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格兵衛さんの山

昔々あるところに、格兵衛さんと言うおじいさんがいました。
北の誰も行かない里外れに畑を持っている、大した農家だと評判の人で、毎朝里までやってきて、畑からとれた作物を売って歩いては、南のはずれの誰も行こうとしない、うっそうと茂った山の中に、歩いて行きました。
大きな里では、耳の形が丸い、丸耳の人たちと、四角い耳の人たちが住んでいました。
丸い耳の人たちは、街の真ん中に豪勢な歓楽街を作り、とても豊かな生活を送っていました。
四角い耳の人たちは、街の外側に、壊れた家々に住み、貧しくつらい生活を送っていました。 辛い日々を送っていた四角い耳の人たちは、四角い耳を持っているだけで丸い耳の人たちに馬鹿にされ、相手にされませんでした。
ある日、四角い耳の少年が、里中の丸い耳のお医者様の屋敷へと走っていきました。
少年はぼろぼろの上着を身にまとい、ぼろぼろの靴で豪華な屋敷の中に入っていきました。
少年は医者に話しかけました。
「お母さんが倒れたんです、熱が高くて、死にそうです、お医者様、助けてください」
丸い耳のお医者様は言いました。 「お前、お金はあるのかい?お前の耳は四角いな、金がないなら出ていけ、お前の母がどうなろうと知ったこっちゃない」 「でも先生、お母さんが、死にそうなんです、お願いです、助けてください」 「ああ、うるさい、出ていけ!」
お医者様に、豪勢な屋敷の門の外に叩き出された少年は、門の前で、泣き崩れていました。 「わああああああ、お母さんが死んじゃう、死んじゃうよ、うわあああああああ」

そこへ、とことこと、格兵衛さんが歩いてきました。
格兵衛さんは少年に近づき、泣き顔のほほの涙を布で拭ってあげると、言いました。
「南の誰も行こうとしないうっそうと茂った山の中、緑の大木の先に崖がある、そのちょっと先に窪地があって、そこに桃色の花が咲いている。その花弁と葉をすりつぶせば、たいそうよく効く熱冷ましになるから、取っておいで。気を付けていくんだよ、危ないから足元に気を付けてね」

少年はその話を聞くと、 「うん、解った!」 と大声で叫び、そのまま言われた場所へ、走っていきました。
走って走って日も暮れ始めたころ、誰も行こうとしないうっそうと緑の樹木が茂った山の中、緑の大木の先にある崖、そのちょっと先にある窪地に、まるでその場所だけが光り輝いているように見える、数多くの桃色の花弁の花が咲いていました。
風に揺れる桃色の花々を、少年は嬉しそうに眺めると、急いで花を袋に一杯詰め込んで、家まで走って帰っていきました。

ぼろぼろに朽ち果てた茶色のぼろ家に帰った少年は、板張りの部屋で寝込んで 「ううううううううう」 と熱にうなされている母親のために、急いで花弁と葉をすりつぶし、水に溶かして母親に飲ませました。
するとどうでしょう、半日もしないうちに、母親の熱は下がり、次の朝には、具合がすっかり良くなってしまいました。
母親も少年もたいそう喜びました。
そして少年は思いついたのです。
「そうだ、あの山にまた行って、あの花をもっと取って来よう。薬にして売れば、大儲けできるはずだ」

再び山を目指す少年。
走って走って日も暮れ始めたころ、誰も行こうとしないうっそうと緑の樹木が茂った山の中、緑の大木の先にある崖、そのちょっと先にある窪地に、数多くの桃色の花が、1度では取りきれないほど咲いていました。
「やった、これを薬にして売れば大金持ちだ!」

少年は大喜びで、持ってきた黒色の大袋に、桃色の花を詰め込み始めました。

何年か経ちました。 少年は青年に成長しました。
青年は、格兵衛さんに教えてもらった、桃色の花から作った薬を大量に作って売出し、大儲けしていました。
里の大通りに大きなお店を持つようになると、数多くの雑貨を売る店は大繁盛し、ますます大儲けしていました。
青年が着る服は立派なものになり、靴はピカピカに光り輝いていました。

