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国や王、皇帝の系譜や格式をめぐる継承、称号、正統性…に関する色々な話。

テーマが論者によって微妙にずれたり重なったりしていますが、「皇帝」の称号などを例にして『長い歴史や社会の中で、支配者や国の地位や格式、称号がどう定まっていったか、どのように変遷していったか』みたいな話をしたわけです。 国家や王家の正統性や系譜の議論は面白いですよね。
歴史 カリフ 世界史 ローマ 皇帝 キリスト教 国王 モンゴル イスラム教 称号
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gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan
togetter用追加資料 王や国の称号の話なんだから、これを冒頭に入れてサムネイルでアピールする(なぜだ) pic.twitter.com/OOJZcDq4HD
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森田崇@怪盗ルパン伝アバンチュリエ電子版配信中 @TAK_MORITA
「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 4巻 奇巌城・中」でのヴァイキング王ロロン。上のコマはカエサル。 「針(エギーユ)」の歴史的秘密が明らかになる「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 5巻 奇巌城・下」は5月2日発売!!!(笑) pic.twitter.com/anYQGLg75j
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森田崇@怪盗ルパン伝アバンチュリエ電子版配信中 @TAK_MORITA
ちなみにはるか以前、「怪盗ルパン伝アバンチュリエ 登場編 上」の「遅かりしHerlock Sholmes」でもヴァイキング王ロロンでてるの気づいてくれてましたか。地図を載せてるあたり、奇巌城の伏線も実はもうこの辺から意識してます。 pic.twitter.com/8raLH4VOv6
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プロローグ 日本の”地位”の近代的起源とは
司史生@がんばらない @tsukasafumio
日本がひとたび敗戦して独立を失いながら、国際社会に復帰すると国際機関の主要なポストを獲得し、サミットに初回から参加できたのは、既にそれだけの格が歴史的に認められていたからだと言える。それは何故かとせんじ詰めれば、日露戦争に勝利したという一事に尽きる。
司史生@がんばらない @tsukasafumio
列強の一国であるロシアと戦って判定勝ちしたことで列強に連なったことが今日の地位をもたらした。とりわけ19世紀の帝国主義はそういう時代であったが、血を流さず「国際社会における名誉ある地位」を獲得した例は歴史上ほとんどないのも事実だろう。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
「国際社会における格」という話であれば、たとえば「日本の天皇家」なるものが、ローマ皇帝でもインド皇帝でも中華皇帝でもないのに外交儀礼上Emperorとして認められているのは、日露戦争の前段階としての日英同盟で、イギリスが日本の皇室の「格」を認めたからという話になる
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
イギリスが「栄光ある孤立」を捨てて盟を結ぶからには、イングランド王の相手もそれなりでなければならないわけで、ここでイギリスは新聞などを通じて「日本の皇室は2000年も続く由緒正しいもの」とし、そこでJapanese Emperorなる存在の「格」が国家間で相互承認された。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
ひとまず、明治時代の世界史がまかり間違えば、日本の「天皇」「みかど」なる君主は、EmperorでなくKing扱いになっていたかもしれない。日本が主権国家体制に入る前は、京都の「みかど」が如何なる存在であるかはかなり解釈がバラバラだったしね……
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
「見方を変えれば」の話だけど、日本の天皇がEmperorであるのはナポレオンのおかげともいえる
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
なぜなら皇帝(Emperor)の位というのは名跡であって、究極的にはローマの皇帝、東と西の二つしかない。ところがその概念を破ったのがナポレオンで、「フランス皇帝」という新しい名跡を勝手に作ってしまった
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
ナポレオンが「フランス皇帝」の名跡を作って、曲がりなりにも複数の国家間で承認を得てしまうと、なんかもうあとはユルユルになってしまい、大清帝国皇帝もむろんEmperorだし、プロイセン王は「ドイツ皇帝」の名跡を作るし、イングランド女王は「インド皇帝」になるし
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
もうそんだけの「前例」を経ての、「ローマ皇帝でないEmperor」としての日本の天皇のEmperorエントリーだった。そのはじまりはナポレオン
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
主権国家体制における外交儀礼で、君主がKingかEmperorか……っていうのは、たとえばヨーロッパの旅行者がアジアの国へ行って「テンノー」という存在を見聞きし、「これはヤパンのカイザーの如きものである」と書き記したからといってEmperorにはならない。出典にはなりうるが
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
やはりそこでは国家間で正式な文書でEmperorと呼ぶことによって相互承認が必要
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
ロシア帝国の皇帝は東ローマ皇帝の名跡を使ってます。 RT @sinobu: @MyoyoShinnyo ちなみに、ロシアのツァーリはどう捉えていますか?
