10周年のSPコンテンツ!
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りえぷぅ @riem124blue
431 ―――――― 次の日、大学へ行ってリナを探す。 でもどこにも見当たらない…。 代わりに安田くんを見つけた。 安田「おはよぉ!」 いつもの優しい笑顔。 **「リナは…?」 安田「休んどるみたいやなぁ…へへ、避けられとるんかなぁ…?」
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432 その笑顔が寂しい…。 ホントに…何があったの…? 安田「この後の授業は?」 **「…あるけど…正直真面目に出席する気分やないの…。」 安田「ははっ…俺もやねん…。ちょっと早いけど、メシでも行かへん?」 **「うん…そーしよ…?」
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433 大学のすぐそばの、安くておいしくて、ボリュームのある食堂。 4人でよく来たなぁ…。 「あらヤスくん、いらっしゃい!」なんて、おばちゃんにも可愛がられる安田くん。 安田「なんにするぅ?」 **「私、唐揚!」
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434 安田「おっけぇ~♪おばちゃん!唐揚と生姜焼き!あっ、生姜焼きは大盛りね!」 **「良かった、食欲あるみたいで(笑)」 安田「食べな追いかけられへんからな!」 そう言って、イタズラっぽく笑った。 **「それで…何があったん?」
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435 安田「うーん…なんか俺、慌て過ぎたんかなぁ…?旅行があんまり楽しくて…幸せやって…つい結婚してずぅっと一緒に居りたいなぁ…みたいなこと言うてもぉて。」 結婚…。 安田「愛してるて言うたら…泣き出してもぉて…朝までずっと…嬉し泣きやと思ってんけど…勘違い…へへ…?」
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436 それは…勘違いではないと思う。 安田「まぁでも、勘違いでもえぇねん…俺やっぱり諦められへんし。キライやって言われたわけやないし、なんだかんだ電車で一緒に帰っては来たし…。」 どうしよう…なんて言うのが正解なんだろ…?
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437 リナは…きっとこわくなったんだ…これ以上彼を好きになるのが。 そうわかっていても、安田くんに言うのはどうなんだろ…? わかんないなぁ…。 安田「**ちゃんも大変やってんやろ?おーくらにちょっと聞いてん。」 **「あー…うん…忠義出てっちゃった…。」
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438 安田「でも別れたわけやないし、普通は同居してる方が変わってんねんで?(笑)」 **「あは…そぉだよね…。」 安田「大倉やったら、なんとかしてくれるって!な?」 根拠もないその言葉も、安田くんの優しい笑顔も、今は縋りたいと思う。 安田「とりあえずいっぱい食お!」
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439 食堂を出たら何故かそこに…。 幾田「お迎えにあがりました。」 **「…なんで…。」 安田「だれぇ~…?」 幾田「お父様が会社でお待ちです。」 安田「あっ…会社の人ぉ?」 **「…そう…。」 幾田「よろしければ、安田さまもお送りいたしますが?」
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440 安田「ぅえっ?!俺の名前知ってんのっ?!」 幾田「…はい…。」 なんでも…知ってるんだな…。 安田「あ~でもっ、俺はえぇわぁ~今からちょフラフラするし!」 **「フラフラって…(笑)」 安田「あ…ブラブラ??(笑)」 幾田「では、**さん。」
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441 諦めて車に乗る。 発進した車の中から、安田くんに手を振った。 いつもの部屋に通されると、すぐお父さんが来た。 父親「携帯出しや。」 嫌な予感がしたけど、言われた通りに。 父親「幾田。」 幾田さんにそれを渡すと、そのままお父さんのところへ。
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442 父親「これは没収や。それから、大学の送り迎えはこれから幾田がする。どこか行きたいとこあったら、幾田に言いや。ええな?」 なにそれ…幾田さんに監視させるってこと? 父親「話はそれだけや。まぁ、この機会に幾田と仲良うなりや!わははっ!」
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443 それからは、お父さんの言う通り、いつでも幾田さんが行動を共に。 離れに住んでた時の忠義よりも、ずっと…一緒にいる時間が長い気がする…。 彼は、どうにか連絡取ろうとしてくれてるらしい。 大学にも来てくれてるらしい…でも傍には幾田さんがいて…近付けないって…。
