ICRP Publ.111における『現存被ばく状況』と『早期帰還を促す』事の矛盾点(2015.11.12作成)

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内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (ICRPで現存被ばく状況において容認という言葉は、帰宅を「望む」人についてはそれを認めるという感じで使われている。ここ↓では帰宅を望む住民の帰宅を「促す」になっている。帰宅基準でなくて帰宅容認基準とすべきだろ。 kantei.go.jp/saigai/senmonk…

2015-11-11 21:33:13
内田 @uchida_kawasaki

●三十六回 放射線防護の最適化-現存被ばく状況での運用-平成25年2月22日 佐々木 康人  kantei.go.jp/saigai/senmonk…

2015-11-12 00:34:16

放射線防護の最適化 -現存被ばく状況での運用-

■はじめに
 東京電力福島第一原発事故以降、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告が、日本はもとより国際的な放射線防護規制の基盤になっていることが広く知られるようになりました。
 その放射線防護の考え方は、1928年の最初の勧告以来、科学的知識と防護技術の進歩、また社会の動向を踏まえて変遷してきています。それも一因となって、ICRPの最近の考え方は、必ずしも皆さまに正しく理解されていないようです。そこで今回は、原発事故収束への対応が重要な課題となっている今、一層の理解を深める必要性があるこのテーマについて解説いたします。

■「放射線防護の最適化」とは
 ICRPが2007年に出した勧告で特に重視しているのが、「防護の最適化」という考え方です。「これ以上放射線量が低ければ、確率的影響(がんや遺伝的影響)のリスクがない」という「しきい値」は存在せず、「どれだけ線量が低くてもその線量に応じたリスクが存在する」という考え方(LNTモデル(1))にもとづいて、合理的に可能な限り(ALARAと呼びます(2))被ばく線量を低減しようとするのが、「最適化」の考え方の原則です。
 ただし、ALARAには「経済的、社会的要因を考慮して」という条件がついています。つまり、できるだけ被ばく線量は低く抑えようと努力する一方で、低い被ばく線量をさらに最小化しようという努力が、その効果に対して不釣り合いに大きな費用や制約、犠牲を伴う場合には、よしとしないということです。

■平常時での防護
 現在の福島の平常時(計画被ばく状況)では、線量限度(計画被ばく状況から個人が受ける、超えてはならない実効線量又は等価線量の値(3))を遵守するだけでなく、状況に応じて、さらにそれ以下の達成可能な限界値としての目標値を定めます。そして随時成果を評価し、さらに低い目標値を定め、可能な限り被ばくを少なくする努力をするのが「最適化」です。常に最善を尽くしたか、反省しながら繰り返し防護活動を実施しするという安全文化の醸成を目指しています。

■「現存被ばく状況」での防護
 一方、事故などの非常事態が収束する過程で、被ばく線量が平常時の公衆の線量限度(1mSv/年)より高い状態が定着し、さらなる線量低減に長期間を要する状態を「現存被ばく状況」と呼びます。現存被ばく状況では線量限度を用いずに、公衆の防護活動の目安とする線量である「参考レベル」を用います。状況に応じて、年間1-20mSvの間で適切と判断される値を参考レベルとして定めて防護活動を実施します。
 防護活動では、対象となる集団のなかで、参考レベルを超える可能性のある人々の被ばくを優先的に軽減する努力をして、集団全体の平均被ばく線量を低減します。その都度成果を評価して、さらに低い参考レベルを設定してこの活動を繰り返すことにより、集団全員の被ばくが年間1mSv以下になれば、平常状態への回復が達成されたことになります【下図参照】。

 平常時の線量限度は、これを超えてはならない値ですが、「参考レベル」は、その値を超える人を優先的に減らす防護活動を実施するためのあくまで「目安線量」です。もちろん、安全と危険の境界を示すものでもありません。いわば、最適化の道具として用いる線量ということができます。

■福島における放射線防護
 現存被ばく状況にある福島の現状に当てはめると、国・規制当局が定めた避難あるいは帰宅基準のもとで、帰宅を望む住民の帰宅を促す一方、放射線防護の最適化を実践して、参考レベルを目安として反復して防護活動を実施することが肝要です。それによって、一日も早くより安定した生活環境を整備することが望まれます。

(1)linear non-threshold
(2)as low as reasonably achievable
(3)ICRP 2007年勧告 用語解説G9より引用

佐々木康人
前(独)放射線医学総合研究所 理事長
前国際放射線防護委員会(ICRP)主委員会委員
元原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)議長

内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (というか、帰宅基準なんてどこかで決定して、オーソライズされたのか?

2015-11-11 21:35:34
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (自分が間違っているとは到底思えない箇所なんだが…

2015-11-11 21:36:07
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (以下、ICRP Publ 111より

2015-11-11 21:36:35
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT (26) 正当化の原則は,線源関連の原則であり,放射線被ばく状況を変更する決定は,い かなるものであれ,害よりも便益の方を大きくすべきであることを確認するものである。

2015-11-11 21:37:04
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 緊急時被ばく状況に続く現存被ばく状況の場合,正当化は,緊急時被ばく状況の末期に当局によっ て下される,人々が長期汚染地域に恒久的に生活することを認める基本的な決定に対して,ま ず初めに適用される。

2015-11-11 21:37:36
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT このような決定は,その基準を超えると住民を強制的に移住させ,それ 未満であれば住民は一定の条件に従って留まることを認める放射線防護の判断基準の設定を伴 うであろう。段階的アプローチに従い,関連した諸条件を用いていくつかの地域を定義するこ とができるであろう。

