輿水幸子(21)白坂小梅(20)星輝子(22)

冬コミで配る無料ペーパーの一部です
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TragosiToufはコミケ落ちました @azukdainagon

1 都内の某所のバーに女の子三人が入店する。 左から輿水幸子、白坂小梅、星輝子、7年前から対して身長が変わっていない三人、彼女らは入り口から離れた隅の方のカウンター席へ腰をかけた。 座ると同時に幸子がため息を吐き出す、それを見た白坂小梅はお疲れ様と小さく呟いた。

2015-12-20 01:52:58
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2 「みんな私が何でもできると思って、変なロケばっかりいれるのが本当に昔から変わってませんよ!」 幸子はメニューを見ながら小梅に愚痴をこぼす。 「でも、それを難なくとこなしちゃう幸子ちゃんもすごいよね…。ナイアガラの滝で釣りはできるのかみたいなロケだっけ?」

2015-12-20 01:53:27
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3 番組の内容を思い出したのか、小梅が小さく笑う。 「みなさんは最近どんな感じなんですか?」 幸子は言う、白坂小梅は18歳になった時にアイドルをやめて、自由に生きているらしく、星輝子は21歳の時に自分の担当プロデューサーに思いの丈を告白して、年の差1x差の結婚を果たしたという。

2015-12-20 01:53:39
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4 輿水幸子はアイドルの世界から身を引いた二人とは違い、まだアイドルを続けている。 バラエティ慣れをしているために過酷なロケをよく入れられるが、弱音を決して吐かない。仕事がない時は後輩のレッスンを指導して、後進の育成に励んでいた。

2015-12-20 01:54:15
TragosiToufはコミケ落ちました @azukdainagon

5 「そ、そんなに変わってないかも…」 小梅の後ろにいた輝子が小さく呟く、7年前から容姿は全く変わっておらず、輝子の伸ばしっぱなしの髪は結ばれて小さくまとめている。 「変わってないと言われても、去年結婚したあなたがそれをいいますか」

2015-12-20 01:54:39
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6 幸子は店員に向かって、メニューに書かれた文字に指で置いて注文をしながら輝子に言う。 「い、いやそ、そのなんというか…」 しどろもどろになり、目を幸子から逸らす輝子。 こういったところは七年前から全く変わっていない。 それを見かねた小梅は助け船を出した。

2015-12-20 01:55:17
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7 「そういう幸子ちゃんは、プロデューサーさんに告白できたのかな?」 薄ら笑いを浮かべ、幸子の顔を覗くように見つめる。 幸子は顔を近づける小梅を体を仰け反らして逃げる姿勢を取る、小梅の吐息からは桜の香りがする酒の匂いが漏れ出ており、幸子はそれに思わず顔をしかめた。

2015-12-20 01:55:32
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8 「それは関係ないでしょう! 今は輝子さんの話を…」 幸子はエメラルド・マティーニが入ったグラスを揺らして、反論をしようとするが、助け船を出され、調子づいた輝子が便乗をする。 「そ、そうだよ幸子ちゃんはあんなにメールでプロデューサーのことを語るのにまだ手を出せてないなんて…」

2015-12-20 01:55:49
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9 徐々に二人のペースに呑まれつつある幸子、小梅と輝子の顔はほんのり赤みを帯び始めている。 こうなってくると手がつけられない、飲みすぎないでくださいねと幸子は言うが、二人はどうやったら幸子がプロデューサーに手を出すのか話し合って盛り上がっている。

2015-12-20 01:56:10