ある日、青年が新しい店を建てようと、大通りの別の場所で土地を眺めていると、あの格兵衛さんが、とことこと歩いてきました。
格兵衛さんは青年を見つけると、「こんにちは、大きくなったねえ」と話しかけました。
青年は格兵衛さんを見つけると、その身なりのみすぼらしさを見て、うんざりしたような顔をして言いました。
「あんた誰だ、ああ、あの時のじいさんか」
青年は格兵衛さんを睨みつけると、手で払うようなしぐさをしながら 「あっちへ行け」 と言いました。
びっくりしている格兵衛さん、更に青年は言いました。 「いいか、あの南の山の中の桃色の花は、全部おれのものだ、誰にも渡さないぞ、それからな、あれを最初に見つけたのは俺で、あんたじゃない、余計なことを言うんじゃないぞ」
もっとびっくりしている格兵衛さんは言いました。 「いいんじゃよ、お前さんの苦しみが解決すれば、わしは満足じゃ」
でも青年は、そのまま背中を向け、立ち去って行きました。
いつの間にか青年は、大金持ちになった事で、丸い耳のあのお医者さんが言うような事をいう人間に、なってしまっていました。

それから更に、数年がたちました。
青年のお店は大きく繁盛し、益々栄えたため、青年は里一番の大金持ちになっていました。
今では青年の事を、四角い耳の持ち主だと、馬鹿にする人間はいません。
青年の身なりはますます派手になり、腕には黄金の腕輪を、指には数多くの宝石をつけ、派手な色の服と黄金の靴を履いて、豪華な大きい牛車に乗って、ふんぞり返っていました。
ある日、青年が、2頭立ての大きな豪華な金の飾りがキラキラと光り輝く大きな牛車に乗って、里の大通りを渡っていました。
すると、黒い喪服を着た人々が通りを埋め尽くしていたので、牛車が前に進めなくなりました。
牛車が進まないことにイライラした青年は、牛車から外に出て、車を運転していた運転手に「遅いんだよ馬鹿」と怒鳴りました。
見ると、街の大通りを、黒い立派な喪服と立派な黒い靴を付けた、おじいさん、おばあさん、おじさん、おばさん、子供たちが埋め尽くしていました。
皆、四角い耳をしていました。
驚いた青年は、ゆっくりと歩いている背中の曲がったおばあさんに、聞きました。 「何が起きているんだ、ばあさん」
おばあさんは言いました。 「格兵衛さんが亡くなったって聞いて、みんなでお葬式に行くんだよ」
「へえ、あのじいさんが…」 「私は格兵衛さんに、南の誰も行こうとしない山の奥に、大きな茶色の木の実があって、その実を飲めば、腰痛が治るって聞いてね、息子に取って来てもらったんだ」
「へえ」 「そのおかげで、腰痛が治ってね、寝たきりだったんだけど、外に出られるようになったんだよ」
隣で一緒に歩いていたおばあさんの息子が言いました。 「わしは格兵衛さんに教えてもらって、南の山の中の池の回りに生えているこけを取って
食べると、力が湧くと教えてもらって、食べるようになってから、工事仕事がはかどるようになった、おかげで今では大工の棟梁だ」
その隣で歩いていたおばさんが、その話を聞いて言いました。
「あんたたちもかい、あたしは格兵衛さんに、南の山の先に、おいしい水が出る池があると聞いて、そこから汲んできた水で小料理屋をしているよ、繁盛させてもらってますよ」
周りの四角い耳の人々が口々に、同じような話をしはじめました。
青年は、ふと思いました。
そういえば一度も、お礼を言っていない。 お葬式に出て、お礼を言わなければいけない。
人ごみに入ってしまって、動かない牛車をそのままにして、北の里外れの格兵衛さんの家を目指して、青年は歩き始めました。
途中、上りの坂の上の見晴らしのいい丘から、里の大通りを見下ろすと、青年はびっくりしました。
大通りを埋め尽くす人の山、立派な喪服と立派な黒い靴を履き、歩いている何千と言う人々は、みんな、四角い耳の人たちでした。
「あああああああ!」
青年は気づいたのです。
格兵衛さんは毎日、自分の北の誰も行かない里外れに畑から、作物を売りに里に来ると、その後、南のはずれの誰も行こうとしない、うっそうと茂った山の中に、歩いて行き、
豊かな山の幸を見つけては、貧しくつらい生活を送る四角い耳の人たちに、毎日教えて回っていたのでした。
格兵衛さんのおかげで、四角い耳の人たちは、貧しさから抜け出し、豊かになり、買い物ができるようになり、お客さんになって、青年の作ったお店に買い物に来ることで、青年は里一番の大金持ちになったのです。
静かにすすり泣きながら歩く四角い耳の人たちの群れの中、青年は、足ががくがくと震えだし、体中が震えて、目から涙があふれ出しました。
「うわああああ!」 青年は叫びました。