2015-11-11 21:38:12
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT これは,例えば,チェルノブイリ事故により被災した独立国家共同体(CIS)諸国において当局が採択したアプローチである(付属書 A を参照)。

2015-11-11 21:38:40
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 第 2 に,正当化原則は,緊急時段階で生じた放射線状況を維持し,できる限り改善するために履行される防護戦 略を定める決定の段階で用いられる。

2015-11-11 21:39:10
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (「その基準を超えると住民を強制的に移住させ,それ未満であれば*住民は一定の条件に従って留まることを認める放射線防護の判断基準*の設定を伴うであろう。」 これが普通に考えれば帰宅基準の概念で、帰宅を促すようなものには読めない。

2015-11-11 21:39:52
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 。o O (で、こういう変な読み方をすると、避難権利付き区域なんてものは絶対に設定されないだろうね。

2015-11-11 21:40:41
内田 @uchida_kawasaki

鍵RT 前(独)放射線医学総合研究所 理事長 前国際放射線防護委員会(ICRP)主委員会委員 元原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)議長 はICRP勧告を真面目に受け止めているのか?(流石に熟読はなさっているとは思う)

2015-11-11 21:41:38
内田 @uchida_kawasaki

ICRP勧告 日本語版シリーズ PDF無償公開のお知らせ 登録日 : 2014年6月5日 / 更新日 : 2015年8月6日 jrias.or.jp/books/cat/sub1…

2015-11-11 18:35:10
内田 @uchida_kawasaki

ICRP Publ.111 『原子力事故または放射線緊急事態後の長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用』 サイト icrp.org/publication.as… (PDF) icrp.org/docs/P111_Japa…

2015-11-11 18:37:08
内田 @uchida_kawasaki

首相官邸災害対策ページ>政府の地震情報・生活支援【東日本大震災への対応】 > 東電福島原発・放射能関連情報 > 原子力災害専門家グループ kantei.go.jp/saigai/senmonk…

2015-11-12 00:30:07

原子力災害専門家グループについて
グループの構成員は以下の8名(五十音順)です。
・遠藤 啓吾
京都医療科学大学 学長、群馬大学名誉教授、元(公社)日本医学放射線学会理事長、元(一社)日本核医学会理事長

・神谷 研二
福島県立医科大学副学長、広島大学副学長(復興支援・被ばく医療担当)、日本学術会議会員

・児玉 和紀
(公財)放射線影響研究所 主席研究員、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)国内対応委員会委員長、元日本疫学会理事長

・酒井 一夫
東京医療保健大学教授、前(独)放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長・緊急被ばく医療研究センター長・人材育成センター長

・佐々木康人
前(独)放射線医学総合研究所 理事長、前東京大学医学部教授(放射線医学)、前国際放射線防護委員会(ICRP)主委員会委員、元原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)議長

・長瀧 重信
長崎大学名誉教授(元(財)放射線影響研究所理事長、
国際被ばく医療協会名誉会長)、(公財)放射線影響協会理事長

・前川 和彦
東京大学名誉教授、((独)放射線医学総合研究所緊急被ばく医療ネットワーク会議委員長、日本放射線事故・災害医学会代表理事)、東京消防庁特殊災害支援アドバイザー

・山下 俊一
福島県立医科大学副学長、長崎大学理事・副学長(福島復興支援担当)、日本学術会議会員

「原子力災害専門家グループ」は、今般の原子力災害に関し、
・被災者の避難、受け入れの際の安全確保に関すること
・被災者の被ばくに係る長期的な医療、健康管理に関すること
・その他、放射性物質に関する人体への影響一般に関すること

等について、外部の専門家として、随時、官邸に対する助言を行って頂いています。


内田 @uchida_kawasaki

公益社団法人 日本アイソトープ協会 ICRP勧告 解説書「語りあうためのICRP111」 刊行のお知らせ jrias.or.jp/books/cat/sub1… ICRP111解説書編集委員会委員長 丹羽太貫氏による言葉を次から引用

2015-11-11 18:10:27
内田 @uchida_kawasaki

引用 福島第一原発事故に際してICRP勧告翻訳検討委員会では、放射線防護にかかわる2つのICRP勧告(翻訳ドラフト)を無償公開しました。驚いたことに、そのうちICRP 勧告の111は一般市民の方々にも読まれ、その内容を活用する動きも見られました。

2015-11-11 18:11:45
内田 @uchida_kawasaki

続) このようななか、福島とまわりの地域の復興を目指す現場では今日まで様々な経験が積み重ねられています。

2015-11-11 18:12:02
内田 @uchida_kawasaki

続) そして事故から4年を迎えるこの春は、ひとつの節目ではないかと感じています。これを受けてICRP 111について、われわれ放射線の専門家がその成り立ちや、基本的な考え方を紹介し、さらに今回の事故の経験も踏まえて解説をすることになりました。

2015-11-11 18:13:11
内田 @uchida_kawasaki

続) この解説が、4年にわたって事故の不条理に翻弄され続けてきた住民の方々や、参考となる経験がない中で大変なご苦労を重ねてこられた教師、保健師、医師、行政担当者などの専門職の方々にとって、ICRPの放射線防護体系への理解を深めるものであって欲しいと願っています。 引用終わり

2015-11-11 18:13:35