「アイドル原理主義者」渡辺麻友に花道を

ＵＷの落日 @uw_susu

最近「麻友推しの原理化」という言葉を目にしたのだけれど、渡辺麻友ファンのtweetを読んで、私も似たような印象を持つことがあった。ある集団が原理主義的になるのは、自分達の価値観と外界の隔たりに絶望し、内側しか見なくなるからだけれど、渡辺麻友ファンに今それが起こっているのだろうか？

ＵＷの落日 @uw_susu

私も麻友を応援しているし、かなり渡辺麻友原理主義的なまとめ（togetter.com/li/906468）を作ったりしているけれど、これは少し意味が違う。麻友推しではない私のtweetには、かなり戦略的意図があって、AKB全体のためには渡辺麻友を支持すべきだと考えているからだ。

ＵＷの落日 @uw_susu

芸能は民主的な世界ではない。アイドル・グループの主役はプロデューサーの一存で決まるし、その選択が嫌ならファンを辞めるしかない。民主的であるかのようなシステムが導入されているAKBが特殊なのだ。しかしAKBは、ファンからのプレッシャーを受け止めて活力にして、大きくなった側面もある。

ＵＷの落日 @uw_susu

AKBが巨大化するのと反比例するように、運営から「ファンの意見を聞く」という意思が薄れて来たのは仕方がないことなのだろう。しかし、運営とファンの距離を意図的に縮めて来たAKBのファンであり続ける以上、意見を述べることを止める必要もないと思う。その声が届くかどうかはまた別の話しだ。

ＵＷの落日 @uw_susu

私は、大島優子の卒業後は渡辺麻友と指原莉乃を両輪として盛り上げて行くべきだと思っていたし、そうしなかった事は失敗だったと考える。指原莉乃に対しては2010年頃から着々と粘り強くスター化計画を実行して来たのに比較して、渡辺麻友への対応は中途半端で、キチンと花道を敷いてあげなかった。

ＵＷの落日 @uw_susu

AKBが日本のアイドル界のトップに立ったからこそ「これがアイドルだ！」というアイドル像と「こんなアイドルがあるのか？」というアイドル像の両方を提示して見せ、せめぎ合わせることがダイナミズムを生み、パワーを維持させるハズだったと思う。しかし、残念ながらAKBはその道を選ばなかった。

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友への対応が中途半端になった原因の一つは、後輩だけれど年齢は同じ島崎遥香の存在にあったのだろう。秋元康に、AKBの主役として島崎遥香をプッシュしたい気持ちが大きくなり、渡辺麻友の位置づけが「繋ぎ」のようになってしまった。しかし、この計画は余り上手く行っていないのではないか？

ＵＷの落日 @uw_susu

AKBには世代交代が求められているが、これはデリケートな手続きだ。世代交代とはあくまでアイドル側の内輪の事情である。世間の人は、別にAKBというシステムが好きなのではなく、個人としてのメンバーが好きになっただけだ。実際に、未だかつて世代交代に成功したアイドル・グループはないのだ。

ＵＷの落日 @uw_susu

初期のメンバーがAKBを世間に浸透させて東京ドームに導くまでに、７年近い時間がかかっている。世間が追い付けるAKBのイメージは、熱心なファンよりもずっとずっと遅い。だからこそ、時間をかけてAKBの顔の一人として定着した渡辺麻友という花を、もっと大切に咲かせるべきだったと思うのだ。

ＵＷの落日 @uw_susu

＜ついこの間、私と友人の女性（パフォーマンスアーティストなので芸能には興味があるが流行りモノは知らない）が交わした会話＞ 私「AKBも高橋みなみが卒業するし…」 友「えー！？高橋みなみって卒業するの？…UWさんの好きな板野友美ってもう卒業したんだっけ？」 世間はこんなものである。

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友はAKBを国民的アイドルに導いた功労者の一人であり、渡辺麻友と彼女のファンが「失意を胸に隠して」AKBを去るような結末にしてはならないと思う。まだ遅くはない。渡辺麻友の卒業までの道を華やかで明るく輝かせることが、同時にAKBを輝かせる道にもつながる、と私は思っている。

ＵＷの落日 @uw_susu

高橋みなみが卒業した後のAKBが「指原莉乃一強体制」になるとしたら（その可能性は高いと思うが）、私は残念ながらそのAKBの姿には余り興味が持てないので、ファンとしてはフェイドアウトして行くことになると思う。それは仕方がないけれど、その時までは、自分なりに考えを述べてみようと思う。

