ニセ・ザ・チョイス展の感想
- misonikomioden
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ニセ・ザ・チョイス展
2015年10月31日(土)~11月12日(木)
ビリケンギャラリー
http://www.billiken-shokai.co.jp/billiken_files/gallery/gallery_index_flame.html
ビリケンギャラリーにて二艘木洋行氏と共同キュレーター工藤陽之氏によるニセ・ザ・チョイス展を見た。 一見して感じるのは過ぎた時代感や懐かしさであり、見たことが無い新しい何かが起きている盛上がりではなかった。それはどういうことか。→
2015-11-06 02:11:21ここでチョイスされたイラストレーターや美術家は錚々たる作家たちであり個々の作品はそれぞれ素晴らしい しかし彼らの登場と作られた作品は受賞したその時代にあってこそ、その時代を表すだけでなく時代を牽引したものであり、今それを見ても安定した作風としての作品がそこにあるだけに見えた。→
2015-11-06 02:12:39また二艘木氏は木曜しかない休日を使い国会図書館で調べあげチョイス入選者へ参加を打診しここまで持ち込んだ熱さがそこにあるが、展示全体としては熱さより冷えた感じを受けた。→
2015-11-06 02:12:59加えて俺はここ最近展示を見歩く中で中ザワ氏循環史観の前衛つまり表現主義動向はすで収束していることを感じていた。だからこそ二艘木氏が感じたイラストレーションともアートとも言えない作品が出てきたその熱さをなぜ今更展示しているか疑問も出た。 、というようなことから冒頭の感想になる。→
2015-11-06 02:13:49このニセ・ザ・チョイス展には多くの資料が持ち込まれており中ザワヒデキ蔵書シールが貼られた本や、イラストレーション編集部から貸し出された関連するイラストレーション誌と第一回目から2000年代のザ・チョイスページを切り取ったファイルが揃えられている。俺にはこれが重要であった。→
2015-11-06 02:14:24二艘木氏が休日を潰し国立国会図書館でイラストレーション誌を20年分以上通して調べあげたことがここで一瞬で確認するできたので、二艘木氏が感じたことをそのまま追体験することになり、それでやっとこの展示の面白さが実感できた。→
2015-11-06 02:14:55年のザ・チョイスでは日比野克彦氏が湯村輝彦氏により選出され(それも日グラ前に)、盛り上がったというか狂っていたと言っても良いイラストレーションとアートの境界を跨いでどちらともいえない作品が頻出した状況がほんの1~2年出現したが、そのような熱さをここに再現しようとした展示であり、→
2015-11-06 02:15:27これはすでにイラストレーション誌の『「ニセ・ザ・チョイス展」について』を読み頭では分かっていたことなのだが、二艘木氏を追体験したことでやっと納得できた。→
2015-11-06 02:15:40しかし熱さを再現したにも関わらず冷たさを感じたのはなぜか。 この展示はザ・チョイスを再現するだけでなく美術の用語を用れば当時の「表現主義」動向を再現することであり、俺が感じた懐かしさという感想は既視感と言い換えることができる。そこに新しいことがあるわけでない。→
2015-11-06 02:16:20それどころかこの展示ステイトメントでは「パクリ」を断言しており其の自覚が見られる。つまり「シュミレーション」であると言え、となればこの展示は「表現主義」でなく「反芸術」と捉えることができ、そうであれば展示そのものから感じた冷たさも理解できる。→
2015-11-06 02:16:36すでに表現主義は終わったことはいくつかの展示を見ることで感じていたが、その後の反芸術動向が見られる中、二艘木によるニセ・ザ・チョイスはその反芸術動向へ反応した展示ではないだろうか。→
2015-11-06 02:17:03それを察したのか中ザワヒデキ氏は展示作品としてチョイスにて審査員がスージー甘金氏だと知った上で彼の作品をあえてパロった作品を応募し受賞したその作品を出している。→
2015-11-06 02:17:26ここまでを踏まえるとこの展示でもっとも重要なのは二艘木洋行による日比野克彦パクリのダンボール作品だろう。これが全てであるとも言える。(中ザワ氏による甘金氏パロディにも見えるし) というような読取きをすると俄然面白い展示だ。そしてこのような展示は今しかできないのかもしれない。→
2015-11-06 02:17:54ニセ・ザ・チョイス展 ビリケンギャラリー 2015年10月31日(土)~11月12日(木) 11月12日(木)18:00~19:00 トークイベント 終了後クロージングパーティ billiken-shokai.co.jp/billiken_files…
2015-11-06 02:19:59さっきRTしたみそにさんのニセチョイス展ツイ、多分アートクラスタ側からみると概ねそのとおりなんだけど多分、二艘木さんの目論見はもうちょいそことはパラレルなところにあると個人的予想をしている。それはイラストレーションの「軽さ」と関連するのではないかと見立てているが、
2015-11-06 23:09:35そのへんは12のトークにあわせて見に行くので具体性はまだないけれども、これまでのネット(お絵描き掲示板)、デジタル画像の美学(gnckさん流の二艘木像)とは異なる回路からキャッチアップすべき点があると踏んでます。
2015-11-06 23:13:31