう. #e4terao

2011-01-06 00:57:30
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 選択肢から一つだけを選んで投票する単記投票方式は,社会的決定理論では不合理性の明らかなものとして排斥されている(p.26). #e4terao

2011-01-06 01:10:03
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi フランス王立科学アカデミーは,単記投票方式をやめ,順位表点方式を採用(1784年から1800年).しかし,順位表点方式に猛反対してこれをやめさせてしまった,1800年入会の会員名は・・・ナポレオン・ボナパルト! ほー.そうなんだ. #e4terao

2011-01-06 01:15:37
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 図1-2はシミュレーションの結果でしょう.すべての投票者において選択肢の順位づけをシミュレーションで行う(どの順にパターンも出現確率は同じにしておく).集計において,多数決方式と単記投票方式での勝者が一致しているかを調べる. #e4terao

2011-01-06 10:50:37
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 図1-3では「単純」多数決という言葉が使われている.ここまでに述べてきた多数決と何か違うのだろうか?同じものと考えて読むことにする. #e4terao

2011-01-06 10:52:49
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 図1-3は,多数決方式と,「単記投票+上位2者決戦」との結果の比較. #e4terao

2011-01-06 10:54:48
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 表1-7での,多数決での勝者は y になる.y 対 z は y の勝ち(5-3).z 対 x は z の勝ち(5-3).y 対 x は y の勝ち(5-3).一方,「単記投票+上位2者決戦」 での勝者は z . #e4terao

2011-01-06 10:59:16
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 「新増沢方式」はウェブで解説が見つかる.Wikipedia にもある.佐伯先生の説明よりはもう少し複雑な方法だが,「多数決」と異なった結果になることはあるようだ. #e4terao

2011-01-06 11:12:59
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi p.30 になって,ようやく「多数決原理」の定義あり.「つまり,総当り方式で対比し,どの候補と対比されても多数決で「勝つ」勝者から順に選出」だそうです. #e4terao

2011-01-06 11:43:00
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 1章4節の結論:選択肢から一つだけを選んで投票する単記投票方式の勝者が,総当り方式での勝者と一致しないことが,かなりの(無視できない)確率で生じる. #e4terao

2011-01-06 15:24:26
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi ここで紹介されていたパラドックス例はどうやって作られたのだろうか?どんなときにパラドックスが生じるのかということが書かれていない.それが十分にわかっているなら,具体例を作るのは簡単だが. #e4terao

2011-01-06 15:27:16
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 投票者をいくつかのグループに分けたとき,すべてのグループで1位になった選択肢が全体では1位にならないというパラドックスは面白い.シンプソンのパラドックスみたいだ. #e4terao

2011-01-06 15:29:25
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 第1章第5節:複数記名投票による改善効果.それぞれの投票者において,候補者を「認定できる」「認定できない」に2分割でき,それぞれのグループ内での候補者は無差別ならば,認定投票(何人の名前を書いてもよい)は必ず多数決勝者を選出する! #e4terao

2011-01-06 15:34:25
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi 投票者の選好構造が2分割的でないときには,全候補者数の1/2程度を選んで投票する「固定数記名投票方式」によって,総当りでの多数決勝者が選ばれる確率を高めることができる. #e4terao

2011-01-06 15:56:14
Atsushi Terao @aterao

@aoyamassi ここまでの議論は,総当り多数決方式が基準(この方式で選ばれる人が正しい)となっているように読める.それならば他の方式など考えず,多数決方式を常に採用すればよい.しかし,多数決方式は絶対の基準ではない.これは章の後半に議論があるようだ. #e4terao

2011-01-06 16:03:39