大英図書館にある七王国時代の装飾写本

中世初期、ブリテン島七王国時代に作られた壮麗な装飾写本があります。「リンディスファーンの福音書」という写本で、現在は大英図書館に収蔵されています。  その素晴らしい美術と、写本についての入門的解説、及び福音書をめぐるリンディスファーン修道院の歴史について解説しました。 目次 リンディスファーンの福音書 続きを読む
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リンディスファーンの福音書

tenpurasoba @tenpurasoba4

リンディスファーンの福音書 7世紀~8世紀、ブリテン島七王国の一つ、ノーザンブリア王国のリンディスファーンで作成された装飾写本。当時ノーザンブリアは写本文化の一大中心地で、後世から「ノーザンブリアルネサンス」と呼ばれる事もある。 pic.twitter.com/3duzsdoLEB

2015-10-26 00:12:34
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その装飾は、アングロ・サクソン様式とケルト様式が融合したもので「ヒベルノサクソンアート」、「インシュラアート」とも呼ばれる。 pic.twitter.com/kybSetu4Eg

2015-10-26 00:15:20
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各福音書の間には「カーペットページ」と呼ばれるページがあり、抽象文様で埋め尽くされている。その次のページに冒頭の1文字が鮮やかな彩色で施されたページが続く pic.twitter.com/N9ElnupsDL

2015-10-26 00:18:26
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装飾文字は赤、青、緑、金などの極色彩のからみあう複雑な線で構成され、鳥や動物のモチーフもみられ、これらはケルト的な文様とされている。 また赤い点で文字を囲んだり、点描で文様を表している「ルーブリケーション」もこの写本の特徴と言われる pic.twitter.com/dbf90Rktkh

2015-10-26 00:22:59
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リンディスファーんの福音書は現在大英図書館に収蔵されている。 専用のページもあり bl.uk/onlinegallery/… こちらでは、デジタルアーカイブで中を少しだけ閲覧できる bl.uk/onlinegallery/…

2015-10-26 00:24:28

大英図書館オンラインギャラリーのリンディスファーンの福音書紹介ページ

本の閲覧

リンク www.bl.uk Virtual books: images only - Lindisfarne Gospels: Introduction The Lindisfarne Gospels was written and decorated at the end of the 7th century by the monk Eadfrith, who became Bishop of Lindisfarne in 698
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同時代につくられた代表的な装飾写本として「ケルズの書」もある。 こちらはアイオナ島で作成が開始され、アイルランドで完成し、現在アイルランドの国宝になっている。 pic.twitter.com/fGcHc9zjTS

2015-10-26 00:27:02
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tenpurasoba @tenpurasoba4

「ケルズの書」については作成過程を物語化したものがアニメ化されている。邦題は「ブレンダンとケルズの秘密」です。とても素敵なアニメ映画でした。 『ブレンダンとケルズの秘密』予告 youtu.be/M25Lv1zFwrY @YouTubeさんから

2015-10-26 00:31:29
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大英図書館によるリンディスファーンの福音書を紹介した動画はこちらです。ナレーションはキュレーターでしょうか? Lindisfarne Gospels youtu.be/zdhLuW70wPs @YouTubeさんから

2015-10-26 00:34:24
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tenpurasoba @tenpurasoba4

それではお休みなさいませ! Lindisfarne Gospels youtu.be/N4N8Aki-RqM @YouTubeさんから

2015-10-26 00:37:12
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リンディスファーンの美しい装飾を音楽に乗せて

写本について

 そもそも写本とは何か?どういうものなのか?等について簡単な解説をしています。

tenpurasoba @tenpurasoba4

中世の写本の構造について分かりやすく解説してあります。 The Structure of a Medieval Manuscript youtu.be/HKBJkf2xbqI @YouTubeさんから

2015-10-26 23:50:43
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tenpurasoba @tenpurasoba4

就寝前に、「写本」について少しだけ解説しようと思います。まずは上記のビデオ内容から。 ・中世の本は羊皮紙に手で書かれていた手稿(Manuscript)だった。 ・羊皮紙を半分に折り縫い合わせて冊子にしていた ・複数の冊子を束ねて一冊の本にしていた

2015-10-26 23:59:11
tenpurasoba @tenpurasoba4

・半分に折って裏表4ページが1枚になった羊皮紙をBifoliumという ・その半紙をforioといい、それぞれ番号がふってある ・番号がふられたforioには裏表があり、表をrecto、裏をversoという ・一つの物語は連続したforioで構成された冊子になっている

2015-10-27 00:03:53

 動画の内容はここまでです。
 以下は中世の写本の構造以外のより一般的な説明になります。

tenpurasoba @tenpurasoba4

写本について ・活版印刷が発明され普及するまでは、全ての本はオリジナルとその写本だった ・文字や文章が広く普及した古代から数々の写本が存在した ・一例としてアレクサンドリアの図書館には70万巻もの写本を集めていたと言われる ・写本には巻物(スクロール)と冊子本(コデックス)がある

2015-10-27 00:08:08