ループ

16
あさこ。vs アメブロなぅ。 @yoko_7d8u_asako

1 「詩織さん飲みすぎ!」 ルームメイトで後輩の沙耶が笑う。 『ったく・・・詩織! 部屋ついたで!?』 肩を貸してくれた裕君が ため息をつく。 私はベッドに倒れ込み 天を仰いで呟く。 「ふわーきもちぃ♡ 幸せだぁ!!」 ・・・そんな毎日を送っていた。 #ループ

2015-09-16 03:24:12
あさこ。vs アメブロなぅ。 @yoko_7d8u_asako

2 会社の2年後輩の沙耶と 一緒に暮らす日々。 近所に住む幼なじみの裕君が 私達の兄のように支えて、 相手をしてくれる。 それが快適で幸せだった。 ────そんな日々が その人の登場で 脆くも崩れていく。 #ループ

2015-09-16 03:24:25
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3 『詩織さん!彼氏できたの! 今度部屋に連れてくるから 紹介してもいい?』 恋愛話から程遠い沙耶が ある日そんな事を言い出して。 私は大いに焦りつつ だけど嬉しくて喜んだ。 「もちろん!会わせて♡」 ──その時の私は その人がどんな男なのか 興味津々だった。 #ループ

2015-09-16 03:24:37
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4 だけど・・・ 後日目の前に現れたその人に 私は震えた。 『彼氏の大倉さんです!』 ──そんなの 言われなくても知ってる。 下の名前は『忠義』でしょ? なんで知ってるかって? そりゃ・・・ 『元彼』だから。 #ループ pic.twitter.com/KuZ111Nncb

2015-09-16 03:24:48
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5 『・・・初めまして。大倉です。』 ・・・なんだそれ。 白々しい。 1年前まで付き合ってたでしょ? それとも何? 捨てた女の顔は忘れるの? 今にも爆発しそうな感情を抑えて 私は作り笑いする。 「初めまして。詩織です。 かわいい沙耶をよろしくね。」 #ループ

2015-09-16 03:24:58
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6 そう言い放ち 適当な理由をつけて家を出た。 早足であてもなく歩きながら 私は電話をかける。 お願い。 早く出て・・・ 『・・・もしもし?どないしたん?』 電話口に聞こえたのは 裕君の声。 私は震える声を隠すことも無く 彼にすがる。 「お願い。助けて。」 #ループ

2015-09-16 03:25:07
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7 『詩織!』 待ち合わせたコンビニに 裕君が現れる。 その顔を見た瞬間 胸に飛び込んで 堪えていた涙を解放した。 『どうしてん・・・何があったん?』 頭を撫でてくれる彼に 苦々しく呟く。 「────忠義が家に来た。 沙耶の彼氏なんやって。」 #ループ

2015-09-16 03:25:23
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8 そのワードに 裕君も黙って・・・ それからぎゅっと抱きしめて 耳元で囁く。 『・・・うち来るか? むしゃくしゃしてんねやろ? ・・・ちゃんと 気分転換させたるから。』 ────その言葉に 私は小さく頷いた。 #ループ pic.twitter.com/SMmEE81Gir

2015-09-16 03:25:38
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9 裕君の部屋に着くや否や 寝室に連れていかれる。 そして、ベッドに押し倒されると 絡みつくようなキスをした。 ──忠義に捨てられたあの日と 同じ事を繰り返す。 唇が離れると 裕君は私を見つめ 頭を撫でながら 『あいつを忘れるまで 付き合うから。』 って。 #ループ

2015-09-16 03:38:13
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10 その言葉を最後に 私達は互いを貪る。 裕君の指が私の体を這って 弱い所を弄ぶ。 「あっ・・・」 声を漏らすと彼は笑って。 さらにその動きを エスカレートさせる。 「ひぁっ///」 ・・・指が 濡れた中心に注がれる頃には 私は快楽に没頭していた。 #ループ

2015-09-16 03:38:18
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11 ピチャピチャと 静かな部屋に淫靡な水音が響く。 『もうこんななって・・・ どうする? 指で1回イク? それとも・・・もう俺のん欲しい?』 ・・・意地悪く 裕君が囁く。 答えが決まってるのは わかってるのに。 「指やだ・・・ぁ 裕君のがほしぃ・・・」 #ループ

2015-09-16 03:38:24
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12 涙目で懇願すると 裕君は優しく笑って それから自身を顕にし 私にあてがいつつ。 『ちゃんとおねだり出来たから。 ・・・たっぷりくれてやるわ。』 そう言うと 私を一気に貫いた。 「あっはぁ・・・んっ」 腰の動きにあわせ 感じたままに声をあげる。 #ループ

2015-09-16 03:38:29
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13 突き上げられ 意識を手放しそうになる瞬間 真っ白な脳裏に貴方を想う。 ────忠義 なんで私の前に戻ってくるの? そんなのずるいよ。 『あかん・・・詩織 イクで?全部受け止めぇよ・・・』 そう言った裕君と一緒に 私は忠義を想いながら ・・・果てた。 #ループ

