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「硫黄島ニ於ケル戦闘教訓竝ニ作戦経過ノ概要」にある現地報告にM1戦車に関する記述がある。現地部隊からの報告ではこのM1戦車は「七・五糎砲 一、三・七糎砲 一、MG若干」とある。この報告からM1戦車はM26パーシングではなくM6重戦車のことではないかと考えられる。
2015-11-07 16:03:49さらに報告ではこの戦車には電波探知機(聲音標定機)を有しているとあり、対戦車戦闘の項では「敵ハ初メテM1重戦車ヲ使用セリ」とM3、M4と異なる戦車を確認していることが確認できる。
2015-11-07 16:07:13M1戦車に対しては「電波標定防止ノ爲據點内ノ音響発生ヲ厳禁シ其ノ近接(五〇〇-六〇〇米)ヲ俟チ九〇野砲ヲ以テ射撃セルモ貫通スルニ至ラズ」と報告されている。
2015-11-07 16:12:01昭和20年6月18日の「對M1重戦車戦法」には「M1重戦車ノ大東亜戦場ニ現出セルハ島嶼戦タル硫黄島、沖縄ニシテ其ノ数モ試験的ニ極ク少数ヲ使用セルニ過ギズ戦法、用法モ亦溌剌、機動的ナラズ故ニ単ニ比等ノ戦訓ノミヲ以テ今後ノ動向ヲ律スル能ハザルモ取敢ズ本戦訓ヲ基礎トシテ…」と
2015-11-07 17:38:51同史料の編纂目的について触れている。なお日本軍のいうM1重戦車とは米軍の伝単にも掲載されるM6重戦車を指す。
2015-11-07 17:40:10M3ではないかという疑問は確かに私も思うところであるが、昭和19年7月22日アキャブ正面での「對戦車戦闘ニ関スル教訓 」では「敵戦車旅団ノ主力戦車ハ俘虜ノ陳述ニ依レバ米国製M三中戦車…」とあり、M3中戦車の各種諸元性能が記述されている。そしてその後には
2015-11-07 17:54:52「現在迄ニ「アキャブ」正面ニ現出シアル主力戦車ハ以上ノ如キモ(M3中戦車のこと)近キ将来ニ於テハ更ニ高性能ノ米国製M四中戦車 M一重戦車 英国製「マーク」四型戦車等ノ現出ヲモ豫想シ對戦車戦闘ヲ準備スルヲ要ス」とハッキリと区別している点が興味深い
2015-11-07 18:00:04ということは日本軍ではM3、M4、M1の各戦車の違いについて把握しているものと考えられるため戦訓等の記述の誤りというのは日本側の史料では考えにくいのではないか。ただ私も米軍側の史料をまだ漁っていないため日本側史料からの判断で述べた。
2015-11-07 18:05:07「沖縄作戦の教訓」の「對戦車戦闘」の項目に今度は目を転じてみると、47mm速射砲の威力に触れている箇所がある。その中の「例」として4月4日1200頃、大山東南八五高地に対してM4級の戦車が5両が攻撃してきたとある。その例ではM4級5両のうち1両がM1であったと報告している。
2015-11-07 20:34:29硫黄島の戦訓ではM1は我の特火点の威力圏外800〜1000mに停止して電波標定しながら銃眼射撃を実施している。
2015-11-09 22:18:06約600mで九〇野砲の射撃を受けると狼狽して1000m付近に後退。遮蔽して砲搭のみを出して反撃してきて九〇野砲に命中、損害を与えている。
2015-11-09 22:19:18日本軍が硫黄島で確認したというM1重戦車で誤認しやすいといえば一枚目のPOA-CWS-H5だけどこいつは硫黄島、沖縄に投入されていないのでこいつを誤認した可能性は低い。 pic.twitter.com/IuDPeFAMnI
2015-11-10 07:45:53