- uchida_kawasaki
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digital.asahi.com/articles/DA3S1… 福島の子ども、甲状腺がん「多発」どう考える 津田敏秀さん・津金昌一郎さんに聞く
2015-11-19 22:32:18引用:福島県の甲状腺検査は1巡目のデータ解析でも、国立がん研究センターの統計による全国の19歳以下の甲状腺がんの年間発生率と比べ、検査時点でがんと診断された人の割合は県央部の「中通り」で約50倍、県全体でも約30倍の「多発」となる。
2015-11-19 22:32:23引用:高感度の機器で一斉に調べれば自覚症状のない隠れたがんも見つかるため、それを補正して比較した数値だ。一斉検査での「増加」は過去の報告の分析でも数倍程度。福島は桁が違う。多発は県の検討委員も認めざるを得なくなってきた。
2015-11-19 22:32:25これはちょっと疑問な気が私はしていて、岡山大とか千葉大の学生の検 査で見つかっている割合に比べると(同じ年齢あたりで比較して)多いんだけど 何十倍とかではない。
2015-11-19 22:32:28といっても5倍くらいは違う。なので、数十倍ではないにしても増えている可能性は低くないようにみえる、というのは「被曝評価と科学的方法」にも書いた。
2015-11-19 22:32:30引用: 数年後に臨床症状をもたらすがんを前倒しで見つけているという「スクリーニング効果」だけでは、この多さを説明できない。現時点では放射線の影響で過剰にがんが発生しているのではなく、「過剰診断」による「多発」とみるのが合理的だ。
2015-11-19 22:32:35引用: 過剰診断とは、将来的に症状が現れたり命を脅かしたりすることのないがんを診断で見つけてしまうこと。がんの中にはゆっくりと成長するもの、そのままの状態にとどまるもの、そのうち小さくなったり消えたりするものもある。
2015-11-19 22:32:37これはつまり、「被曝による増加ではなく、スクリーニング効果でも説 明できないとするなら、将来的にも成長もしないもの、つまり過剰診断で あるという、論理的には正しい主張をしているのであろう。
2015-11-19 22:32:39論理的には正しい、というのは「被曝による増加ではないなら、過剰診断で ある」が正しい、という意味。これは、「被曝による増加であるか、過剰診断で あるかである」と言い換えられる。(論理的に同じ)
2015-11-19 22:32:41で、現在のところ被曝の影響であるはずがない、という前提があるので、この前提から論理的に過剰診断であるとう結論が導かれる。 その前提はどこからきたのか、というと、、、
2015-11-19 22:32:44引用: 一方、放射線の影響という主張に対し、私がそうではないと考える一番の理由は、地域ごとの放射線量とがんと診断された子どもの数が比例する「量-反応関係」が見られないと判断できるためだ。
2015-11-19 22:32:46引用:現時点では疫学的にはデータが少なすぎ、放射線量が高かった地域ほど、がんの子どもの割合が高いとは評価できない。
2015-11-19 22:32:48これは、後半にある「現在のところデータが少ないので、量-反応関係が見ら れない」が前半の「量-反応関係が見られないので放射線の影響ではない」の 根拠になっている、という奇怪な論理構造をしている。
2015-11-19 22:32:50つまり、津金氏の現在の主張は単純に、「現在のところデータが少ない」 ことが「放射線の影響ではない」と考える理由になっている、というものとい える。 100人ではデータが足りない、ということである。
2015-11-19 22:32:52本当に足りないのかどうかは線量評価の精度によっている可能性が高く て、公式発表にあるようなデタラメな地域わけで年齢補正もしなければ線量と の関係なんか見えるはずがない。適切な地域わけなら有意差はでる、というの も既に「科学」にも本にも書いた。
2015-11-19 22:32:54引用: そもそも「多発」の原因が被曝(ひばく)なら、数十倍というオーダーの増加は相当の大量被曝を意味する。しかし、福島県民の被曝線量はチェルノブイリ原発事故による住民の被曝線量と比べて低く、過去の経験や証拠からそうとは考えにくい。
2015-11-19 22:32:57引用:被曝から発症・多発までの期間も早すぎる。放射線が原因の可能性はゼロではないが、極めて低いと考えるのが自然だ。
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