航空機へのレーザー照射の危険性

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戌井計劃 @project_NE

航空機へのレーザー照射について思うところありまして連投します。 パイロットというのは、飛んでいる限り必ず機外を見張る義務があります。夜間となれば計器の輝度を絞り、手元すら見えないコクピットから機外の闇に目を光らせ、事故を未然に防ぐ努力をしています。 (続)

2015-12-11 22:32:21
戌井計劃 @project_NE

私が管制官となって間もない頃、航空機が連続離着陸訓練を実施中に、地上からの施設点検のため飛行場の灯火の輝度をパイロットに断りなく一段階上げたことがあります。 その瞬間先輩管制官に怒鳴りつけられました。 (続)

2015-12-11 22:33:30
戌井計劃 @project_NE

パイロットの目に入る前提で設計された灯火ですら、不用意に輝度を上げることでグレア(目が眩み一時的に視力を失うこと)に陥りかねないのです。況やクラス3レーザーをや。パイロットは「俺達はグレートだから気にしないぜHAHAHA!」と許してくれましたが。 (続)

2015-12-11 22:34:10
戌井計劃 @project_NE

私が勤務する飛行場でレーザー照射事案が多発していた折「複座なら最悪の事態は避けられる」と囮を申し出た勇敢なパイロットの機体を、常習犯が居ると思しき建物の直上にレーダー誘導して、現場に待機していた警察と連携して現行犯逮捕したことがあります。 (続)

2015-12-11 22:34:50
戌井計劃 @project_NE

「自分達はVFAじゃないからこそ勇敢になれるんだ。グレートだからな!HAHAHA!」と吹いて周りながら、彼らは艦載機乗りとしての人生を賭けて囮となりました。その決断をさせるほどに、レーザー照射とはクリティカルなのです。 (まだ続く)

2015-12-11 22:35:21
戌井計劃 @project_NE

犯人は一人ではなかったようで、未だに根絶はなりません。このツイートでなにがどうなるわけもないと分かっています。ですが「レーザー照射なんてたかが知れている、そんなことで危険に陥る航空機に問題がある」とはお門違いも甚だしい、それだけは申し上げたく思います。

2015-12-11 22:35:58
戌井計劃 @project_NE

以上です。きついことようけゆうたので、さいごにネタ画像を置いておきます。 pic.twitter.com/yIRCYisReZ

2015-12-11 22:37:01
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