三浦英之さん(朝日新聞アフリカ特派員)のシリア難民に関するレポまとめ

記録としてまとめておきます。No.10が見つからないのは欠番かな?
4
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

①シリアなどから紛争を逃れた難民たちが欧州に殺到している。3週間、欧州の現場で難民たちの姿を追った(今回はカメラマンが同行したので写真は備忘的に撮っています。迫力がないのですがご容赦を) pic.twitter.com/F3auD55kfS

2015-10-16 19:26:34
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

②エーゲ海東端に浮かぶギリシャ・レスボス島に渡った。十数キロ先のトルコ領対岸から2つの舟影が荒波の中を近づいてくるのが見えた。薄いゴムとプラスチック板で作られた全長8㍍のボートに救命胴衣を着けた老若男女40人以上がしがみついている pic.twitter.com/filFKRvzsN

2015-10-16 19:31:30
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

③ 「ここはギリシャか、トルコか」。ボートが砂浜に近づいたとき、若い男が私に叫んだ。「ギリシャだ」と答えると、ボートから大歓声が上がった。人々は涙を流して抱き合い、海辺にひれ伏して祈った。1歳未満とみられる乳児が少なくとも4人 pic.twitter.com/M8KHfrkoDO

2015-10-16 19:39:54
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

④子どもは皆プールで使うおもちゃのような救命具を着せられている。少しでも子どもを浮かせようと親たちは必死だったのだろう。でもカヌーを趣味にしている私の目から見ると、こんな救命具で海を渡のは自殺行為以外の何物でもない。ムチャクチャだ pic.twitter.com/2wHhtcCvrA

2015-10-16 19:45:24
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑤上陸後も困難が待ち受ける。難民登録所は60キロ先。年寄りや子供にとっては厳しい道のりだ。午前4時。街灯の下で、子どもを囲んで雑魚寝する一団がいた。日没を待って海を渡り、島に着いたのは午前2時。気温は14度。たき火で体を震わせている pic.twitter.com/TWIYs02ugS

2015-10-16 19:49:51
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑥彼らがなぜ命懸けで海を渡ってくるのか。原因は2011年に始まったシリア内戦だ。長期化・激化する戦闘に歯止めがかからない。生活が成り立たなくなり、今年、密航船などで欧州に逃れた人は約40万人。来年は45万人以上に上るとみられいる pic.twitter.com/qUbiRw51Wa

2015-10-16 19:59:25
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑦ 人々はギリシャからマケドニア→セルビア→ハンガリー→オーストリアを抜けて最大受け入れ国ドイツを目指す。しかしそこで「事件」が起きた。通り道であるハンガリーが難民の滞留を恐れ、国境をフェンスで封鎖してしまったのだ pic.twitter.com/chlsnor6F8

2015-10-16 20:05:35
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑧ 行く手を阻まれた難民は隣国クロアチアに流れ込んだ。深夜、国境地帯に広がるトウモロコシ畑を抜けて密入国する。気温12度。冷たい風に子連れの一団は「毛布をくれないか」と私に求めた pic.twitter.com/XaSp8azx3i

2015-10-16 20:10:23
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑨しかし、クロアチアに入国できても、その先にあるスロベニアが国境を開かない。クロアチアとスロベニアを結ぶ高速道路の「緩衝地帯」では行き場を失った約千人がテントを張って国境が開くのを待ち続けていた。周囲は排泄物が散乱し、悪臭が漂う pic.twitter.com/jab2DKx2Xy

2015-10-16 20:15:48
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑪対応できないクロアチアはバスで難民をハンガリーに送りつけ、ハンガリーはそのまま列車でオーストリアへと運び始めた。国境に向かうと厳戒態勢。軍兵士や警官が難民に身体検査や所持品検査を実施していた pic.twitter.com/iKUHRrr1Au

2015-10-16 20:22:53
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑫ドイツに着いてもすぐには入国できない。玄関口のドイツ南東部に行くと、百㍍の橋の歩道が入国審査を待つ数百人で埋め尽くされていた。気温10度。シリア人男性は「2日と10時間待って先頭にきた」。それでもドイツには入れる喜びを感じている pic.twitter.com/4Gccs5sKp0

2015-10-16 20:26:53
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑬日本は難民にどう向き合うべきか。3週間悩み続けたが、正直結論が出ていない。人は生まれる国を選べない。少しでも手を差し伸べるべきだ。それは正論だ。しかしドイツの制度を見る限り、日本とはあまりにも違いすぎるのだ pic.twitter.com/Ak8AxLsMSx

2015-10-16 20:29:38
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑭例えばドイツの玄関口パッサウ市の例。未成年が単独でやってくると行政は彼らに住まいや食事や小遣い(週10ユーロ)を提供。その後はホストファミリーに割り振り、地元の学校でドイツ語の授業を受けさせている。大人にも十分なプログラムがある pic.twitter.com/EEIzhPXUuQ

2015-10-16 20:37:38
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑮もう一つは治安の問題。パッサウ市の場合、難民の割合はアフガニスタンからが6割、教育水準の高いシリアからが2割。取材で感じたが、紛争地から命懸けで逃れてくる難民が大半だが、中にはギャングめいた素行の悪い「偽難民」が含まれている pic.twitter.com/x28JQ8HufT

2015-10-16 20:42:24
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑯それでも受け入れるのだ、とドイツ人は言う。彼らには先の大戦に犯したホロコーストへの強い後悔と反省がある。だから今やるのだ、と。私はドイツ社会が必ずしも好きではないが、今回は彼らにノーベル平和賞を授与すべきだったと考えている pic.twitter.com/BMmuNQtNJW

2015-10-16 20:46:43
拡大
三浦英之 「白い土地」ジャーナリズムY賞受賞 @miura_hideyuki

⑰私たちは何をすべきか。リスクはある。政治家は「国際社会」という言葉を簡単に使う。でもその言葉を使うとき、私たちは相応に負担しなければならない。覚悟を持てるか。すべてはそこにかかっているのだと思う(終) pic.twitter.com/g64QbUoXC2

2015-10-16 20:54:48
拡大