ニンジャスレイヤー二次創作【 ソロウ・オブ・ザ・スティーラー・オブ・ソウルズ 】#1まとめ

ニンジャスレイヤー×エルリック!
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自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

◆テキストカラテメント行為◆ニンジャスレイヤー二次創作◆こんばんわ◆

2015-11-03 20:35:53
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

恐るべきアマクダリ・セクトのカラテ強者・インターセプターをノビドメ・シェード運河上に浮かぶ屋形船にて殺したのち、ニンジャスレイヤーはアクシス戦闘ヘリの執拗な追跡を逃れ、インターセプターから受けたカラテ疵に応急処置を施して、自らの聖域たるマルノウチ・スゴイタカイビルに身を潜めた。1

2015-11-03 20:36:28
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

篠つく重金属酸性雨にしとどに身を濡らし、カラテ疵癒えぬ右腕をだらりと下げ、左手には妻子の祭壇に捧げるべく幾つかの新たなニンジャの首を提げ持ったまま、ニンジャスレイヤーは腐敗し、大鴉どもに肉を啄まれた無数のされこうべに飾られたシャチホコ・ガーゴイルの傍らに自らの居場所を定めた。2

2015-11-03 20:37:27
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

応急処置を施し、マグロ・スシを補給したとはいえ、度重なる苛酷なイクサに酷使された肉体は未だ回復にチャドー呼吸を必要とする。神秘の息吹の効果により次第に肉体に活力が戻ると同時、フジキド・ケンジの精神は一種のトランス状態に入り、時間と空間を跳躍して彼方の海に己が精神を飛翔させた。3

2015-11-03 20:38:58
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「ならば努力は無駄にはならなかったね」宙空に浮かぶ黄金立方体を見上げ、巨人の影の如き大柄な老婆が愉快そうにそう呟くのを耳にして、ニンジャスレイヤーはいつしかコトダマ空間のあわいに身を置いている己自身を知覚した。「ドーモ、バーバヤガです。ニンジャスレイヤー=サン、時間がないよ」4

2015-11-03 20:39:38
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

【 ソロウ・オブ・ザ・スティーラー・オブ・ソウルズ 】#1 (同人誌『ニンジャスレイヤー・アンド・エターナル・チャンピオンズ』より)

2015-11-03 20:40:06
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

01還元された嘆きの風が吹き抜ける、暗黒の大天蓋の宙空で、黄金立方体がゆっくりと自転しながら黙したまま彼らを見下ろしていた。彼方の昏い海から足元に打ち寄せる波もまた、飛沫となって大気に霧散し、飛散する泡沫が0と1とに分解してゆく。生命の気配すらなき清涼の岸に彼らは佇んでいた。5

2015-11-03 20:42:13
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「ドーモ、バーバヤガ=サン。私をここへ運んだのはオヌシのジツか」ニンジャスレイヤーは困惑を押し殺したまま襤褸を纏った老女にアイサツを返した。「半分は正しく、半分は間違ってるね」バーバヤガの手招きに応じ、海藻と襤褸を継ぎ接ぎにした鶏の脚を持つ荒屋が立ち上がる。「ヒヒ、入りなされ」6

2015-11-03 20:42:57
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「いかにアタシごときが拙いマジナイを弄しようが、〈天秤〉の助けがなければあンたのトランスにリンクさせるなンて大それた真似はできなかったろうさ!コトダマと現実の亀裂は狭まり、大いなる〈合〉が近づきつつある。次元間の障壁は乱れ、コトダマにまつわるマジナイはひどく難しくなっている」7

2015-11-03 20:43:30
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「三分の一も理解できぬが」勧められた黴臭いオーク材の椅子に油断なく腰掛けながら、ニンジャスレイヤーは訝った。「少なくともオヌシの意志は介在するようだ。ならば私がなすべきこともオヌシは知っていよう」ニンジャ殺戮者はそう口にしながら右腕の動きを確かめる。ニンジャを殺すための右腕を。8

2015-11-03 20:46:42
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「今云った通りさ。大いなる〈合〉が近づきつつある。それはあンたたちの次元だけじゃない、百万の世界すべての命運を左右する巨大な〈合〉だ」「〈合〉?」「ファハハ、そうさ。だが、〈合〉を正しき方向に導くには〈四者〉がすべて揃わねばならんのさ。〈混沌〉がそれを妨害しようとしている」9

2015-11-03 20:47:08
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

ニンジャスレイヤーは束の間目を閉じ、微かに溜息を吐いた。「済まぬが、オヌシの云い分の九割は私に関係のある話とも思えぬ。先があるなら要点のみを述べよ」彼はニンジャを殺すものだ。ニンジャなき世界に彼の為すべき義務はない。そして彼の故郷たるネオサイタマこそ、邪悪なニンジャの巣窟だ。10

2015-11-03 20:47:40
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

彼は一刻も早く傷を癒し、再び戻らねばならぬ。故郷ネオサイタマに。彼が戦うべきイクサの巷に。冷酷無惨なニンジャたちとの永劫の闘争に。胡乱な老婆の妄言を聞いている時間などない。だがそんな彼の心情を読んだかのように、バーバヤガは続けた。「時間の心配は要らないよ。少なくとも今は」11

