黄昏町(九板)二十四日目

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@hiiragi_r_t_d

【二十四日目】 【魂9/力4/探索2】 【喪失】名前(後ろ半分) 【異形】三ツ目(力+1、探索+2)、牙(力+2)、鱗(水耐性、力+1) #hollytk

2015-11-04 21:36:31
@hiiragi_r_t_d

「可哀想」 「……はい?」 唐突な声に、わたしは振り返る。 目の前には、白い面。真円の面には穴一つ、傷一つない。 「う、わっ」 「可哀想」 わたしが驚いて咄嗟に突き出した拳を、面は避けようともしない。白い鱗が、面の下に突き刺さる。 01 #hollytk

2015-11-04 21:37:53
@hiiragi_r_t_d

白い面は揺らがない。その下に伸びる白い煙のような「何か」が、拳にゆらゆらとまとわりつく。 「疲れてるんですかね、わたし」 幻覚が見えるなんて。 わたしはその場に座り込み、目の前に浮かぶ面を眺めた。なんとなく、目が離せない。 目を離せば、消えてしまいそうで。 02 #hollytk

2015-11-04 21:39:45
@hiiragi_r_t_d

「可哀想」 白い面は、ただひたすらにわたしに語りかける。 「可哀想」 「そう思いますか?わたしはそうは思いませんけど」 わたしの言葉に、白い面がくるりと回る。首を傾げているのだろうか?それとも元から傾いていた? 03 #hollytk

2015-11-04 21:41:10
@hiiragi_r_t_d

「可哀想」 「意見の相違ですね」 わたしは段々腹が立ってきた。なんなんだこいつ。幻覚か何か知らないけれど、ここまで憐れまれる理由はない。 「可哀想」 「うっとうしいです。あえて言うなら、今あなたに絡まれているのが可哀想ですよ、わたし」 「………」 04 #hollytk

2015-11-04 21:43:16
@hiiragi_r_t_d

白い面が沈黙する。もくもくと白い煙を吐き出しながら、風に揺れる。 「……可哀想に」 面の奥から、今までとは違う、感情の篭った声が聞こえた気がした。 「えっ?」 聞き返した時には、既にそこには誰の姿もなく。 白い煙は、風に吹かれて消えた。 05 #hollytk

2015-11-04 21:45:15
@hiiragi_r_t_d

「……なんだったんですかね、あれ」 幻?それとも、お化け? 「考えてもしょうがない、ですよね。でも」 あれは普通じゃなかった。だって、 「この眼に見えないものがあるなんて」 額の眼には、何も見えていなかったのだから。 06 #hollytk

2015-11-04 21:47:40
@hiiragi_r_t_d

わたしは体をぶるりと震わせる。お腹が風に当たっているせいか、少し肌寒い。 「……行きましょう」 今日は風の当たらない場所で休もう。わたしはそう心に決めて、歩き出した。 07 #hollytk

2015-11-04 21:49:20
@hiiragi_r_t_d

──────── 【二十四日目】 【生存】 【魂±0】 【魂9/力4/探索2】 【喪失】名前(後ろ半分) 【異形】三ツ目(力+1、探索+2)、牙(力+2)、鱗(水耐性、力+1) 08 #hollytk

2015-11-04 21:49:45
@hiiragi_r_t_d

[町]「可哀想」真っ白な面をつけた何かが、首を真横に傾けて君の目の前にいる。どうしても目が離せない。「可哀想に」《魂16以上で死亡【魂が半分になる/端数は切り上げ(17なら9)】魂5以下【魂+3】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541547 #hollytk

2015-11-04 21:50:34