チェルノブイリ事故後のベラルーシの甲状腺癌データを読み直す

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巻頭言

二十人のろの夢 @drsteppenwolf

今から科学者がしなければならないことは、福島の貴重なデータを持ってして、チェルノブイリを再点検することだ。

2015-12-11 21:19:02

発端

シュー @shu_n148

チェルノブイリのあのグラフは、人口あたり発症率なので事故から15以上経過した後の事故後生まれの世代にどの程度の超音波検診を行っていたか。

2015-12-10 13:23:53

15以上→15年以上

地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

そもそもそれを積極的に行う根拠がないですからね。しかも小児ではないにしても被曝した世代が多数いて、甲状腺癌の新規発生が続いている(被曝の影響であるかどうかは別として)以上、事故後生まれの世代にリソースを割くこともできないですよね。 twitter.com/shun148/status…

2015-12-11 00:39:34
シュー @shu_n148

チェルノブイリのあのグラフは、人口あたり発症率なので事故から15以上経過した後の事故後生まれの世代にどの程度の超音波検診を行っていたか。

2015-12-10 13:23:53
シュー @shu_n148

@tonkyo_Vc あのグラフはチェルノブイリで小児期に被ばくした世代に甲状腺癌が増えたことを示すものですが、事故後生まれの小児については症状発見では殆ど発症していないということしか示していないので、それを持って福島で超音波検診の結果がおかしいと言うのは間違いですよね

2015-12-11 04:44:10

それを持って→それを以て(?)

地下楽師@Ph.D @tonkyo_Vc

@shun148 ですです。どのように「甲状腺癌」であると確定診断されたか、というところが違っているデータ間で発生数を比較しても全く無意味ですからね。結果はメソッドに大きく依存するということをもう少し考慮してからものを言ってもらいたいですね。

2015-12-11 23:32:14
シュー @shu_n148

@tonkyo_Vc 14以下の小児に症状でほとんど発見されていないのは、福島や周辺地域も同じですからね。

2015-12-12 06:43:54

14以下→14歳以下

かねてから気になっていたことだったので調べてみました

nao @parasite2006

あまりにも有名なCardis et al. (2006)論文bit.ly/1Y6RtGG のチェルノブイリ事故後の甲状腺癌の発生率(人口10万人あたり)の時間変化グラフ。1986年生まれが14歳になるのは2000年 pic.twitter.com/9l8x5H51Of

2015-12-11 12:28:55
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nao @parasite2006

この有名なグラフpic.twitter.com/9l8x5H51Of では、2002年(1986年生まれが15歳になりchildrenの集計対象からはずれる2001年の翌年)には人口10万人あたりの発生率がゼロになってしまうけれど、実数までゼロになったのか?と思って探したら(続く)

2015-12-11 12:35:18
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nao @parasite2006

(続く)実際には、2001年-2012年までベラルーシの年齢0-14歳の甲状腺癌は全国レベルで毎年10件前後発生し続けている(出典はこの英語講演スライドbit.ly/1Y6Tin2 p.8) pic.twitter.com/3xe2EDcTpY

2015-12-11 12:49:09
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Cardis論文のグラフでは、1995年にベラルーシの14歳以下の子供の甲状腺癌発生率は人口10万人あたり4件でピークに達していますが、年齢14歳以下の人口が変わらないとすると、2002年に発生件数の実数値が91件から10件に下がった場合の人口10万人あたりの発生率は4x10/91=0.44件に下がることになります。うーん、はたしてこれを「人口10万人あたりゼロ」と言ってしまっていいものかどうか・・・

nao @parasite2006

この図pic.twitter.com/3xe2EDcTpY はベラルーシ保健省のデータに基づく。0-14歳(左)、15-18歳(右)とも国内の州により大きな地域差があることがわかる。赤い太線が全国の総件数。プルーは南東部のゴメリ州、ピンクは南西部のブレスト州でどちらもウクライナ国境

2015-12-11 12:59:17
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ウクライナと国境を接しているゴメリとブレスト以外の州では、年齢14歳以下の甲状腺癌の発生件数はこの2州の値が上がって下がる間もあまり大きく動いていないように見えます。右のグラフの年齢15-18歳の発生件数でも傾向は変わりません。
左の14歳以下のグラフも、右の15-18歳のグラフも、チェルノブイリ事故が起こった1986年生まれが集計範囲からはずれると発生件数が下がっていますが、右の15-18歳のグラフの方が増え始める前の値も落ち着いた先の値もやや高めに見えるのは、自然発生の甲状腺癌の発生率が元来思春期に入ると上がってくるものであることを反映しているためかもしれません。

酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 ブレスト州(15-18歳)で2002年が突出しているのは、移動検診車による穿刺吸引細胞診が行われたためですかね?ゴメリ州でもその前年に突出してるのは積極的な検診を行う流れが起きたのですかね? 木村氏資料→pic.twitter.com/GpPdY21XLs

2015-12-11 14:09:08
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nao @parasite2006

@kazooooya 図星のご指摘感謝です。木村真三氏のスライドpic.twitter.com/MdoA5CEowH によれば1993年は米国とベラルーシの合同甲状腺調査がブレスト州で始まった年で、この図pic.twitter.com/3xe2EDcTpY 左の14歳以下で大きなピーク。

2015-12-11 14:45:28
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nao @parasite2006

@kazooooya ご参考までに同じ講演スライドbit.ly/1Y6Tin2 のp.10に出ているチェルノブイリ事故後のベラルーシで行われた甲状腺スクリーニングの一覧表がこちら。それぞれ受検率はどのくらいかな? pic.twitter.com/l8cILRyDcX

2015-12-11 15:08:27
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(ベラルーシの甲状腺スクリーニング検査の受検率のあたりをつけてみました)

nao @parasite2006

この図pic.twitter.com/3xe2EDcTpY で1993年のベラルーシの14歳以下の子供に91例の甲状腺癌が診断され、その結果人口10万人あたりの発生率が4。この時のベラルーシの14歳以下の子供の数は10万人x91/4=227.5万人(続く)

2015-12-12 00:30:03
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nao @parasite2006

(続き)同じく、この図pic.twitter.com/3xe2EDcTpY で1996年のゴメリ州で14歳以下の子供に45例の甲状腺癌が診断され、その結果人口10万人あたりの発生率が12.6。この時のゴメリ州の14歳以下の子供の数は10万人x45/12.6=35.7万人(続く)

2015-12-12 00:40:34
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