[ネタバレ]「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Cadenza」の個人的感想・見どころ・伏線
こちらでは「蒼き鋼のアルペジオーアルス・ノヴァー Cadenza」のネタバレツイートをします。 まだ見てない方は、絶対にこのアカウントのツイートを覗かないように。
2015-10-03 21:15:30コンプティークの11月号掲載の岸監督・上江洲氏のインタビューに 「終盤シーンの解釈は見た人それぞれが感じたままで良い。」 と書かれています。ここに書かれているのは、私の感想です。 それぞれの感想を大切に……
2015-10-11 12:25:01アルペジオCadenza。色々な側面で捉えることが出来る話である。 ・家族に関するテーマ [群像-翔像] [翔像-ヤマト・ムサシ] [ヤマト-ムサシ] [金剛型4隻] [妙高型4隻] ・人とメンタルモデルに関するテーマ [イオナ-群像] ・分類不能 [イオナ-ヤマト]
2015-10-04 19:54:38・家族に関するテーマ [群像-翔像] 「父が行った人類への宣戦布告(アルペジオDC)」を見た群像。 父は人類の裏切り者なのかという強いショックがあったが、後にそれはムサシが作ったダミーだったことが判明する。 「父さんは裏切り者ではなかった」 「対話を望んでいた。」 「俺と同じ。」
2015-10-04 19:59:29[翔像-ヤマト・ムサシ] 戦術によって「霧」の駆逐艦2隻に被害を与えた翔像。 それにより、メンタルモデル・ヤマト/ムサシが生まれた。 ヤマトから「何のために戦うのか?」と問われた翔像は「家族のため」と答える。
2015-10-04 20:04:37ヤマト「それなら私がムサシのおねえちゃん。メンタルモデルを生んだ翔像さんは父ですね」 そして後につながる 翔像「為すべきことを為している」というセリフ。 これは、重要な局面で様々な人物が発している。
2015-10-04 20:06:37[ヤマト-ムサシ] 父・翔像によって、姉妹という概念を与えられたヤマト・ムサシ。 しかし、人類に対する捉え方の違いで、ムサシは姉であるヤマトを沈めてしまう。父・翔像を殺された怒りと、姉・ヤマトを沈めてしまった悲しみでムサシはもう一杯一杯。 そしてムサシに家族は無く、孤独になった。
2015-10-04 20:11:28[金剛型4隻(姉妹)] 作中で、コンゴウ・ヒエイ・ハルナ・キリシマの相互関係を見てほしい。 ヒエイは作中で「ハルナ・キリシマは出来の悪い"妹"達」と罵っているが、家族としてではなく同型艦としか見ていない。コンゴウに対しても「コンゴウ様」と呼んでいて、家族として接してはいない。
2015-10-04 20:15:27コンゴウはヒエイに「一番艦に向かってその口にきき方は何だ?」と言っているものの、同型艦である3隻を妹のように思っていて「"一番艦に向かって"」というのは冗談めかして言っているように聞こえる。 3隻に対しては家族に対する愛情めいたものを感じる。 ハルナ・キリシマは元々仲が良い。
2015-10-04 20:18:21つまり、金剛級メンタルモデルの姉妹艦の中で、ヒエイのみ孤独な存在になっている。 ヒエイは「霧の生徒会長」であるが、生徒会の他のメンバーは全員が妙高型で、他の家庭である。 なので、ヒエイだけに着目してCadenzaを見ると、酷くさびしそうなシーンが沢山ある。
2015-10-04 20:21:18[妙高型4隻(姉妹)] 生徒会メンバー・妙高型メンタルモデル4隻は、仲が良い。 色々不満もぶつけあうが、家族としての体を為している。 このコントラストになるのが、生徒会長のヒエイで上司(ヒエイ)と部下(生徒会メンバー)という関係性になっており、ヒエイの孤独が際立つ。
2015-10-04 20:24:01「重巡洋艦が3次元航行出来ないとでも?」 「サンジゲンだぞ!」 pic.twitter.com/7TbwFYsQT2
2015-10-11 02:55:05・人とメンタルモデルに関するテーマ [イオナ-群像] ここのテーマは(僕の中で)消化しきれていない。作品としては間違いなく消化されたと思うが、とても複雑である。
2015-10-04 20:26:06という訳で「群像とイオナ」というテーマ。一体どういうテーマだったか、考えたものを書いていきます。
2015-10-07 21:38:00「群像とイオナ」というテーマを説明する前に「翔像とヤマト姉妹」の関係を考えておかなければなりません。 ヤマト姉妹は、メンタルモデルを生んだ翔像を「お父様」と呼び、家族愛を感じさせます。 対して翔像はメンタルモデルを「君達「霧」」と呼んでおり、あくまで交渉相手と捉えています。
2015-10-07 21:41:54翔像にとって、家族は妻と群像だけであり、ヤマト姉妹は家族ではありませんでした。 もしかすると、将来本当に「娘」として、翔像の家族になれたかもしれませんでした。しかし、作中で描写されたように「霧」と分かりあえる前に、翔像は射殺されました。
2015-10-07 21:45:08群像も父・翔像と同じく、「霧」を交渉相手と捉えています。 「霧と交渉して、分かりあえるかどうか話し合う」 そう言って、タカオなどメンタルモデルと分かりあおうとしますが、あくまで別の種族であり、思慕の情はあまりないように見えます。
2015-10-07 21:50:41「タカオ→群像」は明確な恋愛感情が見て取れますが、その逆「タカオ←群像」は単に仲間として捉えており、あの2人がくっつくことは予想できません。
2015-10-07 21:52:20しかし「イオナ⇔群像」は互いに思慕の感情が見て取れ、「人類と「霧」が分かりあえた」ということになります。 テーマというのは「人類と霧は分かりあえるし、愛し合うこともできる」ということではないでしょうか。 というのが、僕の捉え方。 pic.twitter.com/XlOWiRNeD6
2015-10-07 21:55:32・分類不能 [イオナ-ヤマト] イオナは自身がヤマトの人形と知り、恐れからクラインフィールドを張れなくなる。 そして恐れを断ち切って、クラインフィールドを取り戻せたのは、 コンゴウ「お前は消えるわけがない。私が覚えている。忘れはしない。ずっと繋がっているのだから。」というセリフ。
2015-10-04 20:29:50このシーンでイオナは「自分の為すべきこと」を為した。 「為すべきことを為せ(為す)」というセリフは要所で使われていて、時系列順に行けば 1.翔像がヤマトに語りかけるシーン 2.ハルナが助力の依頼を断るシーン 3.僧が沖ノ鳥島で荷物を運ぶシーン 4.ハルナが来るシーン
2015-10-04 20:35:265.コンゴウとの対話でイオナがヤマト復活を決心するシーン である。 この「為すべきことを為せ(為す)」というテーマは作中、一貫して語られているので、また見に行く機会がある人は意識して見てほしい。
2015-10-04 20:37:35・為すべきことを為せ そのシーンはまだまだあった。 具体的には、イオナがヤマトとの合体を決意して、ブリッジから飛び出すシーンでもその台詞は出てた。
2015-10-11 00:06:42