MISO COMBAT ~夕餉の戦火~

それは些細なきっかけだった。 「今日の夕餉の味噌汁、どの味噌を使おうか?」 燭台切のその一言が、本丸全体を戦場へと変貌させたのだ…。 とある本丸の献立の話。頭カラッポにして読んでください。
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れいん @nonarei

いろんな地方の刀剣が集まる本丸で味噌戦争って起きないんだろうか

2015-11-24 23:33:51
れいん @nonarei

突如として味噌戦争の拮抗が崩れた。新たに関で打ち直されることが決まった大太刀蛍丸が赤味噌派に寝返ったのだ。熱田の奉納刀太郎次郎と合わせて赤味噌派に大太刀が三振も集結してしまうという事態に、白味噌派は戦慄する……みたいな感じのやつ

2015-11-24 23:43:24

鍵垢のMさんが「読みたい」とか言うから……

れいん @nonarei

@nonarei このままでは全て味噌煮込みうどんにされてしまう…危機感を覚えたにっかり青江(白味噌派)は石切丸(白味噌派)に泣きつく。石切丸は大太刀三振に勝てるのか?!そして真の敵、厨を預かる歌仙燭台(赤味噌派)の存在に気づけるのか?!合わせ派の運命は…?!

2015-11-24 23:55:59

続いてしまったのじゃ

れいん @nonarei

@nonarei 「悪ィないち兄。俺は赤味噌派なんだ」薬研(赤味噌派)の口から飛び出した言葉が一期一振(白味噌派)に与えた衝撃は計り知れなかった。京都で生まれ、一枚岩の結束を誇ると思われていた粟田口。このまま内部から崩壊してしまうのか…?! #MISO_COMBAT

2015-11-25 09:31:48
れいん @nonarei

@nonarei 揺らぐ粟田口の隙を突くように赤味噌派からの使者物吉がやってくる。「鯰尾さん、何百年も僕と赤味噌を食べたでしょう?」「行くな兄弟。記憶がなくても…口が白味噌を覚えているはずだ」「赤…白…お、俺は…っ!!」本丸に鯰尾の絶叫が響き渡るー… #MISO_COMBAT

2015-11-25 11:19:16
れいん @nonarei

@nonarei 来派は選択を迫られていた。蛍丸と共に赤味噌派に行くか、白味噌派に残るか。「国行…ごめん。オレ、蛍を一人にできねぇ」愛染の言葉に驚愕する明石。来派は分裂すべきでない。わかっている。だが味噌に対する拘りが人一倍強い明石は「自分も赤味噌派に行く」などとは言えなかった。

2015-11-25 13:34:29
れいん @nonarei

@nonarei 蛍丸への愛と味噌への拘りとの狭間で苦悩する明石(白味噌派)の姿に、薬研(赤味噌派)と敵対してしまった己を重ねる一期(白味噌派)。「蛍丸はかわいい…でもなぁ、赤味噌だけはアカンのや…」「明石殿…」重度のブラコンたちの心の傷は深い…。 #MISO_COMBAT

2015-11-25 16:15:39
れいん @nonarei

@nonarei 一方その頃…突如として勃発した赤味噌派と白味噌派の戦いに江雪左文字(中立)は心を痛めていた。和睦の道を探る江雪であったが赤味噌と白味噌を隔てる溝はあまりにも深い。「和睦の道は…ないのでしょうか…」呟く江雪の後ろで宗三左文字(赤味噌派)は意味ありげに笑うのだった。

2015-11-25 21:16:17
れいん @nonarei

@nonarei 蜻蛉切(赤味噌派)と日本号(白味噌派)にどちらにつくのか選択を迫られる御手杵。「俺は…そうだなぁ、合わせが好きかなぁ」御手杵の口から飛び出した合わせ味噌という第三勢力の登場に事態は風雲急を告げる。第三勢力合わせ味噌……彼らの実力は如何にに…?

2015-11-26 01:49:03
れいん @nonarei

@nonarei 第三勢力合わせ味噌。その存在が明らかになり一抹の不安を覚える蜻蛉切。これは虫の知らせか(蜻蛉だけに)。その頃、赤味噌本部には今まで不気味なほど動きがなかった三条派が訪れていた。「争いは好かんな。仲良うしよう」微笑む三日月宗近。その真意は…?

2015-11-26 09:35:08
れいん @nonarei

@nonarei 白味噌派本部にも三条からの使者はやってきていた。小狐丸である。その出で立ちはまさに白味噌。白味噌派への使いとしてはうってつけの人物であった。三条が取り仕切る和平調停の話は魅力がある。だが、何か引っかかる。一期は返答をしかねていた。

2015-11-26 13:44:54
れいん @nonarei

@nonarei 「合わせ味噌派だと?!」蜻蛉切と合流した長谷部と薬研(赤味噌遊撃隊)の脳裏に先ほどの宗三の言葉がよぎる。三条が調停の申し入れをしてきたが何か怪しいと。「長谷部の旦那ァ、コイツは急がねぇと!」「任せろ」長谷部は全速力で駆けだした。急げ長谷部!走れ長谷部…!!

