映画『アバウト・レイ』のエル・ファニング演じる主人公は「性別移行」を望む「トランスジェンダー」の「男性」である

映画『アバウト・レイ 16歳の決断』 http://aboutray16-eiga.com/ https://twitter.com/aboutray16 配給: ファントム・フィルム 続きを読む
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Nardog @nardog

1月22日公開のトランスジェンダー男性を主人公にした映画『アバウト・レイ 16歳の決断』に関する報道で、主人公を表すのに「少女」「彼女」「女の子」「性同一性障害」といった言葉が使われており、不快であるとともに強い懸念を覚えています。 pic.twitter.com/Bph9yi8UaV

2015-10-30 01:12:19
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Nardog @nardog

なんと「ガチレズ!」というLGBT系のメディアまでもが「性同一性障害の少女」という見出しを掲載していました。その後指摘を受けて「少女」は「主人公」に訂正されたようですが、Twitterには訂正前の見出しが自動投稿され続けています…。 pic.twitter.com/UgfBbyEkCv

2015-10-30 01:12:47
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Nardog @nardog

関係者もある程度は気づいたのか、後日発表された公開初日を伝えるこちらの記事には問題の表現はあまり見受けられませんでした。しかし依然として「3世代の女性たち」という語句が…。 afpbb.com/articles/modep… pic.twitter.com/AHfDQgDPB1

2015-10-30 01:13:28
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Nardog @nardog

こうした記事は当然マスコミ向けの資料を基にして書かれますから、発表した映画会社も同様の表現を用いていたことが推測されます。現に公式Twitterの最初のツイートも「3世代の女たち」と、やはり主人公の性別を誤って記しています。 pic.twitter.com/HTAcfKRKKG

2015-10-30 01:13:55
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Nardog @nardog

この様子では試写状やプレスシートから、予告編、チラシ、パンフレット、映画本編の字幕、そして新聞・テレビ・雑誌などに掲載される広告や紹介記事にまで不適切な表現が使われてしまう可能性が否定できません。今後は当事者の声をきちんと取り入れた公開・宣伝が行われていくことを心から願います。

2015-10-30 01:14:05
Nardog @nardog

したがって本作の配給・宣伝会社は当事者や専門家監修の下、公開・宣伝にあたって不適切な表現が含まれないことを確実にするとともに、各報道機関に既に発行されている記事等の修正を要請し、加えて以後同様のことがないよう報道資料に逐一注意書きを載せるなどの対策を行うべきだと思います。

2015-10-30 01:14:15
Nardog @nardog

重要なのは、これが『アバウト・レイ』だけの問題ではない点です。来年はアカデミー賞有力と目される 'The Danish Girl' が大手・東宝東和から公開されるなど、トランスジェンダーを扱った映画はかつてない隆盛を見せており、この件が放置されれば悪しき前例を作りかねません。

2015-10-30 01:14:20
Nardog @nardog

言うまでもないことですが、トランスジェンダーの人を性自認と異なる性で呼ぶことは「ミスジェンダリング」(misgendering) と呼ばれ、本人のアイデンティティを蔑ろにし傷つけると同時にさらなる差別をも助長する言語道断の行為です。

2015-10-30 01:14:32
Nardog @nardog

「性同一性障害」という表現も問題があります。性同一性障害は本来精神医学用語であり、個人のアイデンティティを表す「トランスジェンダー」とは全く異なる概念です。したがって、前者を後者の意味で使うのは端的に言って間違いです。

2015-10-30 01:14:36
Nardog @nardog

「性同一性障害」という概念自体も、近年は国際的診断基準のDSMが「性別違和」(gender dysphoria) に改めたほか、ICDも分類を見直すなど、性自認の問題を精神病理の枠から外そうという「脱病理化」(de-pathologization) の動きが世界的に進んでいます。

2015-10-30 01:14:46
Nardog @nardog

また日本の「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」は国内で保険の適用されない性別適合手術を戸籍の性別・氏名変更の必須条件としており、2007年に国連人権理事会で承認された「ジョグジャカルタ原則」に照らしても後進的なこの現行の制度は、かねてより批判の対象になっています。

2015-10-30 01:14:51
Nardog @nardog

「性同一性障害」という呼称を使うべきか自体については日本国内では依然として議論が分かれていますが、少なくとも国内外で「トランスジェンダー」や「性別違和」が使われるのにはこうした背景があるわけで、それをわざわざ「性同一性障害」と直すことはその背景を無視することにほかなりません。