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
ロシア皇帝が東ローマ皇帝の名跡を使ってるのって、かなりの超理論だった気がする。たしかビザンティン帝国の皇女がロシアに輿入れしたから……みたいな
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
超理論でも、「主権国家体制における国家間の相互承認」をとりつけてしまえば、それが「正」になるんす。この感覚は、歴史書とにらめっこしてるだけだと、けっこう失いがち。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
だからまぁ、「日本は世界で唯一のエンペラー」とか、「万世一系の」とか、そういった日本側のみの主張によって日本の天皇の地位が国際社会で認められているかというと、それは、ないと。あくまでそれは国家間の承認によってそうなっているにすぎない。認められなくなれば、消える。わりと危うい……
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
「日本海」の呼称なんかも、実はそうなんだよね。韓国がいくら古文書を漁って、古地図を示して、ここに東海と書いてあるんだと主張しても、それは韓国側の事情ってだけで、国家間の相互承認によって認められている「日本海」という名称を覆すには至らない
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
「国家間の相互承認」によって国際社会での「正」が決められている、というのはもう数百年前からそうなんで
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
国際社会の事情は一見、シロウトの目から見ると「おかしい。正しくない。本当はこうのはずだ」と思うことがいっぱいある。だけどもそれは国と国との間でお互いそう承認しているから、という論理で成り立っている。そこを知らずにいて、「陰謀でそうなってしまっている」と思い込む人も少なくない……。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
連続性や正統性は確かなのに、論拠もそろってるのに、その時の国家間の承認によってあっさりと「正」が覆されちゃった、っていう例もあるんよ。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
たとえば「中華民国(台湾)」が国連で常任理事国の地位を失ってそれを「中華人民共和国」が継承しちゃった1971年のアルバニア決議などはそれに当たる。
こなたま(CV:渡辺久美子) @MyoyoShinnyo
ああいった実例があると、たとえ日本の天皇が日英同盟以前にEmperorである論拠を多数そろえていたとしても、わりとあっさりと国家間の承認によってEmperorじゃない地位で確定させられていた可能性は否定しきれない。
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コメント

gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月8日
各氏に多謝 「誰でも編集可能」です。暫定なので今後追加収録するかも… @tsukasafumio @MyoyoShinnyo @izumino
泉信行 @izumino 2015年11月8日
「モンゴル帝王」じゃなくて「モンゴル皇帝」と書けば済むところでした。訂正します https://twitter.com/izumino/status/663177876745777153
nakatsu_s @nakatsu_s 2015年11月8日
まとめ面白かったです。王位・皇位(ここにも出てくる関白の位ね)はどのように権威付けされるかについては、ちと面白い小説が某社から出るかもしれない(私は某所で読んじゃった)ので、出たらお知らせします。
ひろ@猫もふ欠乏症 @hiro_h 2015年11月8日
日本の天皇がemperorなのって、単に明治期にカウンターパートを探したからじゃないかな。私見だけど、各幕府が征夷大将軍になる構造は、教皇と王の関係に近く思えるが、この時点ではカウンターパートの認識は不要だった。明治以降はそうでは無いので、その時点のカウンターパートが皇帝になり、この対応が諸国から承認された。
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月8日
hiro_h 昭和初期にエチオピアと日本皇族の縁談が持ち上がったとき、断片的な情報によるのか、その「カウンターパート」志向によるのか、「エチオピアも万世一系らしい」「しかも起源は日本より古いらしい」という情報が日本に伝わり、世間はざわめいたとか。(山本七平「昭和東京ものがたり」…のおそらく2巻。今1巻見たら載ってなかったので)
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月8日
小見出しを入れたり、追加したり、ツイートを読みやすく順番を変更したりしました。
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月8日
スペシャルサンクス ムロタニツネ象先生
ゆきかぜまる(24) @ykkzmr 2015年11月8日
RSBCについて語れと申すか? RSBCは日露戦争後で全然歴史の流れが違うので、そこだけとらえられても困るんですけど。