2015-11-26 14:00:45
れいん @nonarei

@nonarei 赤味噌派本部…赤味噌派を率いていたのは鶴丸国永(赤味噌派頭領)であった。三日月と対峙する鶴丸。「俺みたいなのが赤味噌派で驚いたか?」三日月は凄絶なまでの美しい笑みを浮かべた。「赤味噌と白味噌…ここは間を取って合わせで手を打たんか?」「それも悪くない、かもな?」

2015-11-26 16:01:19
れいん @nonarei

@nonarei 「…その提案が、完全な善意ならな?」鶴丸の言葉に三日月の瞳が冷える。漂う沈黙は鋭く開かれた障子によってかき消される。「鶴丸!そいつは合わせ味噌派だ!!」長谷部の声に赤味噌派一同は三日月に視線を向ける。そこには一枚の人形が落ちているのみであった。

2015-11-26 16:08:41

文字数の関係で分かりにくいですが、三日月が使った人形(ひとがた)は式神っぽいものだと思ってください(ふんわり設定)

れいん @nonarei

@nonarei 「俺、近くを見てくるぜ!」席を立つ後藤の手を物吉が掴む。「甘い香りがしますね。…白味噌のような」後藤は物吉の手を振り払い駆けだした。後藤は白味噌派の斥候だったのだ。「追うな。白の奴らが合わせの存在を知るのも面白いだろう?」もう戦いは避けられない…全面戦争だ。

2015-11-26 16:13:28
れいん @nonarei

@nonarei 小狐丸は異変を感じていた。交渉は簡単に進むはずだった。白味噌派に送り込んでいた石切丸が一期にあらかじめ術をかけておく手筈だったからだ。(あれは…!?)石切丸の袂から覗くうまい棒(100本)を見て小狐丸は悟る。あの大脇差に…してやられたのだと。

2015-11-26 23:45:24
れいん @nonarei

@nonarei 石切丸を買収した青江はにっかりと笑う。そこへ飛び込んできた後藤により、小狐丸は合わせ味噌派だと暴露された。劣勢は火を見るより明らか。小狐丸は三日月同様式を残して消えた。「各個撃破とまいりましょうか」開戦を告げる一期。中庭が三色に染まる時が来たのだ…!

2015-11-26 23:54:41
れいん @nonarei

@nonarei 中庭には全勢力が結集していた。赤味噌、白味噌、合わせ味噌…三竦みである。赤味噌頭領鶴丸、白味噌頭領一期、合わせ味噌頭領三日月…それぞれ相手の出方をうかがっていた。下手に動けば2勢力から挟み撃ちになる。先に動けば劣勢。まさに千日手…迂闊には、動けない…。

2015-11-27 14:52:52
れいん @nonarei

@nonarei その様子を屋根から見ている者がいた。長谷部、薬研…そして虎徹。別名赤味噌遊撃隊である。「背中を預けるぞ、蜂須賀」「今日、だけだからな…」お互い譲れぬものがある二振。味噌の嗜好で繋がったこの一時だけは、堂々と共にあることができるのだ。

2015-11-27 15:05:39
れいん @nonarei

@nonarei 「奇襲をかけりゃ、こっちのモンだな」「どうかな?」薬研の言葉を遮ったのは、大和守、兼さん、国広派ら白味噌別働隊であった。戦力もほぼ互角。おそらく相討ちになろう。こちらも動けない。誰かが、口火を切るまでは…!

2015-11-27 15:22:34
れいん @nonarei

@nonarei 中立を貫いていた江雪左文字が立ち上がる。彼は怒り心頭に発していた。なぜ争うのか。なぜ和睦できぬのか。彼らが拒むのであれば、自らの手で強制和睦させるしかない。赤味噌、白味噌、合わせ味噌……それらの必要がない、新たな和睦……そう、お吸い物しかない。

2015-11-27 15:26:16
れいん @nonarei

@nonarei 「…で、決まったかな?」「そろそろ夕餉の支度にかかる時間だよ」厨から現れた燭台切と歌仙。彼らは赤味噌派に近付く。「鶴丸さん、どうかな?」「なかなか手強くてな」親しげな雰囲気に全員が悟る。厨を預かる二人は赤味噌派だったのだと。白味噌、合わせに勝ち目はあるのかー

2015-11-27 15:55:00