次世代農業

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樋口耕太郎 @trinity_inc

次世代社会は、農業と事業と金融をバランスしなければ成り立たないと思う。三つの産業を別々のものとして捉えるのではなく、ひとつの生態系として再構築する作業だ。

2011-01-10 19:59:08
樋口耕太郎 @trinity_inc

自然な農業が社会(事業と金融)にうまく組み込まれることのメリットは計り知れない。ほんの一例だが、(1)鬱の解消、精神医療などの精神の健康、(2)激しいインフレーションにおいては、金と同じように通貨として機能、(3)人間中心の組織運営の原則を広める機能、

2011-01-10 20:35:43
樋口耕太郎 @trinity_inc

(4)共同体の復活による自殺率、疾病率、虐待などの低下、(5)なによりも栄養価が高く自然な食を社会がとりもどすこと、(6)自然な農業は高度に知的かつ楽しい労働であり、生きがいを社会に提供する、(7)自然の移り変わりと社会の接点を取り戻す効果、

2011-01-10 20:39:02
樋口耕太郎 @trinity_inc

(8)生活の損益分岐点が下がるため、「稼ぐため・お金のため」の労働を大幅に縮小する効果、(9)食生活が豊かになることで、家族の接点が高まり、ひいては教育、介護などのコストが減少する、

2011-01-10 20:43:29
樋口耕太郎 @trinity_inc

(10)共同体が再構築され、従業員家族を含む疾病率が大幅に減少し、介護保険、社会保険、医療保険などの社会費用が削減される。そして何よりも、社会が健康になる。・・・他にも多くの効果が複合的に生まれるだろう。

2011-01-10 20:44:45
樋口耕太郎 @trinity_inc

我々の常識では、農業は生産性の低い産業とされている。確かに、投下する単位資源あたりの付加価値は、例えば自動車産業に比べると比較にならない。したがって、TPPなどの議論においては、差し引きを計算すると生産性の低い農業を切り捨てることが国益だという考え方になるのは自然な流れだろう。

2011-01-10 21:32:54
樋口耕太郎 @trinity_inc

必然的に、農業を存続させるか否かと言う議論は、常に食糧自給の問題の問題であり、生産性の概念で捉えられることはない。しかしながら、これは農業が社会から分断されている、現代の社会構造を前提としている、という重要な事実がある。

2011-01-10 21:35:19
樋口耕太郎 @trinity_inc

ところがここに来て、超・資本主義の成長原則は行き詰まりを見せており、投下資源あたりの生産性の多寡によって国益が決定されるという、考え方の自体が合理性を失い始めている。

2011-01-10 21:39:20
樋口耕太郎 @trinity_inc

農業と社会が分断されている現代では、農業は生産性というものさしでしか価値を生まないのだが、次世代社会において、事業・金融と共にひとつの生態系としてバランスが再構築されることになれば、前述(1)~(10)のように、社会全体のコストを著しく下げる、という大きな付加価値が生じるのだ。

2011-01-10 21:42:46
樋口耕太郎 @trinity_inc

次世代社会では、過去60年以上継続してきた、「経済成長によって百難隠す」ような社会運営が不可能になる。その代わり、社会全体のバランスを再構築してコストを下げる、経済成長によらずに直接国民の幸福度を上げる社会になる。そのときに最も力を発揮するのが農業、それも自然な農業であろう。

2011-01-10 21:46:40
樋口耕太郎 @trinity_inc

農業が広義の生産性を発揮するのは、これからである。農業の生産性を侮ってはいけない。

2011-01-10 21:47:26