群、環、体って何?

群、環、体について、ものすごく簡単に説明したぶなっ!
1
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?①】 まず、次の問題を考えるぶなっ! 問「x^3 + x + 1 や x + 5 などの多項式の集合を考える。次のうち、この集合の中で(必ずしも)出来ないことはどれか?」 ①足し算 ②掛け算 ③割り算 答えが分かった人は、リツイートするぶなっ!

2015-09-28 17:04:09
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?①】 答えの前に、まずは「群」を定義するぶなっ!群とは「足し算ができる集合」で、特に次の性質を満たすぶなっ! 【定義】 集合Gの元a,b,cに対し、 ① a+(b+c)=(a+b)+c ② a+0=a ③ a+(-a)=0 が成り立つとき、Gを群と呼ぶ。

2015-09-28 17:12:53
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?②】 少し難しそうに見えるぶなね。では上の条件をよくみていくぶなっ!まず、①というのは、「足す順番は関係ない」ということぶなっ!②は「0を足しても同じ」ということぶなー!そして、③は「a に-aを足すと0になる(引き算ができる)」ということぶなっ!!

2015-09-28 17:16:24
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?③】 では、どんな集合が群ぶなか?例えば、整数の集合Zぶなっ!確かに、 ①1+(2+3)=(1+2)+3=6 ②1+0=1 ③1+(-1)=0 が成り立っているぶなねっ!他にも、多項式の集合も群になっているぶなっ! (確認してみるぶなっ!注:定数も多項式)

2015-09-28 17:20:55
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?④】 3や0などの定数も多項式と考えるぶなから、実際 ① ((x+1) + x^3) + 3 = (x+1)+(x^3+3)=x^3+x+4 ② (x+1) + 0 = x+1 ③ (x+1) + (-x-1) = 0 が成り立って、群になっているぶなねっ

2015-09-28 17:25:10
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑤】 群では「足し算、引き算」ができることが分かったぶなね。でも、それだけだと物足りないので「掛け算」も考えたいぶなっ! 【定義:環】 群Rの元a,b,cに対し、 ①a×(b×c)=(a×b)×c ②a×1=a が成り立つ時、群Rのことを「環」と呼ぶ。

2015-09-28 17:29:59
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑥】 今度の上の条件は、群の時の上二つの条件が「×」に変わったものぶなね。つまり、環とは「掛け算もできる群」のことぶなっ!環の例としては、さっきの整数の集合Zがそうぶなっ! 実際、 ①2×(3×4)=(2×3)×4=24 ②2×1=2 が成り立っているぶな

2015-09-28 17:33:36
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑦】 ちなみに、多項式の集合も「環」になっているぶなよっ!実際、 ①((x+1)×x^2)×3=(x+1)×(x^2×3)=3x^3+3x^2 ②(x+1)×1=x+1 ぶなねっ!では、この「環」で「掛け算」はできるぶなけど「割り算」はできるぶなか?

2015-09-28 17:38:13
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑧】 整数の集合Zで考えるぶな。群の③の条件を×で考えたるぶな。例えば、整数3にどんな整数を掛けると1になるぶなか?3の逆数は「1/3」ぶなから3×1/3=1。でも、1/3は「整数」ではなく「分数」ぶな。つまり整数の集合Zの中では、割り算ができないんだぶなー。

2015-09-28 17:49:10
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑨】 実は、多項式の集合でも割り算はできないぶな。例えば、x+1という多項式にどんな多項式を掛けると1になるぶなか?どんなものを掛けても1にならないぶなね。「1/(x+1)は?」と思った人は、残念ながら1/(x+1)は多項式ではないぶな。

2015-09-28 17:52:40
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑩】 ここで、割り算も出来る環のことを「体」と呼ぶぶなっ!つまり、 【定義】 環Kの0でない元aに対し、1/aもKの元であって、 ①a×(1/a)=1 が成り立つ時、Kを「体」と呼ぶ。

2015-09-28 17:57:23
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑪】 体の例としては、有理数の集合や実数の集合があるぶなっ!有理数3に対して、1/3も有理数で、 ①3×(1/3)=1 が成り立っているぶなねっ!体Kという言葉が出てきた時は、実数のように「四則演算」が出来る集合と考えていいぶなっ!

2015-09-28 18:01:19
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑫】 「記号の説明」でK[x_1,...,x_n]で「体K上の多項式環」を表したぶな。これは、実数のような「四則演算」のできる集合Kを「係数」とする変数がn個ある多項式の集合(←これは環になってるぶな)を意味してるぶなっ!

2015-09-28 18:05:13
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑬】 つまり、a,bをKの元とした時に、K[x_1,...,x_n]の元として、a*x^_1*x_2^2 + b* x_3*x_n などがあるぶなっ! でも、多項式環は「環」なので、「割り算」はできないぶなね。そこで、割った時の「余り」が重要になるぶなっ!

2015-09-28 18:10:11
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑭】 例えば、整数環Zで 7 割る 3 を考えた時は、 7=2*3 + 1 となり、余りとして1が出てくるぶなね。 同じように、多項式でもx^2+1をx+1で割ると x^2+1=(x-1)*(x+1) + 2 となり、余りとして2が出てきたぶな。

2015-09-28 18:14:01
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【群、環、体って何?⑮】 整数でも割った時の余りを考えることで、「7は3の倍数ではない」という「7」の性質が分かるぶなね。同じように、多項式の中でも割った時の「余り」に着目することで、多項式の性質を考えていくぶなっ!ということで今週は、多項式の中での「割り算」を考えていくぶなっ!

2015-09-28 18:20:33
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【今日のまとめ】 「多項式環では、『割り算』ができないため、割ったときの『余り』を考える必要がある」 ぶなっ!

2015-09-28 18:21:54
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

【参考文献⑯】 松村英之「代数学」数理科学ライブラリー、朝倉書店 amzn.to/1QIcbKj

2015-09-28 18:26:48
グレブナー基底大好きbot @groebner_basis

今回のおすすめの本として【参考文献】の[16]を挙げるぶなっ!今回のぶなついでは、「群、環、体」のイメージを優先したので、非可換でなかったり、分配法則などの条件がなかったりと、定義が多少厳密ではない部分があったぶなっ!気になる人は、参考文献などを見るといいぶなっ!

2015-09-28 18:33:30