#空想の街 【ハンツピィの宴2015】#天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 まとめ

#空想の街 【ハンツピィの宴】 2015/10/24~26】に参加した時の、天真少年、魔術師アル、なごみ茶屋のまとめです。
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◎はじめに 設定と過去のお話

春木のん @Haruki_Non

今更ですが、#なごみ茶屋 の店主は和水巌(なごみいわお)柿渋染めの作務衣に、刺繍入り半纏。足袋に下駄。坊主頭で寡黙。黒縁眼鏡と煙管使用。妻、椿木(つばき)は草木染めの着物に、白い割烹着。髪を結って簪をさしています。 #空想街愛室

2015-10-25 17:27:08
春木のん @Haruki_Non

《お品書き》 ■飲み物(冷温) ・煎茶 5クルーク ・番茶 5クルーク ・抹茶 8クルーク ・抹茶ミルク 10クルーク ●秋冬期限定(温) ・甘酒 5クルーク 【玉露等、各種茶葉あります。贈答用にも】 #なごみ茶屋  #空想の街

2015-10-24 04:30:28

◎一日目

空想の街公式アカウント @humptyhumtpy

何処にもない、何処にでもある街。空想の街。時計塔の街での3日間。はじめましての貴方も、おかえりなさいの貴方も、街は全てを受け入れます。どうぞ、お楽しみください。 #空想の街

2015-10-24 00:00:40

プロローグ ~ 天真少年と魔術師アルとなごみ茶屋

(そうだ、和水家に産まれた珠恵(たまえ)ちゃんを見に行こう)

春木のん @Haruki_Non

#空想の街 #天真少年 【一日目・未明】 目を開けると、そこは時計塔の街でした。 「……マジっすか」 「現実さ」 信じられない。まさか、ほんの一瞬で。 「天真範(てんますすむ)、突っ立っていないで歩めよ。自分は長距離移動に力を使って疲れたよ」 「30秒も経ってないっすよ?!」

2015-10-24 03:01:12
春木のん @Haruki_Non

少し鼻にかかったその声は、俺のすぐ耳元で聞こえてくすぐったい。それに気付いたのか、身長20cmほどの #魔術師アル は俺の左肩から降りて、胸のポケットに入り込んだ。 「じゃあ、どこに行きますか?」 「知らない。自分はこの街は初めてだよ。君に任せよう」 #天真少年 #空想の街

2015-10-24 03:42:47
春木のん @Haruki_Non

任せるって。この街に来たいから連れて行けと言ったのはアンタじゃないか?魔術だか魔法を使って瞬間移動で連れて来てもらったのは俺ですが。 「文句があれば直接言えばいい」 「心を読むなよ!」 「お茶が飲みたいな」 「会話しようよ!?」 #天真少年 #魔術師アル #空想の街

2015-10-24 03:52:08
春木のん @Haruki_Non

お茶といえば、あそこかな。 「 #なごみ茶屋 に行きますか?ここからなら20分くらいで着くかな」 俺は背負ったリュックから、車輪の付いていないスケートボードを取り出した。地面に置いてスイッチを押すと、フワッと10cmほど宙に浮く。 「よし、行くか!」 #天真少年 #空想の街

2015-10-24 04:05:54
春木のん @Haruki_Non

第二東駅から町の外側の大きな用水路に向かってボードを滑らせると、町屋造りの店舗が見えた。軒先にある腰掛けに、赤子を抱いた和服姿の女性が座っている。 「こんにちはー!」 「あらあら、天真くん?お久しぶりねえ、いらっしゃい」 #天真少年 #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 04:48:40
春木のん @Haruki_Non

赤子から顔を上げたのは【なごみ茶屋】の奥さん、和水椿木(なごみつばき)さんだ。 「手紙で教えてもらってましたが、その子が?」 「そうそう。春に生まれた、珠恵(たまえ)です」 名前の通り、珠のような女の子がこっちを向いてニコーっと笑った。 #天真少年 #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 04:50:58
春木のん @Haruki_Non

「かーわーいーいー!!たまちゃんの写真、撮ってもいいですか?!」 「どうぞどうぞ」 リュックからタブレットを取り出して、たまちゃんを撮る。どの角度から見ても可愛いよたまちゃん!! 「おいカメラ小僧」 「うわ!ビックリした!」 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 04:56:22
春木のん @Haruki_Non

左胸ポケットから顔を出したアルを見て、椿木さんは一瞬驚いた。 「まあ、小さなお客様ですね」 「えっと、魔術師のアルです」 「ようこそ、アルさん。お茶はいかがですか?」 「冷たい番茶を」 「天真くんは?」 「僕も同じで!」 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 05:09:51
春木のん @Haruki_Non

「天真範、自分をポケットから降ろしてくれないか」 そう言われて、俺はアルを地面の上に置いた。 アルはロッドを振ると、みるみる大きく……というか、元の姿に戻った。 金色の腰紐が付いた生成色のゆったりとしたローブが風に揺れる。 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 05:31:52
春木のん @Haruki_Non

肌は日焼けを知らないのかと思うほど白い。銀色の長い髪は無造作に後ろで束ねられている。高身長のアルは全体的に色味が無く、端正な顔立ちもあって、俺の第一印象はマネキンだった。 「一応、生きた人間だよ」 「だから心を読むなって!」 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 05:34:56
春木のん @Haruki_Non

「お待たせしました。まあ、アルさん。大きくなりましたね」 たまちゃんをおんぶした椿木さんが、お盆を持って戻ってきた。でもお茶は硝子の湯呑みと、人形用のとても小さなコップに入っていたので、椿木さんは湯呑みに入れ直してきてくれた。 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 06:06:22
春木のん @Haruki_Non

「悪かったね」 「いえいえ。ごゆっくりどうぞ」 椿木さんはお店の中へ戻り、アルと俺は腰掛けに座ってお茶を啜った。 「あたたかいな」 「え?冷たいお茶だよ?」 「そういうことじゃないよ。うん。ここでなら、見つかるかもしれないね」 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 06:08:15
春木のん @Haruki_Non

嬉しそうな、でもどこか淋しそうな笑みをアルは浮かべる。 「ねえ、アル。連れてって言われたから連れてきましたけど、この町に何を探しに来たの?」 「内緒だよ」 そう言うとアルは空の湯呑みを置いて、指揮棒のようなロッドを振った。 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 06:11:27
春木のん @Haruki_Non

「ここからは別行動だよ、天真範」 突然、小さなつむじ風が起こって砂が舞う。目を閉じて、開けた時には、もう姿は無かった。 何を考えているのかわからない魔術師アル。 じいちゃんの話だと、もう数百年も生きているらしいけど。 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 06:19:07
春木のん @Haruki_Non

『どこにでもいるくせに、どこにもいないんじゃアイツは』 じいちゃんの言葉を思い出す。 小さな胸騒ぎ。 その時は、その程度に思っていた。 #天真少年 #魔術師アル #なごみ茶屋 #空想の街

2015-10-24 06:20:07
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