エアミス研同人誌『非実在探偵小説研究会拾號』感想まとめ
エアミスを当日に読み終えないと内臓が腐って死ぬ呪いに掛かってるんだけど、いざタリーズで本取り出してその分厚さに「あー遺書書かなきゃ…」となっている
2015-11-23 13:52:36エアミス新刊読了。予定を一時間オーバーしたため内臓はすでにドロドロですべての毛が抜け落ちあたりは腐臭が立ち込めているので感想は後日
2015-11-24 00:57:28「倒叙ミステリの華、探偵と犯人がちんこ対決」ということでいえば6作中対決派3作と非対決派3作があるんですけど、共に頭の良い探偵対犯人ものがもちっと読みたかった気もしつつ。面白いけど倒叙かな?というのもあり。
2015-11-23 23:32:40@anatataki 館は二度と動かないは動く館、健忘症の妻と監視カメラ、嵐の山荘に迷い込んできた探偵とギミックをガンガン盛り込みつつ盲点が分かりやすいのと犯人がいらんことをしまくるのが決め手になるのが対決として弱いかなと
2015-11-24 01:23:46@anatataki 死体は面白いものの探偵不在なのが番外的かなと。特集中唯一、犯人・探偵の見る・見られるという関係上のカットバック形式でなく一視点で押し通している一方、その見られる視線は幽霊の表出に現れていて、しかしその幽霊が何もしないというのが、対決形式の壊れている所以かしら
2015-11-24 01:33:29@anatataki 殺意の構図の裏の裏は、別のことをやろうとしている分スマートさを減じている気がして。ビール瓶のロジックでいうと企画立案者や雑誌担当者や製造業者や転売屋も知っている可能性もありつつ、それは本質的な問題ではないということ自体に探偵のズルさ即ちユルさを感じるのではと
2015-11-24 01:46:24@anatataki 疾走当時の服装は、は戸梶圭太ふうドタバタで作品としては非常に面白いんですけど、倒叙なのは最初だけなのでは……
2015-11-24 01:48:35@anatataki 雷恐怖症は、館は二度と動かないと同じくオーソドックスもので、同じく犯人がウッカリすぎるのがナンかなと。ただ蘇部健一ふうテンションの中で時折見せる居合抜きのような言語センスがすばらしく、あそこで出てくるまさかのダンシングフラワーに笑わない人はいないのではないか
2015-11-24 01:52:35@anatataki オーバーライトはトロイメライに乗せた構成が素晴らしい。三十代でよくここまで高校時代の四季に合わせた情感をビビッドに再現できるなあと。ただ、「探偵と犯人がちんこ対決」の要素自体は薄くて、最後の2ページでさらっとかわされてしまうんですよね
2015-11-24 01:58:29エアミス十号「疾走当時の服装は」まで読み終わり、とりあえずヒラリー・ウォーに謝れと思った。(誉め言葉です。あと『失踪当時の服装は』みたいな感じではまったくない。警察が主体だけれど)
2015-11-26 02:16:52闇来留潔「館は二度と動かない」 各方面へのリスペクトと愛がつまっていると感じられる作品。素晴らしい様式美がここにある。これぞ倒叙というような、描かれる犯行場面、探偵対犯人の息詰まるやりとりが見所。読み終わった後にタイトルを目にして、その込められた意味にジンとする。
2015-11-26 20:12:10紫藤はるか「死体」 最近はどんな病んだ美少女が登場するかまで楽しみになってきた紫藤はるか先生作品、今回も素敵な美少女ちゃんが病んでくれてます。この世界には救われて解放される「外」がなくて、そこから脱け出せない窮屈さ、やるせなさがベースに流れているところが好き。
2015-11-26 20:17:00麻里邑圭人「殺意の構図の裏の裏」 あるキーアイテムが大活躍するのだが、その使い方に非常に感心する。ちょっとしたミスの取り返しのつかない感を味わう。どことなく犯人目線に寄り添う形になって読んだので、ぐんぐん追いつめてくる探偵のとてもとてもいやーな感じを十分に楽しめた。
2015-11-26 20:21:32光田寿「疾走当時の服装は」 犯行自体の描写がないことや、犯人視点でないことからあまり倒叙に感じなかったのだが、そんなんどこかに蹴散らして読ませてくれる勢いがすごい。ほんとに最低(誉め言葉)。霊柩車とバキュームカーのカーチェイスはドライブ感満載。初めて見る「参考人物」にも笑った。
2015-11-26 20:27:23佐倉丸春「雷恐怖症」 ちょっとしたシーンが後々生きてきて、こちらにハッとさせるところが上手い。その犯人ならではの犯行方法や動機、またその崩壊に視覚的に印象深いものがあるのも面白い。「ズー・ピッタァです」がめっちゃ声に出して読みたくなる。
2015-11-26 20:34:32岡村美樹男「オーバーライト」 本当にこの方は、青春の美しい悲しみや、失うことの純粋な痛みを書くのが上手だと思う。これは是非、この作品のなかで幾度も流れるこの曲と共にひたりながら読みたい。彼が守りたかったものは、きっとささやかすぎる幸せの時間。
2015-11-26 20:38:35闇来留潔「刑事コロンボ vs 古畑任三郎」 こちらも溢れんばかりの愛を感じる。そして、なんてすっきりとした読みやすい文章でしょうか。魅力を語る言葉もまるで「一緒にこの魅力を見つけていきましょう」というような優しい道標として綴られている。実践編は実際に該当回を見てから読むつもり。
2015-11-26 20:47:05松井和翠「ミステリ映画ATBアンケート結果発表」 この企画から意識してちょくちょくミステリ映画を借りて見るようになった自分にとって、この書籍化は本当に嬉しい。座談会ではランキング以外にも注目する作品が語られたり、監督語りなどの濃いお話もあって楽しく読む。
2015-11-26 20:55:47方功鉄文「帝王の篋」 閉じ込められた男が訳もわからないままに適応し、この不安を壊す刺激にのまれていった結果訪れた出来事は、読んでいるこちらをも大きな迷いの中に放り込んでくれる。結末に近づき、静かにゾッとさせる描写が待ち受けていて、また読み返したくなる。
2015-11-26 21:05:14松井和翠「大阪圭吉賞受賞作全集」 口絵ポスターから素晴らしすぎる。もっとやってくれ!っていうか、本当にこの全集出してくれ!!候補作のリストも読書ガイドに活用させていただきます。
2015-11-26 21:08:18谷山儀式「殺人犯にならないために 毒殺編」 十六夜という存在が謎に満ちていて、一体何をこの物語にもたらしてくれるのかがとても気になりながら読んだ。自らの犯行ではないとはっきりさせるために動く零だけど、熱心になりきらなくてひやひやする。どこかさっぱりとしたラストシーンが良かった。
2015-11-26 21:17:25