この作品は、随所に角野栄子さん『魔女の宅急便』へのオマージュを込めています。僕は昔から魔女や魔法といった要素が好きで、『魔女の宅急便』は、オススメの本を聞かれたら挙げる本の一つです。
2015-12-04 16:47:34デビューする前は、ファンタジー世界を生きる魔女を描いた作品を書いたりもしていました。ネットでよく掲載していた作品も、魔女をモチーフにしたものでしたね。
2015-12-04 16:48:57僕は、『魔法』というものに関して、考えることが多いです。『魔法』ってなんなのだろう。どんなものなのか、どうして人がそれを信じようとするのか、科学が未発達だった過去において、人々はそれに対してどんな印象を抱いていたのか。
2015-12-04 16:50:44魔法。それが自分にとって魅力的なモチーフなのは、なによりも、僕自身が魔法に取り憑かれているからです。すなわち、自身がマジックを演じるからなのでしょう。僕のデビュー作である『午前零時のサンドリヨン』も『魔法』を描いた作品でした。
2015-12-04 16:52:18魔法は存在しないかもしれないが、しかし、マジシャンは魔法を扱わなくてはならない。この矛盾は、本当に魅力的なテーマで、いつも自分が作品を描くときの根底にあるものですね。
2015-12-04 16:53:34『魔女の宅急便』は有名なジブリ映画よりも、角野さんの原作シリーズが好きでした。優しい雰囲気と不思議な言葉のリズムに癒されますね。ところで、僕は大学時代にファンタジー論の講義を受講しておりまして、そのときの先生がかつて福音館書店の編集者をされていた方だったのです。
2015-12-04 16:57:44その方が、『魔女の宅急便』に関わった方ということで、当時、作家を目指していた僕は、もう運命のようなものを感じて、その方にいろいろいと小説を読んでもらったりもしておりました。いま、お元気かなぁ……。
2015-12-04 16:59:19そんなわけで、いつか自分も、「魔女」を描いたお話をやりたいな、と思っていました。ファンタジーやライトノベル的に『魔女』を描くアイデアはあったのだけれど、ここは一般文芸っぽく『現代モノ』で挑戦してみたいという欲求もありました。
2015-12-04 17:01:08そう、実は、『現代魔女の就職事情』は最初は小説として構成していたものなんです。プロットを練って、試しに書き出したりもしていたんですが、まぁ、いろいろとシリーズを拡げていた時期だったので、なかなかかたちにならなかった……。
2015-12-04 17:02:20そんなとき、某べにたま先生とメイド喫茶でお茶をしていたら、「コミックスの原作をしていただけませんか」と、大王編集部さんからメールを頂きましてね。大王さんは、はじめ、マツリカのようなミステリをご希望されていたのですが、さすがにミステリを月刊誌で書き下ろすのはしんどいと思いまして。
2015-12-04 17:04:50まぁ、いろいろとネタをお話したら、このお話に興味を示していただいたわけです。少しだけ書いておいた小説の出だしも読んで頂いたはず……。
2015-12-04 17:05:45そのとき、小説として構想していたときのものが……。ああ、あった。そのうち消すかもしれないですが、冒頭をnoteにアップしておきます。 note.mu/sakomoko/n/n43…
2015-12-04 17:11:58漫画を既読の方が読まれると、雰囲気がやや違うことがよくわかると思います。コミックスなので、雰囲気はもっと漫画的にコミカルに、と打ち合わせや編集を重ねて、現状の雰囲気になりました。作画のはまさんの絵がついて、僕の方から雰囲気を修正した部分も大きいですね。
2015-12-04 17:13:34まぁ、そんなこんなで、小説として構想していた物語がコミックスとしてスタートしていくわけです。けれど、いつか自分自身でノベライズとかしてみたいなとは思いますね(笑)
2015-12-04 17:18:03