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444 安田くんに聞いた…。 リナは少しして学校に出て来るようになったけど、相変わらず安田くんを避けているみたいだ。 大学卒業をあと約半年となったこの時期に…私たちは、2組とも…うまくいかなくなった…。 このまま…私は彼と離れ離れに…別れてしまうのだろうか…。
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445 ―――――― 結局、忠義に会えないまま1ヵ月以上経った。 業務的な幾田さんとは、仲良くなるどころか、ますますどんな人なのか分からなくなって。 リナ「ねぇ…今更だけどさ?あの人、**が席を立つまで何時間でもあそこで待ってるのかな??」
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446 リナの目線を追って、少し離れたテーブルにいる幾田さんをチラリと見た。 コーヒーだけを相手に、いつもずっと待ってくれる。 **「…そうなんじゃないかな…?」 リナ「なーんか…ストーカーみたい…もしくは、ターミネーター?」 **「ぷ…失礼だよ…!(笑)」
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447 リナ「笑ってるじゃん(笑)それにしても…すごい忠誠心だよね?**のお父さんに!」 **「うん…すごいよね…なんであんなお父さんに…。」 会社ではすごく仕事ができるって聞いた。 なのに、そういうのほっといて私に付いて回るとか…やりがいとかもなくて辛いよね…?
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448 リナ「あっ…そうそう…あたし、正式に婚約したんだ。」 **「えっ…?!」 リナ「きのう、結納済ませた。」 **「そ…そうなんだ…。」 …そんな…。 ホントに安田くんは…。 リナ「予定より早くなっちゃったけど…。…安心して?あたし、絶対幸せになってみせるから!」
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449 **「リナ……………。」 リナ「…わかってるよ…**が言いたいことは…。しょーちゃんのことは…大好き…愛してるけど…結婚はできない。だから、少しでも早いうちに終わらせなきゃ…これまでが間違いだったとは、思わないけど…これ以上は辛いだけだって、よくわかったんだ…。」
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450 リナの決心は、これまで以上に固いものだって、よくわかって…私には何も言えなかった。 リナ「結婚式…ぜっっったい来てよね?」 リナは安田くんにそっくりな、イタズラな顔で笑った。 ウェディングドレス姿は…たぶんとてもキレイなんだと思う…。
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451 リナ「さ!ターミネーターさんにも悪いし!そろそろ出よか!」 **「そうだね…あ、もぉこんな時間…。」 立ち上がって店を出ると、遠慮がちに、でも確実に見失わないように、幾田さんがついて来る。 リナと別れ、もうすぐ幾田さんの車が停まってる場所…。
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452 あ…ここ…、いつも彼と待ち合わせしてた本屋さん…。 懐かしくって店の入口で立ち止まる。 そっと近付いてきた幾田さん。 幾田「お寄りになられますか?」 **「うん…ちょっとだけ………あっ…!」 店の中に大好きな…すごく会いたかった人が…。
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453 何かの本を買ったのか、店の袋を手に持った忠義が、ちょうど店から出てこようとしていた。 彼と目が合う…。 でも今は………。 パッと幾田さんを見る。 幾田さんは、明らかに忠義を見ていた。 ゆっくりとこちらを向いた幾田さん。 幾田「申し訳ありませんが…。」
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454 幾田さんはじっと私を見た。 幾田「少し体調が悪くなりました…。」 **「えっ…?」 幾田「すみませんが…私は先に帰らせていただいても、よろしいでしょうか?」 **「えっ…!えと…はい…それは…いいですけど…。」 幾田「お帰り、“お1人”でも大丈夫ですか?」
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455 **「…はい……。」 ぜったい…彼を確認したはずなのに…。 幾田「それでは、失礼します。」 頭を下げて、立ち去った。 なんで…。 不思議に思って背中を見送ってたら、いつの間にか側に来ていた彼に抱きしめられた。 何も言わないで、痛いほどきつく。
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