ＵＷの落日 @uw_susu

まぁ、事務所の力というのも大きいですよね。例えば、吉本興業が背景にある山本彩さんは、なんだかんだ言っても、ソロシンガーへの道をちゃんと敷いてもらっている。地上波の音楽番組で、定期的に弾き語りをする機会を与えられているけれど、あれは明らかに番組側からのオファーじゃないですからね。

ＵＷの落日 @uw_susu

十分な練習時間が取れない山本彩さんの弾き語りは「下手ではないが、聴衆を魅了する水準でもない」ものだった。しかし、継続して機会を設けることでレベルもアップし「山本彩といえば弾き語り」というイメージも定着して、商品価値が出て来た。継続的にプッシュしてタレントを育てるとはそういうこと。

ＵＷの落日 @uw_susu

@revolution0707 コメントありがとうございます。 tweetなので少し言葉足らずで、最近は、番組側からのオファーもあるのではないでしょうか。 でも、出発点は、NMB（吉本興業）側からの依頼で始まったと思います。ただし、それが悪いという意味ではありません。

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友さんの不十分な推され方には所属事務所の強さの問題もあるのではないかと思い、逆の例として山本彩さんの話をしたのですが、山本彩さんのファンからすれば、彼女に対する批評的なtweetに見えた側面もあったようです。難しいものですね。

ＵＷの落日 @uw_susu

私は、渡辺麻友が古いタイプのアイドルだという考えには与しない。今まで、あんなタイプの人（あんな「変わった人」といってもいい。悪口ではない）は、アイドルにいなかったよ。渡辺麻友本人こそが、原理主義的だとも言える。 渡辺麻友は新しい。 pic.twitter.com/J55EiDZuB6

拡大

拡大

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友は「夢と希望のアイドル」を見せ続けるために、私生活から律するような人生を、もう10年近く続けている。昔のアイドルはもっと生々しい青春を生きていたし、その片鱗を感じさせた。しかし、渡辺麻友はアイドルの理想像に青春を捧げた「死ぬときに天国に行けるように」。やはり普通ではない。

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友は、日本人特有の「本音と建て前」の使い分けを好まず、アイドルの理想像の具現化にガチで立ち向かっている。歌やダンスや演技のために厳しい生活を送るアイドルは他にもいるけれど、渡辺麻友はもう少し精神的な部分でストイックなものを感じさせる。そこに新しさと危うさが共存している。

ＵＷの落日 @uw_susu

可愛く美しいアイドルは沢山いるし、渡辺麻友よりもキレイな子だっている。しかし、渡辺麻友はどこかが違う。彼女の美しさは、生き方の厳しさの現れだからだ。彼女のファンはそれを感じ取っている。しかし、この美しさは危うい。だから、最近の彼女から肩の力が抜けた感じがするのは良いことだと思う。

ＵＷの落日 @uw_susu

渡辺麻友のストイックさは、彼女の美しさと同時に、取っつきにくさにもつながっていると思う。立川談志は「落語は人間の業の肯定だ」と言ったけれど、芸能の本質も「業の肯定」だと思う。でも、渡辺麻友を見つめることは、彼女が「自身の業を超越しようとするプロセス」を見ることでもありますからね。

ＵＷの落日 @uw_susu

例えば「恋愛禁止ルール」について、私が、好きな板野友美さんについてどう考えていたかと言うと「板野友美は、本気で好きになったら、恋愛禁止ルールがあろうとなかろうと突き進む人だ」と思っていた。そして、そんな「人間・板野友美」が私は好きだったんですよね。

ＵＷの落日 @uw_susu

「建て前と本音」という概念は人を成長させない。「どうせ建て前でしょう」という言葉は、改めるべき現実を容認し、そこから前に進み出そうとうしない自分を許す。そして「あるべき理想」の輝きを「建て前」という言葉で汚してしまう。 「建て前と本音」に捕われると、美しい理想が信じられなくなる。

ＵＷの落日 @uw_susu

私たち日本人は基本的に一神教ではなく神という「抽象的正義」を設定して自己と対比させ「神が私を見ている」と考える習慣がない。代わりに存在するのは「世間」で「迷惑をかけるな」「空気を読め」という圧力を受ける。逆に「世間に判らなければ良い」ので「本音と建て前」という形で自分を許し易い。

ＵＷの落日 @uw_susu

そんな日本に特異点のように現れたのが、渡辺麻友なのだ。彼女は「アイドルという神」の前に一人立ち、自己と言う現実を理想のアイドルに近づけようと戦って来た。だから渡辺麻友には、そもそも本音と建て前という区分けがない。彼女は「死ぬときに天国に行けるように」正しい道を歩んでいるのだから。