キャシャーン(OVA版)感想

OVA版キャシャーン全4話についての視聴感想です。原作(1973年TVシリーズ)と実写映画版は視聴済みです
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんな訳で真夜中の視聴感想。クロスアンジュに代わってOVA盤キャシャーンについて少し。

2015-12-28 00:38:53
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ふとグランゾートOVAを借りる際レンタル本数による割引の為に数合わせでキャシャーンOVAを借りてしまったが。OVAを取り扱った関係上原作(一応大昔に視聴済)、Sinについてもキャシャーン関係は触れていこうと思う。

2015-12-28 00:39:57
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

とりあえずOVAについては、媒体が媒体ということもあったり、原作、実写映画版、Sinの知名度が高いということもあったりで今一つ陽の目が当たらないというか、私も今までOVAの方は見た事がなかった。

2015-12-28 00:40:54
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ意外にも原作の要素を忠実に踏まえつつ、独自の解釈も殆ど短い尺の中で上手くかみあったような作品という印象だ。原作を90年代風の絵柄にしたダイジェスト、原作を視聴する前の入門用の立ち位置、そして「もう一つのキャシャーン」に成り得たかもしれない作品といった所。少し大げさだが

2015-12-28 00:43:40
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ少なからず、原作のリメイクものとして及第点を与えられそうな作品だと言うのはちょっとある。

2015-12-28 00:44:58
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

とりあえずOVA版全4話の構成について、原作の要素を汲み取る事と並行して全体のストーリーラインは原作よりレジスタンス、戦争色が強くなっている事が特徴といった所。地球を支配下においたアンドロ軍団と人類軍の対決となっており、ルナは人類軍所属の兵士という解釈がなされている

2015-12-28 00:46:37
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

人類軍の描写についても、第1、2話でキャシャーンがアンドロ軍団の工場を次々と攻めて補給網を麻痺させる事から始まり、第3話では人類軍の潜水艇が10隻以上のアンドロ軍団の輸送艇を沈めていたり、最終回でMF銃が量産化体制に入って全体の1/3の被支配区域を人類軍が解放したりと……

2015-12-28 00:49:56
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

結構人類のレジスタンスが原作より効果が出ている所がOVA版の特徴ともいえるかもしれない。オリジナルとなる人類軍のゲストも軍人としての気概が出たキャラが多い。

2015-12-28 00:50:56
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんでもって原作の要素としては第1話がキャシャーンの登場、第2話がキャシャーン誕生の過去とルナとの交流、新造人間としての人の心、第3話が地球環境をめぐっての葛藤と人類からの迫害、そして最終回で最終決戦

2015-12-28 00:52:45
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

というように各話ごとで原作の要素を絞って汲み取っており、戦争路線が強い一方で原作と同じ環境問題についても結構触れられている。ここら辺は特にブライキング・ボスのキャラクター像の変化によるところも大きいのだが……。

2015-12-28 00:53:49
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんな訳でキャラクター描写について。まずブライキング・ボスは同じ内海賢二さんながら、原作では落雷で自我に目覚め暴走しての人類殲滅に踏み出た事に対して、OVA版では明確に環境保護の為に人類殲滅を選んだという pic.twitter.com/XRxF42EcuL

2015-12-28 00:55:47
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

おそらく原作と最もバックボーンの異なるキャラクターであろう。彼については第2話で人類の歴史が時の指導者がおろか者を淘汰する事で成り立ってきており、自分も指導者の人間を真似しているだけだと堂々と主張する所は原作でも見られる妙な人間臭さだが……

2015-12-28 00:57:17
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ、OVA版のブライキング・ボスは原作と違って人間に対して毛嫌いする感情は持っていないようで。どちらかとなると人間と環境の為になると思って人類のせん滅及び統制を行っているといった所。

2015-12-28 00:58:34
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

特に最終回での独白として、「人類はこの地球を汚した罰を受けねばならぬ。しかし人類は自らの手で自らを裁く事が出来ずそれを俺に押し付けた。こうなる事を人類は望んでいたのだ。人類はこの俺を人類以上の絶対者である俺を待ち望んでいたのだ。俺は独裁者じゃないましてや悪魔なのではない」……

2015-12-28 00:59:35
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

というモノローグは原作では見られなかった一面だろう。(その後に悪魔はお前だキャシャーン!と宣言してしまう辺りも中々強烈)彼に対しては人類が自ら環境保護の問題に向き合わない事に憤りを感じて、自分自身が人類の為になるという見方もあるかもしれない。

2015-12-28 01:00:44
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして、第3話ではブライキング・ボスがかつて東親子が研究していた、太陽エネルギーで半永久的に動くネオロイドの研究を実現させようとしている訳で……。

2015-12-28 01:02:10
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

このネオロイドの研究も、かつて東親子が成功したら環境保護の為に人類をネオロイドへ作り変える事も検討すると考えていた訳で、ブライキング・ボスは彼なりに東親子と似通う環境保護の方法を模索していたとも。

2015-12-28 01:03:00
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そして、驚きの新解釈としてブライキング・ボスにはなんと東博士が取りこまれていた(原作より危ない人っぽい)という設定だ。 pic.twitter.com/Qh9Pt2Pzdp

2015-12-28 01:04:15
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

東博士については原作では終始存命の人物だったが、OVA版では実質人間としては既に死亡しているとなかなか驚きの扱われ方だ。ただ東博士をブライキング・ボスが取りこんだことで環境保護には彼なりに真面目に取り組んでいる事についても説得力が増しているかもしれない。

2015-12-28 01:05:29
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ついでに、「人間は直ぐ寿命が尽きるものであって、自分が東博士を取りこんだのは彼に不死身の身体を与える慈悲」というような台詞もある。この台詞についてキャシャーンからは「東博士を取りこめば自分以上の強いアンドロイドが作られないはずだ」という理由だと論破しているけれども……

2015-12-28 01:06:58
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ、3話の半永久的ネオロイドの研究を踏まえると、ブライキング・ボスが東博士を取りこんだ事も環境保護に置いて半永久的かつ無公害な人間を作る事に対して彼なりに模索していた姿勢は十分あったかとも。その為に必要以上の人間を殺す事はしていなかったとも……

2015-12-28 01:08:09
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

そんな訳でブライキング・ボスについては人類を殲滅し東一家を離散させたキャシャーンにとって憎き敵だけでなく、東博士の人格を持って環境保護を模索するキャシャーンのライバルといったところ。東方不敗先生とドモンの関係に似ているような気がしなくもない。

2015-12-28 01:09:24
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

続いてキャシャーンについて(この砂漠姿がなかなか似合う)彼についての最大の相違点は"人間の身体には戻れない"事が断定されている事だろう。 pic.twitter.com/YCeVLObPpG

2015-12-28 01:10:34
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七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ついでに言えば鉄也が新造人間になった経緯も原作では自分自身の意志だが、OVA版ではアンドロ軍団の襲来で瀕死の重傷を負った為、生き延びる望みとして新造人間(原作と同じ装置)へ姿を変えたという経緯。

2015-12-28 01:12:15
七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ、OVA版では人間の体に戻れる望みは一切ない。もう人間の身体を捨ててキャシャーンになってしまったからは鉄也になれないとの面がクローズアップされており、特に前半ではルナに対してキャシャーンは自分は鉄也ではないと特にそっけない態度 pic.twitter.com/S44UbxgSoI

2015-12-28 01:14:02
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