2015-10-30 01:15:00
Nardog @nardog

記事ではエル・ファニングの姿が「衝撃」と形容されていたり、「ボーイッシュ」であることがやたら強調されていたりするのも、トランスジェンダーや異性装を特異なもの、センセーショナルなものと位置づけるシスジェンダー規範に基づいた偏見であり非常に残念です。

2015-10-30 01:15:05
Nardog @nardog

しかも彼女は実際には髪を切っていないらしく、またトロント国際映画祭上映時の評を読む限りレイが希望するのは「性転換手術」ではなくホルモン治療のみのようですから、これらの記事には製作過程やあらすじに関する事実誤認も含まれているようです。 twitter.com/ElleFanningJP/…

2015-10-30 01:15:15
Nardog @nardog

実はこの作品は既に監督がかなり問題のある発言を行い、トランスコミュニティから激しい非難の声が上がっています。この轍を踏んでいただきたくないのです。せっかくトランスジェンダーを題材にした映画で、これ以上当事者が傷つくことのないように。 autostraddle.com/about-rays-dir…

2015-10-30 01:15:24
Nardog @nardog

どうか日本の本作関係者の皆様は当事者の声を積極的に取り入れてください――主演のエル・ファニングがそうしたように。 out.com/movies/2015/8/… pic.twitter.com/vVQZLFXw5R

2015-10-30 01:18:16
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Nardog @nardog

今からでも遅くはありません。むしろ今から改めた方が、最初からPCな言葉を使っていた場合以上によい手本となれるかもしれないぐらいです。こうして誰にも見える形で書こうと思ったのは、実際に変化が起こったときに後から好事例として参照できるようにするためというのもあります。

2015-10-30 01:18:23
Nardog @nardog

少しでもトランスフォビアが世の中から取り除かれ、現在シスジェンダー規範に苦しんでいる人たちが生きやすい社会となることを願っています。そして実のところ『アバウト・レイ』のような映画こそ、それを実現するのにこの上なく有効な手段ではないかと思うのです。

2015-10-30 01:18:34
Nardog @nardog

長文乱文失礼いたしました。今回は映画とセクシュアル・マイノリティという当アカウントの二大関心ということもあって珍しく自分からアクションを起こそうと思い投稿しました。ご意見、ご感想、ご批判、ご指摘を歓迎します。

2015-10-30 01:18:44
映画『アバウト・レイ 16歳の決断』2月3日(土)公開! @aboutray16

『アバウト・レイ 16歳の決断』の主人公を表す言葉に不適切な表現がありましたことを、お詫び致します。該当のツイートは削除し訂正したものを、再度掲載いたします。今後は適切な表現で本作のプロモーションを行って参ります。

2015-10-30 15:46:52
映画『アバウト・レイ 16歳の決断』2月3日(土)公開! @aboutray16

ご意見・指摘いただいた皆様 この度は、本作の表現によって、不快な思いをさせまして、深くお詫び申し上げると共に、貴重なご意見を頂けましたこと、大変感謝しております。今後も、ご意見・ご指摘ございましたら、頂戴できますと幸いです。

2015-10-30 15:46:58


中の人が誠実だった
Nardog @nardog

『アバウト・レイ』公式の方が予想を遥かに上回る好対応で感動している (下記スレッド参照)。予算も時間も人手も限られた中だろうに、既に「専門家の方々、様々な活動をされている方にご意見を伺」っているとのこと。応援したい。 twitter.com/aboutray16/sta…

2015-11-06 13:59:11
Nardog @nardog

あとは肝心の映画そのものだが、たとえ監督がアレでもクルー全体としては誠意をもって作っているはずだから大丈夫…と思いたい。 twitter.com/aboutray16/sta…

2015-11-06 13:59:32
Nardog @nardog

今更ながら先日は共有してくださった皆様本当にありがとうございました。先日も書いた通り、『アバウト・レイ』はトランスジェンダーを主人公にした商業映画の口火を切る存在だと思いますので、この先もこうした映画や問題に意識を向けていけられればいいなと思っています。

2015-11-06 13:59:50
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コメント

nekosencho @Neko_Sencho 2015年10月30日
映画会社も映画をきちんと見てなかったってことなのか、それとも意識の違いの問題なのだろうか
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Nardog @nardog 2015年10月31日
末尾に少しリンクと補足を追加しました。ご参考になれば幸いです。
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