ソウル市の交通改革

ソウル市が実施した大規模な交通改革と、それに伴う現状などをまとめてみました。
環境 都市交通 韓国 バス ソウル 交通政策 公共交通 路線バス 道路交通 BRT
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韓国ソウルの交通制度の話題が出ていたので、ざっと流れを追ってつぶやいてみました。
せき のりかず @kotonoha_s
21世紀初頭のソウルは、人口1,000万を超える大都市ながら交通分担率で自動車の比率が比較的高く、また人口増加が急激だったこともあり都市鉄道の路線網も整備が後追いとなり、ようやく骨格となる路線が出来上がったところ、という状況だった。 #ソウル交通改革

ソウルの地下鉄は、1972年に旧市街を貫通する1号線が開業し、その後順次市内の重要区間をカバーすべく1980年代に4号線までが開業しましたが、人口1千万クラス(+都市圏内各都市の住民)をカバーするには貧弱で、1990年代から5~8号線の建設を進めていたものの、未開通区間が残存しており、公共交通の拡充が急がれていた。
21世紀になり、ようやくそれらがほぼ全通したタイミングだった。

せき のりかず @kotonoha_s
鉄道による都市交通の骨格がようやく整ったので、次は準幹線系統をとソウル市は新交通(軽電鉄)の路線を構想するも、建設費がネックになり早急な整備は無理。 そして市内公共交通の基軸を長年担ってきたバスは、経営環境の変化と多数の事業者の存在による競争過多で疲弊し… #ソウル交通改革
せき のりかず @kotonoha_s
21世紀初頭のソウル市は、ちょうど高度成長期に整備した都市インフラが更新期を迎えたところで、特に初期に整備したものは劣化が著しく、その対策を求められていた。 特にソウル旧市街を横断する清渓高架道路は、大型車の通行が規制されるほどの劣化で、対策は喫緊の課題だった。 #ソウル交通改革
せき のりかず @kotonoha_s
そんな中、ソウル市は2002年に「ソウルビジョン2006」と銘打つ都市政策を定め、市内の交通において公共交通の分担率を75%に引き上げ、道路をはじめとした都市空間の再配分を大単位行うことに。それに伴い示されたのが、清渓高架道路の撤去・河川の復元などの諸施策。 #ソウル交通改革

「ソウルビジョン2006」は、「共に生きていく温かいソウルを目指して」から始まる20大重点課題を掲げた市政運営方針で、2002年に策定。これには、それ以前から逐次進めていた都市交通の改善を総合的に整理し都市運営構想に組み込まれている。
http://www.clair.or.jp/j/forum/forum/articles/jimusyo/161SEOUL/


清渓高架道路の撤去、清渓川の復元事業については、ソウルナビのサイトで実施直前から実施中の様子、そして完成までの様々なレポート記事がアップされています。

実施直前(2003年)の記事
http://www.seoulnavi.com/special/5003153

実施前~完成までの記事一覧
http://www.seoulnavi.com/blog/blog_top_list.php?Category=99&GroupType=SPECIAL&SubCategory=386&Sub_Menu=特集・清渓川復元事業【2003-2005年】

完成時の記事
http://www.seoulnavi.com/special/5003499

地上も、高架も、車道として使われていて、沿道は老朽化しつつある雑居ビルなどが連なり、決して雰囲気の良い場所では無かった様子。

高架道路も覆蓋も撤去され、暗渠化されたドブ川だった清渓川が「都市の親水公園」として復活。この事業については、その進め方における市民への丁寧な説明などが都市事業のモデルとして注目され、完成後の活用についても注目を集める事業となった。
完成後は市民の憩いの場として定着、今ではソウル市を代表する観光スポットとして世界中の人を引き寄せるスポットに。


せき のりかず @kotonoha_s
ソウル市は、市内交通の公共交通分担率を高めるための工夫として、公共交通の「再定義」とも言える大規模な改革を打ち出した。 #ソウル交通改革 と称されるそれは、バスを都市交通としてしっかり位置付け、地下鉄や近郊鉄道と完全に連携させた交通機関に一変させるもので、非常に大きな改革だった。

ソウル交通改革とは、2004年に実施された市内バスの大改革を代表とする事業で、地域電子マネーとしての機能を持たせたICカード(T_money)を基軸とした運賃制度とすることと、IT技術・GPS位置計測を活用したバス運行管理を構築し、それらを一体化させることで総合的な都市交通運営を可能にし、利用者の利便性も大きく高めたもの。

せき のりかず @kotonoha_s
ソウル市の #ソウル交通改革 は、地下鉄・近郊鉄道・市内バスの運賃を統合し、ICカード利用を前提とすることで乗継利用を可能とした。運賃は都市鉄道の初乗り運賃(10kmまで)を基本とし、鉄道とバス、またバス同士を乗り継いでも運賃は通算するようにし、乗継利用のハードルを下げた。
せき のりかず @kotonoha_s
また、バスは市内全路線を市営化し(運行業務は民間へ委託)、路線の選定や運行頻度などは全て市が決められるようにし、そのうえでバス路線を「市内幹線・支線・中距離急行・コミュニティバス(マウルバス)」に分類し、整理。 #ソウル交通改革 pic.twitter.com/RFcFdLuUq7
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せき のりかず @kotonoha_s
ソウル市は、バスを都市交通として望ましい運行形態へ進化させ、都市鉄道と共に市内交通の要として機能させることで、自動車から公共交通へのシフトを進めるべく一気に整備を進めることに。そうすることで道路交通に余裕を生み出し、先述の清渓高架道路の撤去・河川復元も可能に。 #ソウル交通改革
せき のりかず @kotonoha_s
#ソウル交通改革 は、ソウル市の交通を大きく変革させ(公共交通分担率の大幅な引き上げに成功)、また都市景観をも大きく変えることになった。 ソウルの市街地にあった高架道路が撤去され、暗渠化されていた河川を再整備し、市民の憩いの空間に。 pic.twitter.com/2VYi6Iahxn
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せき のりかず @kotonoha_s
公共交通の分担率が上がれば道路空間の再配分が可能になることから、高架道路の撤去だけでなくバスレーンの設定も積極的に実施され、市内各所に道路中央部に設置するバス専用レーンが登場、バスの運行効率や信頼度が大きく向上。 #ソウル交通改革 pic.twitter.com/y7OJjdGb3s
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せき のりかず @kotonoha_s
#ソウル交通改革 では公共交通の利便性向上が施策の「カギ」となるため、バスの運行制度や運賃体系の改革だけでなく、主要な地点や駅前に「換乗センター」を設け、都市鉄道・バス・タクシーなどの相互乗り換えの利便性を向上させた。 pic.twitter.com/ZFthJ35mjZ
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コメント

horizon @over_thehorizon 2015年11月24日
「公共交通の分担率が上がれば道路空間の再配分が可能になることから、高架道路の撤去だけでなくバスレーンの設定も積極的に実施」うーん。韓国の土地収用制度はどうなってるんだろうか。日本だとまず道路の拡幅がこう速くはいかない。韓国では強制収用がかなり積極的に行われてるんでは。
せき のりかず @kotonoha_s 2015年11月24日
over_thehorizon 道路は、元々かなり広いのでバスレーンの設置はやりやすい区間が多かったのです。ただ、必要であれば4車線道路で1車線のみバス専用として運用するような区間もあります。バスレーン設置のために道路を拡幅したことは、ほぼ無いはずです。そもそもが道路交通削減・集約を目指した取り組みですから…
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