「不可欠化」・・・安全保障の対案
- ShinShinohara
- 2780
- 0
- 0
- 3
安保法案に反対すると「対案がない」とよく批判される。しかし見方を変えると、賛成派は軍事的手段以外の案を対案として認めない視野狭窄がある。軍事的手段が相手の警戒心を強め逆に緊張を高める危険性があるという点を軽視する点も変。賛成派の意見も対案たり得るのか、疑問が残る。
2015-09-01 12:21:15それはそれとして、安保法案反対の立場からの対案というものを考えてみたい。一つが「粉ミルク・紙おむつ普及作戦」である。中国では粉ミルクにメラミンという毒物が混入し、赤ちゃんの健康被害が続出した事件もあり、中国産の粉ミルクに全く信頼がなく、日本の粉ミルクが人気である。紙おむつも同様。
2015-09-01 12:23:33日本への旅行者が、日本の薬局巡りをして粉ミルクや紙おむつを買い占めるという騒ぎも記憶に新しい。その傾向は今でも続いており、中国における日本の粉ミルクへの信頼の厚さと、自分の赤ちゃんを守ろうとする親心の強さを感じさせる話でもある。
2015-09-01 18:55:45ならば中国の粉ミルク供給を、日本が一手に握ってしまおう。中国の赤ちゃんの健康を、日本が全身全霊をもってバックアップしよう。そうすると、中国の若い夫婦は、日本の粉ミルクで赤ちゃんを育てることになる。日本は中国になくてはならない国になり、感謝もされよう。
2015-09-01 12:25:02戦争になれば日本の粉ミルクが手に入らなくなる、となれば、中国の若い人たちがこぞって反対してくれるだろう。「私たちの赤ちゃんはどうなるのか?」と。日本が中国の赤ちゃんの健康を、粉ミルク供給の面からしっかりサポートする体制ができていれば、日本を攻めてくるような心配はほとんどない。
2015-09-01 12:27:09粉ミルクと紙おむつの供給を、政府もODAなどを活用してバックアップすればよいだろう。貧しい農村地帯の夫婦でも購入できるような高品質で安心な粉ミルクや紙おむつを供給できる体制を築くのである。日本が中国にとってなくてはならない存在になった時、戦争の危険は非常に小さくなる。
2015-09-01 12:28:36かつてバブルの頃、アメリカが日本との貿易摩擦に対処しようとして、スーパー301条を持ち出し、日本からの半導体の輸入を止めようとした。しかしすでに日本の半導体なしにはミサイルも製造できない状態だということに気づき、ひっこめたことがある。
2015-09-01 12:30:58相手から不可欠な存在になったら、たとえ一時的に関係が悪化したとしても修復するきっかけをつかむことができる。粉ミルク、紙おむつは、赤ちゃんの健康を左右する重要品目。お金をかけても手に入れたい人が多い。日本製品への品質の信頼は絶大。それを意識的に活用したらよい。
2015-09-01 12:32:12武器をちらつかせて相手の警戒心を強めるより、相手の赤ちゃんの健康を気遣い、それに適切な商品を提供することで信頼を醸成し、軍事的緊張の可能性を減らす。安保法案反対派からでも、具体的かつ有効な「対案」は提出可能である。相手に不可欠な存在になる。それが対案となるだろう。
2015-09-01 12:33:26「不可欠化」すること。軍事的手段以外の方法で安全保障を確保する方法である。粉ミルクや紙おむつ以外にも他の方法がいくらでも考えられる。様々な産業で相手の役に立つことをすれば、自然と不可欠化する。不可欠化すれば敵対することが減る。それは軍事的手段よりも確実な安全保障ではないだろうか。
2015-09-01 18:45:57