東ドイツと西ドイツの主に航空戦力比較徒然

両国とも本気で核戦争に備えていましたからね……
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内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

東西の独空軍を比較しているんだけど、東は基本的に制空重視(戦闘機主力)なのに対して、西は地上支援重視(戦闘爆撃機主力)なのが面白い。どちらも自陣営の脇を固めることが目的。いやでも、1973年の西ドイツ空軍、450機の戦闘爆撃機と90機の戦闘機が主力と知ったときは目を疑ったけどw

2015-10-29 08:18:51
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

そして戦闘爆撃機はF-104スターファイターが主力……順当に制空重視でMiG-21を主力にしていた東ドイツ空軍から見ると、西ドイツ空軍はおかしい。

2015-10-29 08:24:31
あやさくら @ayasakra

@uchidahiroki 釈迦に説法とは思いますが。当時の西ドイツ空軍は米軍の戦術核をとにかく敵地に運ぶのが命題で高速低空侵入可能な機体を運用しており、そのため常に全面核戦争への脅威がありました。@De_JaY さんから、F104はロッキード事件と同じ理由で選定されたと。

2015-10-29 08:53:57
あやさくら @ayasakra

@uchidahiroki 西ドイツ空軍におけるロッキード事件についてはこちらに。本来はミラージュIIIを採用予定だったと伺いました。

2015-10-29 08:56:31
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

@ayasakra ご指摘ありがとうございます。今まさにそのあたりを調べていたところでしたw 難しいですね……。

2015-10-29 09:08:03
あやさくら @ayasakra

@uchidahiroki その頃日本ではMiGショックが起きており、当時のレーダーのルックダウン能力不足が露呈しています。ワルシャワ機甲師団を食い止める戦略と当時の装備の能力から、戦術的にやむを得ないものだった、と解釈すべきなのでしょうか。

2015-10-29 09:35:08
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

確かにミラージュⅢや、同様に提案されていたサーブJ35ドラケンなら、MiG-21系統とも互角に戦える感じがあるが、敵戦闘機の迎撃を回避しながら高速で対地攻撃で戦術核をぶつけていくのであればF104になっちゃうぅぅぅぅ!(失禁

2015-10-29 09:12:11
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

しかも、NATOとフランスの関係って微妙だし、スウェーデンは北欧だからいざという場合が不安だし、イギリスのライトニングさんはちょっとアレだし、となると、もうF104を選択するしかないじゃない!(悲痛な顔で猟銃を向けながら

2015-10-29 09:19:42
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

ちなみに東ドイツ空軍と西ドイツ空軍のどっちが強いかというと、一線級の航空戦力に限れば、東ドイツ空軍が300~400、西ドイツ空軍が500~600でお察しレベル。1987年の段階で西ドイツは104と手を切っていたのに対し、東ドイツは依然としてMiG-21が主力。人員も西が東の三倍。

2015-10-29 09:25:37
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

地上兵力だと、冷戦末期、西は12個師団(6個装甲、4個装甲擲弾兵、1個空挺および1個山岳師団)に対し、東は6個師団(2個戦車、4個自動車化狙撃兵師団)。東は有事に5個師団を動員する予定だったが、西は地域防衛軍12個旅団を動員可能。西の人口は東の約4 倍なので、それがストレートに。

2015-10-29 09:30:18
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

戦車に限ってはかなり東が辛く、東が新鋭のT-72を5個連隊程度揃えていた(約300両)揃え、他をT-55で補完していたのに対し、西は1800両以上のレオパルド2を量産して第一線に配備(輸出も始めていた)。東の予備師団の主力戦車はT-55とT-54で、西の地域防衛軍はレオパルド1。

2015-10-29 09:41:57
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

まぁ東ドイツ軍も西ドイツ軍も純粋な「国軍」ではなく「自陣営の枠組みに対して自国が提供する戦力」というかたち(自国の防衛が端的な意味で存在意義ではない)ので、比較に意味があるかどうか微妙なんですが、「どっちが強いの?」という問いに対しては「西」ってなります。人口からして格差が……。

2015-10-29 09:45:12
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

装備の質の差については、東西ドイツの経済力がモロ反映された感じ。1989年の段階で、東ドイツのGDPは西ドイツのGDPの36%。西ドイツがレオパルド2を1800~2000両量産して、東ドイツがソ連から友好価格でどうにかT-72を300両配備していたのは、ちょうどそんな感じ。

2015-10-29 09:51:06
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

東ドイツが続いていれば、24機だけ配備されたMiG-29がさらにばんばん配備されて……! という夢もあるけど、1989年の「ベルリンの壁」崩壊段階で東ドイツの経済は「破たんの一歩手前」なので、あのタイミングで崩壊しなければさらに酷い状況に陥っていた可能性があるわけで、辛い。

2015-10-29 09:53:43
あやさくら @ayasakra

@uchidahiroki 度々失礼します。東西ドイツの80年代の戦力差は、農業で稼いで軍事に投資していたソ連の経済悪化と国力低下、それに伴うデタントやSTARTがあった結果によるものであり、スターリンの考えていた工業化が早く成し遂げられていたら変わっていたと愚考します。

2015-10-29 10:07:35
内田弘樹@冬コミ2日目東“ラ27a”「プロイェクト・オスト」 新刊3〜4種予定 @uchidahiroki

@ayasakra ご指摘ありがとうございます。まさに東ドイツ経済はソ連経済の子供なので、どうにもならんですね……。

2015-10-29 10:10:51
あやさくら @ayasakra

@uchidahiroki ただ、ベルリンの壁崩壊までは、ずっとワルシャワ機甲師団の侵略に備える為を旗印にした行動と、西側諸国へのプロパガンダが続けられていたような印象があります。レーガン政権でのスターウォーズ計画なんかも、ソ連崩壊を狙ったプロパガンダですよね。

2015-10-29 10:18:00