追従はなぜいけないのか

shinshinohara @ShinShinohara

権力者への追従、おべっかは恥ずかしいこと、と教えられてきたように思う。でも最近は権力者が追従、おべっかをとても喜び、推奨する。なんで追従、おべっかが悪いとされてきたのか、分からなくなった人も増えているのでは。 twitter.com/t_ishin/status…

橋下徹 @hashimoto_lo

こんなところで宅配率の高い新聞だけが軽減税率の適用。そんなバカな！と多くの国民は感じていると思うが、これが政治の現実。読売新聞の完勝だね。読売新聞は徹底して政権を支えてきた。その見返りで軽減税率を勝ち取った。政権批判をしてきた朝日や毎日くらい新聞への適用を批判・返上しないのかね。

2015-12-15 10:09:35

shinshinohara @ShinShinohara

おべっか、追従はなぜいけないとされてきたのだろう？それは君主が正確な情報を手に入れられなくなるからだ。追従を君主が喜ぶようになると、取り巻き連中が耳の痛い話を入れなくなり、心地よい話だけを伝えるようになる。すると、君主は都合のよい情報だけ耳にすることになる。

shinshinohara @ShinShinohara

本当は不平不満が社会にたまっているのに「王様はなんてすばらしい人だろうと皆が褒めちぎっております」というお追従に満足し、まさか自分に不満を持つ者がいるとは思えなくなる。もし批判する者がいたとしたら、自分に非はなく、相手に批判があるに違いないと信じ込むようになる。

shinshinohara @ShinShinohara

批判するものを敵とみなす王様の周りには、王様の機嫌を取り結ぶ取り巻きばかりになる。ますます都合のよい情報しか取れなくなり、まさに「裸の王様」になっても誰も裸だと指摘してくれなくなる。裸の王様は、お追従を喜ぶ王様の末路を示した面白いたとえ話だと言えるだろう。

shinshinohara @ShinShinohara

秦の始皇帝の後を継いだ胡亥は、趙高から都合のよい情報ばかり耳にして、不満をもった人民が反乱していることを知らなかった。追従を好んだために自ら滅びの道を歩んでしまった。

shinshinohara @ShinShinohara

諫言だとか不満の声というのは、リーダーにとっては耳に痛い、不快な情報。これに対し都合のよい耳に心地よい追従は、快感。前者は痛覚、後者は麻薬。痛覚はとげが刺さったりけがを負ったり病気だったりを教えてくれる大切なシグナル。これを遮断することは、身を亡ぼすことになる。

shinshinohara @ShinShinohara

他方、麻薬は嫌な情報をどうでもよいことのように感じさせ、あるいは嫌な情報を遮断する。けがや病気からくる痛覚を遮断してしまい、けがや病魔が自分の命をむしばみつつあることをごまかしてしまう。追従にはリーダーにとって、麻薬と同じ作用がある。

shinshinohara @ShinShinohara

こうした経験から、君主たるもの、リーダーたるものは不平不満という耳にしたくない情報、諫言という耳に痛い言葉を大切にし、自らの軌道修正に活かした。そして追従を、身を誤らせる麻薬だとして遠ざけるよう、努力してきた。

shinshinohara @ShinShinohara

しかし今の日本では、追従を良しとするリーダーが力を得やすいようだ。そしてリーダーを批判する者たちを、不満分子としてつぶそうという人間が増えているようだ。リーダーにとっては、気持ちよく権力をふるいやすい実に快適な時代だと言えるだろう。

shinshinohara @ShinShinohara

しかしその快適さこそ、君主の身を亡ぼす原因であることに、今の日本のリーダーはどれだけ気づいているだろうか。耳に痛い言葉は効きたくない、不平不満を言う人間を根絶やしにしたい、そうして快だけを求める行動は、麻薬におぼれた人間とさしたる違いはない。

shinshinohara @ShinShinohara

麻薬はなぜいけないのか？痛覚をごまかしてくれる快感のために、体の不健康、精神の不健康を訴えてくれる痛覚を遮断し、行動を修正する機会を失わせてしまうからだ。そして快感に包まれながら、身を滅ぼしてしまうのだ。

shinshinohara @ShinShinohara

追従はなぜダメなのか。そのことを日本は忘れそうになっているようだ。追従を恥ずかしげもなく実行する人間ばかりになったとしたら、この国は麻薬に抜けられなくなった中毒患者のように、不快な情報を遠ざけ、身を亡ぼすだろう。嗚呼。