2015-11-03 20:49:32
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「ここは所詮、あンたの微睡みが生んだニューロンの紡ぐ幻に過ぎない。ほんものの時間のごく一部を朧気に映し出す水面の影に過ぎないのさ。あンた本来の時間軸に影響はないはずだ」バーバヤガは微笑んだ。「だから頼むよ。〈四者〉の一人、白い狼を探しておくれ。すべてが手遅れにならないうちに」12

2015-11-03 20:50:03
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

ニンジャスレイヤーは檻に入れられた獣の如く喉の奥で唸り声を発した。右の眉が剣呑に吊り上がる。「成る程私がオヌシの勝手な都合によって、一方的にここに連れてこられたことは間違いないようだ」苛立ちのままに気配を探るが、精神の奥底に龍めいて潜むナラク・ニンジャは沈黙したままだ。13

2015-11-03 20:52:19
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

ナラクは答えぬ。だがフジキドは、御伽噺の魔女の如きこの妖婆の言葉の裡に、疫病めいて拭い難い疲労の翳を微かに感じ、ほとんど人間とも、また並みのニンジャとも思えぬ超自然存在がモータルめいて疲労を感じる事の途方も無さを本能的に感じ取った。超自然の者には超自然の者なりの苦悩があろう。14

2015-11-03 20:53:14
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

ナラクが異議を唱えぬならば、差し迫った危険はあるまい。まるで意味は分からないが、ナラクが沈黙を守るなら、ニンジャはおらぬと云い切るのも尚早であろう。「よかろう。〈白い狼〉とやらを探してこよう」「アッヒヒ、助かるよ!」バーバヤガが破顔した。彼女の焦燥はフジキドには窺い知れぬ。15

2015-11-03 20:54:03
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「途中まではコルセア=サンの船でゆくがいい。この世の彼方の海をゆく船ゆえ」巨大な老婆が労わるように声をかけた。「〈四者〉についてはアタシも多くは見通せない。だがあンたが呼ばれただけの意味はあるはずさね」「ニンジャが関わっていると?」「それは分からンね。だが気を付けるがいい」16

2015-11-03 20:55:55
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

鶏の脚を生やした荒屋は、二人を乗せたまま岩礁を駆け抜けた。鶏の脚が鈍色に輝く水を蹴立てて進むたび、白波がその上に建つ荒屋の床まで跳ねては二人の装束の裾を濡らす。液体化した鉛めいた海水は、あたかも糖蜜か水銀の如き粘度を持っているようで、一足ごとに目に見えて荒屋は速度を落とした。17

2015-11-03 20:57:00
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

跳ねかかる飛沫が奇妙に装束の裾に絡みつき、0と1とに還元されながら〈混沌〉の滲出物の如く緩慢に流れ落ちるのを見て、ニンジャスレイヤーはいつになく知的好奇心に駆られ、その様をしげしげと見守った。「おかしな水だな。飲むのではなく、食べ物のように噛んで食べねば飲み込めぬようだ」18

2015-11-03 21:00:24
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「この世の彼方の海は概ねどこも性質が同じさ」老婆は真面目くさった顔で講釈した。「〈重い海〉を進んだことはあるかい?あそこの水は、オールでは漕げないそうだ」短い旅の間に、フジキドは己の理解の及ばぬ事象を、あるがままに受け容れる術を学んでいた。事象の本質に観測者の理解は影響せぬ。19

2015-11-03 21:00:56
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

フジキドの忍耐が報われるには、そう時間はかからなかった。荒屋が足を止めて間もなく、沖合から、一艘の見慣れぬ装飾の施された粗末なボートがが荒屋に向かって漕ぎ寄せてきたのだ。ボートを漕いでいるのは、ニンジャ装束の上から海賊帽を被った人を食ったような表情のニンジャである。20

2015-11-03 21:03:21
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「ヨーホー!ドーモ、コルセアです」船上のニンジャは海賊帽を取ると大仰に一礼した。「ドーモ、コルセア=サン。バーバヤガです」「ニンジャスレイヤーです。以前は世話になった」僅かに感謝を滲ませたニンジャスレイヤーの言葉に、だがコルセアは眉を顰め、困惑したように頭を掻いた。21

2015-11-03 21:04:01
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

「あい済まぬ、ニンジャスレイヤー=サン。ここではオヌシの主観的時系列は、実際のところ然程意味を持たぬのだ」あまり済まなそうに見えぬコルセアに、ニンジャスレイヤーは鷹揚に頷き返す。「こうした場所では時にそういうことも起きうるのだと以前学んだ。無論私にとっての”以前”ではあるが」22

2015-11-03 21:04:30
自分のことを鍋島武士だと思い込んでいる精神異常者 @shinohara0714

フジキドの答えに、相手はいたく満足した様であった。「呑み込みの早い御仁で助かるわ」にいと笑ったコルセアは、ぼろぼろの舫い綱を取り出してボートを鶏の脚に舫うと、荒屋に向かい渡り板を差し渡す。「乗られよ、ニンジャスレイヤー=サン。〈新王国〉までの船旅はお世辞にも快適とは云えぬが」23

2015-11-03 21:07:00
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