青年は気づいたのです。 格兵衛さんの生きがいは、人助け、だったのです。
叫びだした青年は、黒の人ごみをかき分け、かき分け、北の誰も里外れの格兵衛さんの家に、走り始めました。
いてもたってもいられなくなった青年は、走って、走って、昔、熱にうなされる自分の母のために、格兵衛さんに教えてもらった、南の誰も行こうとしないうっそうと茂った山の、桃色の花が生えている緑の大木の先にある崖、そのちょっと先にある窪地に走った、あの日のように、走って走って、格兵衛さんの家に向かって、走り続けました。
北の誰も行かない里外れに、小さな畑と一緒に立っている小さな家、黒い立派な喪服を着た、四角い耳の人たちが取り囲む家にたどり着きました。
青年はその小さな家を見て気づいたのです。
格兵衛さんは、誰も行こうとしない南のうっそうと茂った山の豊かな幸を、自分ではあまり使わずに、みんなに分け与えていたのです。
小さな家を取り囲む、喪服を着た人々をかき分け、家の中の板張りの床の上、白い布団の上で死んでいる、格兵衛さんの小さな体がありました。
すすり泣く数多くの四角い耳の人たちの真ん中に、格兵衛さんが、静かに眠っていました。
「格兵衛さん、格兵衛さん!」 大声で叫ぶ青年、格兵衛さんは、死んでしまったのです。
「格兵衛さん、格兵衛さん!俺はまだ、お礼を言っていない、お礼も言っていないんだ、 格兵衛さん、わああああああ!」
格兵衛さんは、静かに眠っていました。
その時です。 格兵衛さんの体から、ぼうっと、白い格兵衛さんの魂が、浮き上がってきました。
「うわあああああ!」
「きゃああああ!」
喪服姿の四角い耳の人たちの群れを照らす、屋根の方から輝く白い強い光。その周りに広がる青空と、白く巨大な、天国の門。
輝く階段がその光から伸びてくると、格兵衛さんの魂が、その階段を上っていきます。
皆が驚いて叫び声を上げる中、白い階段を上っていく格兵衛さんが、皆に振り向くと言いました。
「皆、達者でな」
格兵衛さんの白い魂が、天国の門をくぐり終えると、天国の門も、白く強い輝きも消え、白い階段も青空もなくなり、ただの小さな家の茶色の壁が、あるだけになりました。
葬式に来ていた皆が驚き、叫び、神様を思いました。
青年も思いました。
「俺は本当にひどいことをした、俺は天国に行けるだろうか、格兵衛さんのように」
しばらく時がたち、お葬式に来ていた皆が、格兵衛さんの小さな家から帰っていきました。
皆が持ち寄った花の束は、あまりに数多く、小さな家に入りきれぬほどになって、家の周りを囲んでいました。
花束の数多くが小さな家を取り囲み、格兵衛さんの家は、まるで天国の花園の中の家のようになりました。

しばらくして、格兵衛さんの小さな家の隣に、格兵衛さんのお墓が立てられました。
皆が少しずつお金を出し合って出来たお墓には、
大愛 大恩の人 格兵衛の墓
と書いてありました。
毎朝、青年はその墓をお参りしては、涙を流して謝り続けました。
そしてある日、青年は有り余る自分のお金を全部牛車に乗せると、世界中の苦しんで困っている人を助けるために、旅に出かけました。
後に青年は、自分の名前を
二代目格兵衛
そう、名乗るようになりました。
死んだときに、涙を流して感謝してくれる人の数で、その人の価値が決まる。そういうお話。

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