ももクロじゃないよモノクロだよ ~モノクローナル抗体~
わいたんべさんの抗体の話を聞いていらしたミケ先生です。
@Butayama3 はい。抗体の「特異性」と生物の免疫機能を利用した「生産性」は研究における超絶重要ツールなのです。
2015-12-08 22:53:56@Butayama3 わいたんべ先生の解説のとおり、抗体にタンパク質と特異的に結合する「腕」があります。この性質を利用して、自分が狙っているタンパク質に「目印」をつけられます。特定のタンパク質の細胞内の位置を知ったり、そのタンパク質の近くにいる別のタンパク質を捕まえたり
2015-12-08 23:01:57@Butayama3 特定の細胞を集めたり、構造を安定化して結晶構造を解析したり、電気泳動で分離したタンパク質を可視化したり・・・
2015-12-08 23:03:59@Micheletto_D その、目的としたタンパク質がわかっていれば、抗体は作れる。…うん、作れる。作れる。
2015-12-08 23:07:37@Butayama3 そうそう。さすがかーさん理解が速い。僕らは動物に免疫して抗体を作ります。特異的な抗体を効率よく作るために、タンパク質の一部を切り取ったり化学的合成して抗原にします
2015-12-08 23:21:51あ、それ、免疫の本に出てきました。>モノクローナル抗体
では、モノクロール抗体について。
その前に、「ポリクローナル抗体について」。
@Butayama3 まず、先ほどの「動物を免疫して作る方法」について。 例えば抗原をABCDEFの文字列(実際はアミノ酸)だとします。そして生物が抗原を認識して抗体を作る時の文字数を4文字だとします。そうすると今6文字なので、ABCD、BCDE、CDEFの可能性があります
2015-12-08 23:37:12@Butayama3 つまり、ABCDEFの抗原で免疫すると複数の抗体が出来ます。これをポリクローナル抗体と言います。さて、ここで抗体産生の生体内ルール、一つの抗体は一つの細胞に由来するというものがあります。言い換えると、一つの抗体は一つのクローンに由来するということです
2015-12-08 23:45:26@Butayama3 ポリクローナル抗体は複数のクローンに由来する抗体なのでpolyclonal抗体ということになります。 で、モノクロは、一つのクローンに由来する抗体なのです。これは原理的に抗原の一つの文字列に対する抗体なので、とっても特異性が高い抗体なのです。
2015-12-08 23:50:13@Butayama3 動物に免疫してポリクロを作ると説明しました。でも、これって、毎回動物が同じポリクロを作ってくれるとは限りません。複数の文字列に対する抗体の割合が毎回違う。これだとちょっと困る時があります。また動物の血液を採取して取り出すので大量生産もできません
2015-12-08 23:56:50