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村上拓哉 @takuyamurakami2
うーむ。ホルムズ海峡を巡る議論は、一度整理しておかないといけない気がする。
村上拓哉 @takuyamurakami2
①「ホルムズ海峡封鎖の危機が高まっている」といった言説は、全く根拠がない。2011年末と比べると、現下の情勢は関係改善に大きく傾いている。
村上拓哉 @takuyamurakami2
②自国の首を絞めることになるホルムズ海峡封鎖は、イランにとっても最終手段。しかし、最終手段という言葉の含意は、イランが海峡封鎖に踏み切る可能性は存在するということ。
村上拓哉 @takuyamurakami2
③海峡封鎖はレッドラインであると、米国はたびたび警告している。イラン側もそれは承知している。しかし、イランが海峡封鎖に踏み切ることに利益を見いだす状況が生まれれば、その限りではない(第二次世界大戦時の日本を見よ)。
村上拓哉 @takuyamurakami2
④具体的には、イランと湾岸諸国あるいは米国との偶発的衝突からのエスカレーション、石油禁輸を含めた経済制裁の強化、など。シナリオは複数考えられる。
村上拓哉 @takuyamurakami2
⑤同様に、海峡封鎖の手段についても複数シナリオが存在する。特定の状況のみを想定しても効果的な対応はできない。
村上拓哉 @takuyamurakami2
⑥特に、イラン側の軍事能力で、封鎖が「完全に」できるかどうかが議論に上るが、軍事的にはともかく政治的には無意味。封鎖も戦争同様エスカレーションしていくもの。問題は海峡を通過できるかどうかではなく、通過のコストが跳ね上がること。
村上拓哉 @takuyamurakami2
⑦翻って、封鎖による経済的な影響は甚大なものとなるが、経済的コストによって代替可能とも言える。日本はもっとも大きな損失を被るアクターの一つであることは間違いない。
村上拓哉 @takuyamurakami2
⑧もっとも、現在の日本での集団的自衛権の議論の文脈でいうと、問題は日本への影響が大きいか小さいかではない。湾岸戦争のときの教訓は、おカネを出すだけではない国際貢献をしていくことが日本外交にとって重要だ、というもの。機雷掃海の話が真っ先に出てくるのは、このときの話の延長線だから。
村上拓哉 @takuyamurakami2
⑨まとめると、現在のホルムズ海峡情勢は安定しており危機とは程遠い。とはいえ万一の可能性に備える必要はある。しかし、機雷掃海は日本にとって「やりやすい」国際貢献だが、海峡封鎖のシナリオは複数あり、日本が活動できる条件が揃う可能性は低く、あまり実効性のある議論ではない。

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