「有害図書」を回収するための箱、白ポストの不明瞭な実態

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唐突に、白ポストというシステムについて語っておく。それは、有害図書類を回収するために置かれた箱である。名称や所在地等、一様でない諸点がある。だが、ある程度平均的に、白ポストと呼ばれがちなことと、駅前に置かれがちなことを指摘できそうではある。【後掲注１】（つづく

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@ororeoredayoore つづき）その設置者は、概ね市町村またはそれらによる組合の一部署である。県による例【後掲注２】や、警察が関与する例【後掲注３】もある。いずれにせよ、運営に自治体が関与し、いくばくかの税を原資とする資金が用いられていることに変わりはない。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）ところが、実態は必ずしも明瞭でない。その所在すら、明らかでない例が見られる。事業への関与が国の資料からのみ明らかになる例【後掲注４】や、議会の議事録から存在を確認できる例【後掲注５】、件数のみに手がかりのある例【後掲注６】、（つづく

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@ororeoredayoore つづき）存在することについてのみ手がかりがある例【後掲注７】がある。それどころか、事業について市町村がウェブで言及していないのに目撃情報が存在する例すらある【後掲注８】。何らかの情報が開示されている市町村であっても、十分とは限らない。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）公開された情報は、文字列を検索できないpdfの中にあったり【後掲注９】、検索可能であっても広報誌の記事にのみ書かれていたり【後掲注10】もする。それどころか、少なくともウェブからは何もわからない例もある。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）他方で、十分な公開の例もある【後掲注１経由で参照可能】。それがどこに置かれているかの明示は、事業の目的にとって有意義だろう。その先の謎も深い。根拠となる条例の規定と予算についてを見ると、事情がはっきりしないのである。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）条例は、事業に法的根拠を与える。そこでは、これまで確認できた限りでは、「その他」の範疇に白ポストを含めるのみである。予算についても、特有の費目を発見できていない。これは検索者の能力の問題かも知れないが、（つづく

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@ororeoredayoore つづき）予算書を詳細に見れば、何らかの記述があるかも知れない。だが、これはまだ果たせていない。何の肩書もない民間人が堂々とそれをやることを躊躇したからだ。（つづき

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@ororeoredayoore つづき）そこを保留した上で、複数の市町村の予算の概略にらしき語句が含まれないことを指摘することはできる。そして、問うべきことがある。これが、不特定多数の住民を対象とする事業にとってふさわしいかどうかである。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）存在すら曖昧で根拠もうやむや、あまつさえ予算上の位置づけすら十分に明かされていない公共事業は、有意義なのか。そもそも論とは別のところから、このように問わねばならない。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）篤志家に箱を寄付させ、ヴォランティアの作業に拠って職員のあまり人件費を投入せずに事業をなんとかしているという構図も、しばしば透けて見える。ならば、そのことを公示すればよい。それすら不十分な例は、枚挙に暇がない。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）目的を果たすための広報の不足と、対費用の効果、法的根拠。この三点については、目的そのものへの賛否と無関係に批判の対象とできる。この三点につき住民が考える前提が提供されていないように見える事例が繁く見られることを、指摘しておく。

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@ororeoredayoore 注１】各地の状況について、 cute.sh/gero48/ahi/kip… 参照。 注２】pref.nagasaki.jp/shared/uploads… 参照。 注３】town.ayagawa.kagawa.jp/docs/201107110… 参照。

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@ororeoredayoore 注４】www8.cao.go.jp/youth/ikusei/h… の小山市等。 注５】city.hokuto.yamanashi.jp/gikai/pdf/4622… 等。 注６】city.fujinomiya.shizuoka.jp/municipal_gove… 等。

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@ororeoredayoore 注７】city.fujieda.shizuoka.jp/%3Fplugin%3Dat… 等。 注８】山梨県甲州市・韮崎市、岡山県新見市、徳島県石井町等。 注９】web.fujinet.ed.jp/div/shogaied/p… の富士吉田市等。

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@ororeoredayoore 注10】town.tonosho.kagawa.jp/tns/magdwn.php… の香川県土庄町等。

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「有害図書」を回収するための箱、白ポストの不明瞭な実態 togetter.com/li/914509 へえ…と思って開けたら新情報なし(含み笑いで photozou.jp/photo/show/313… photozou.jp/photo/show/313…

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先に、白ポストシステムが抱える問題 twitter.com/ororeoredayoor… について触れた。今回は、なぜそうなるかについて考える。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）検討の対象を、それがなぜ始まるかと、なぜ終わらないかの二つに分ける。まず前者について。可能な仮説をいろいろ考えたが、実際的には概ね一つの枠組みに収斂する。それは、それっぽい事業を容易に可視化するというところである。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）有害図書撲滅を真剣に目指すにせよ、そういう方々の言い分を聞いた振りをするにせよ、このような事業には三つの価値を認めることができる。実店舗の営業を阻害せず、少ない予算で実行し、不特定多数に事業の存在を知らしめることができるからだ。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）一つ。よくある事業には、店舗への立入を伴うものもある。それは、営業の邪魔にもなる。役所に邪魔されて喜ぶ事業者はいない。また、そのような一時的な出来事は、部外者の目に映りにくい。他方で、人的コストは大きい。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）二つ、予算。箱物ほどの初期費用を要しないのは言うまでもない。小さな箱の寄付を受け【後掲注１】、回収の人手もヴォランティアに頼る【後掲注２】ならば、僅少な人件費が按分される程度の軽微な事業となる。（つづく

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@ororeoredayoore つづき）もっとも、市職員が回収作業を実施する例もある【後掲注３】。その他様々な場合も共通して、コストは、ゼロではない。ゼロでないコストの少なくとも一部が税を財源としがちであることには、注意を要する。（つづく