ゆきかぜまる(24) @ykkzmr 2015年11月8日
佐藤大輔のレッドサンブラッククロス(ゲーム版でも小説でも)は、国際的地位がどうのこうのとなる前に、工業力と軍事力という物理力で、色々と決まってしまうので、物語の様相が変わりようもないです。
甘木水町 @mizumachi_shin1 2015年11月8日
五胡十六国時代、漢民族の帝王は「皇帝」を名乗り、非漢民族の帝王の何人かは「天王」を名乗った。その流れを汲んでか、百済は日本の天皇を「天王」と呼んでいたことが『百済新撰』からわかる。「天皇」号も日本単独で生まれたものでなく、百済との国際関係の中で生まれたものだと考えられる。
寿命 @hisa_ino 2015年11月9日
日英同盟の時点では「イングランド王」など存在しませんが・・・。 / ヨーロッパで最初にローマ皇帝以外でインペラートルを称したのはナポレオンではなくてロシアのピョートル1世では。少なくともナポレオンよりは前。「ロシアはヨーロッパじゃない」「ただの自称だ」とか言われそうですが。ナポレオンだって自称だしねえ。
寿命 @hisa_ino 2015年11月9日
念のため。ピョートルは、それまで使っていた「カエサル」に加えて、新たに「インペラートル」を称した、という意味ですよ。
Rook(るーく) @Rook_AK 2015年11月9日
こういう考証は面白い。各国での考えが現れてて
亜山 雪 @ayamasets 2015年11月9日
エチオピアの王様も皇帝と呼んでいた記憶。エチオピア帝国の皇帝陛下だった。今はゴタゴタしてますね。
近藤 和宏 @kondoujp 2015年11月9日
hiro_h 大筋は合意できますが、カウンターパートを探したのは「江戸期」じゃないですかね。(天皇の対義語を Emperor としたのは黒船来航後の条約締結時点)
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月9日
まったく余談だけど、アルスラーン戦記に、バルスに初戦で勝利して首都エクバターナを陥落させたルシタニア”王”が「バルスを併合してルシタニア”帝国”とし、余は”皇帝”になる」と宣言してタハミーネに求婚するシーンがありました(荒川弘の漫画版)
有芝まはる殿下。 / 𝕴.𝕳. 𝕸𝖆𝖍𝖆𝖑 𝕬𝖑𝖞𝖘𝖍𝖊𝖇𝖆 @Mahal 2015年11月9日
例えば本朝の飛鳥期大王も群臣推挙制と見られますが、基本的に選挙君主と世襲君主って、畢竟は国家規模とかよりも、(継嗣問題が発生した際の)君主と貴族の力関係のダイナミズムに規定されるような。
shakauryauei_ha @JO_JO_t_kaoru 2015年11月9日
基本的人権、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値そのものもかつては「大義」であったが、現時代では「権威」になったんだと思う。その権威とかつての権威(君主、王政など)、また宗教という権威、これらとのチカラの変遷をみるのも、普遍的価値を確立してきた今の時代だからこそ組み立てられる面白い題材の一つとなりそう。
いくた♥️なお/レイフレ21 E40 @ikutana 2015年11月9日
皇帝を名乗ってあっという間に瓦解した例が中華帝国(袁世凱)と中央アフリカ帝国かな
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月9日
モンゴル、ロシア、満洲などの情報を大幅追加。「日本国王」の称号についても。
こいん @360coin 2015年11月9日
王よりも「聖墳墓の守護者」を名乗ったほうがカッコイイけどなー。徳川将軍も呼ばれた「大君」の西洋人内での価値がいまさら気になる
こいん @360coin 2015年11月9日
自称カリフが国家の体裁をいちおう整えても国外からカリフとまったく認められない件もつながっている?
NTB006 @NTB006 2015年11月9日
天子は世界に一人だというのを破り、天子は日本にも居るよ。と、した当時は、海と言う防護壁があるとはいえ思い切ったと思う。
gryphon(まとめ用RT多) @gryphonjapan 2015年11月9日
NTB006 まあ、あっちの反応は「無知な野蛮人だからなぁ、こういうアホもたまにはいるっちゃいるか。対高句麗には役に立つかもしれない連中だしな…」とかだったんでしょうけど、その反応も読んでいたとすればそれも見事でしょうね。そういう駆け引きのなかで称号なども拡散したり重みが左右されていくのでしょうね。
ベギンレイム@なろう読み専&アライサンウォッチャー @BeginLeimu 2015年11月10日
これはかなり面白い 正当性どうこうでなく、国家間の承認が有るからこそ「正」になる
Mr.Boil @boil_san 2015年11月13日
サムネにまんまと釣られた
Udagawa_Jitsuo @udajitsu 2018年6月10日
>「天子は日本にも居るよ」 当時は向こうがいろいろ荒れていて、そちらに注力せねばならなかったため「日出る処の天子」呼ばわりを認めざるを得なかった、まさにタイミングを図って出されたものだったという話を聞いたことがありますね…。
nekosencho @Neko_Sencho 2018年6月10日
たいていの人は原生生物から連綿と受け継がれてきた由緒正しき何億年も続く家系なわけで、ありがたいってのなら、むしろ約二千年前にぽっと出てきた類のほうがありがたいかもしれん
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