2015-09-16 03:38:35
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14 その日以来 忠義はこの部屋に 頻繁に来るようになった。 ・・・ほんと 何考えてるのかわからない。 *** ある日のこと 仕事から帰ると 休みだった沙耶が 楽しそうに私を出迎えた。 『詩織さんお帰り! たーくんが 料理作ってくれてるの♡ 一緒に食べよう?』 #るーぷ

2015-09-16 19:33:30
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15 さすがにその場から逃げ出す 口実が見つからず。 渋々ダイニングに座ると キッチンから忠義が お皿を持ってやってきた。 『詩織さんにも 食べてもらえるなんて。 喜んでもらえるかな?』 白々しく差し出したのは カルボナーラのパスタ。 これは・・・嫌がらせ? #るーぷ

2015-09-16 19:33:41
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16 『あれ?今日はカルボナーラ? 私に合わせて いつもトマト系なのに?』 沙耶が不思議そうに忠義に聞くと 彼は笑って彼女の頭を撫でつつ 『たまにはいいかなと思って。 美味しいから食べてみ?』 と答えた。 喜んで口にする沙耶とは対照的に 私の手は止まる。 #るーぷ

2015-09-16 19:33:49
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17 『・・・詩織さん食べないの? カルボナーラ・・・嫌い?』 夢中な沙耶をよそに 忠義は挑発してくる。 ・・・こいつわざとだ。 「ううん。 好きだよ。大好物。」 ──特に 忠義が作ったヤツが好きだった。 それを知っていての このチョイスって・・・ #るーぷ

2015-09-16 19:33:59
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18 『良かった。 ・・・詩織さんの好み。 ちゃんと覚えておくね。』 ・・・その言葉に 不覚にも胸がドクンとなる。 顔を上げるとそこには 全てを見透かしたような 忠義がいた。 ──ねぇ。 あなた。 何を考えてるの? #るーぷ pic.twitter.com/ImQfSuBsMl

2015-09-16 19:34:14
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19 食事の後。 空気に耐えられなくて 私は部屋に戻った。 ・・・なんで私の好物を作るの? もしかして。 沙耶の彼氏になったのは 偶然じゃなくて 私に会うために・・・? そんな淡い期待を寄せる。 ────と 物思いに耽る私の耳に 2人の会話が聞こえた。 #るーぷ

2015-09-16 19:57:41
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20 「沙耶?俺帰るで? もー。飲みすぎやってwww」 『やーぁ! たーくんともっといたいよぉ。』 宥める忠義に 沙耶の甘い声。 聞きたくないのに耳に入る。 と・・・そのうち声は 唇が重なり合う音に変わって 私の心は乱された。 「沙耶・・・今日はあかんて。」 #るーぷ

2015-09-16 19:57:50
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21 『あかんくない・・・』 普段聞いたことのない メスっぽい沙耶の声。 その声が途切れると またキスの音。 クチュクチュと舌が絡まる その音の合間に 絶え絶えの感じる声が漏れる。 『あっふ・・・』 ────あ。 始まったんだ。 あの2人・・・始めたんだ。 #るーぷ

2015-09-16 19:57:59
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22 「そんな声出したら 詩織さんに聞こえるやん? ちゃんと我慢して?」 意地悪な声。 その声に沙耶は 従順に従ってるんだろうか。 ──いつしか2人の声のかわりに 荒れた息遣いと 生々しいソファの 軋む音が聞こえる。 情けなくも私は・・・ その音に聞き入った。 #るーぷ

2015-09-16 19:58:06
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23 その音がしばらく続いて・・・ やがて呻きにも似た 彼の声が・・・ 「沙耶・・・いくわ ええよな・・・?」 その声に沙耶の感じた声が響く。 『うん・・・ちょおだい・・・ たぁくん・・・!』 ──それからしばらくして 全ての音が不自然に消えた・・・ #るーぷ

2015-09-16 19:58:12
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24 あ・・・ いったんだ。 それを悟って私は脱力する。 ・・・情けなくて悔しくて。 裕君に今すぐ甘えたい。 だけど この部屋を飛び出す勇気もなく。 ──気づくと再び忠義の声。 『沙耶・・・? いったまま寝たん? ・・・ったく。しゃあないなぁ。』 #るーぷ

2015-09-16 19:58:18
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25 沙耶・・・寝たんだ・・・ それなら・・・ その時の自分が なぜ部屋を出たのかはわからない。 ドアを開けるとそこには 沙耶をお姫様抱っこする 忠義がいて。 私を捉えるとニヤッと笑った。 『何?今のん全部聞いてたん? イヤらしい女やなぁ・・・』 #るーぷ

2015-09-16 19:58:27
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