ヴァルキリードライヴ最終回に精神を打ちのめされた話
-
steelfan_kyoto
- 10221
- 3
- 0
- 0
-
- いいね！0
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１．ヴァルキリードライヴ最終回についてニコ動のコメやツイ検索を見ると 「救いのある終わり方でよかった」「優しい世界」といった感想が大勢を占める。 その一方、筆者はラストシーンの百華の微笑を見て、精神を粉々に砕かれるような心痛に苛まれた。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:39:52
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２．あの微笑は「ひたすら奪われるばかりの自分の人生に対して割り切りをつけ、望みを持つこと自体を完全に諦めた姿」だとしか思えなかったからだ。 そう考えた理由を以下に示す。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:40:16
STEELFAN
@steelfan_kyoto
３．登場初期の百華は、冷笑的でスレたキャラクターとして描かれている。劇中、ＡＡＡ機関で受けてきた過酷な扱いが明らかになるにつれ、冷笑の度合いも増していく。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:40:30
STEELFAN
@steelfan_kyoto
４．だが一方、ヴァルキリードライヴのＯＰテーマを歌っているのは原田ひとみ（百華の中の人）であるため、 視聴者たちの間では「ＯＰの歌詞は百華の心情を綴ったものなのでは」という認識が広まっていく。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:40:54
STEELFAN
@steelfan_kyoto
５．「偶然か運命か、どっちでもいい あなたにまた触れたい」との歌詞は劇中の百華の暴力的な態度と相容れないようだが、あれを単なるヤンデレ・可愛さ余って憎さ百倍という説明で済ますべきではない（その要素も多分にあるが）。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:41:10
STEELFAN
@steelfan_kyoto
６．ＡＡＡ機関の統制のもとで生きてきた百華にとって他者と触れ合う方法とは、①殺し合いか、②房中術か、③苛烈な陵辱か、その三つしかないのだから。かくして百華は、まもりを犯し魅麗を殺すという触れ合いの仕方を必然的に選ぶことになった。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:41:26
STEELFAN
@steelfan_kyoto
７．ＯＰ曲の歌詞および、「私のことは見捨てたのに！」や「今まで奪われた分だけ、何もかも奪ってやるんだ」という台詞などを考慮すると、実はまだこの世界や自己の人生に対して公正な報いがほしい／本来報われてしかるべきだ、と思っている心情が伺われる。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:41:38
STEELFAN
@steelfan_kyoto
８．少なくとも、あの最終話のキス以前まではそれがあったはずだ。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:41:52
STEELFAN
@steelfan_kyoto
９．一方の魅麗は全くブレることなくまもりへの愛を貫き、あまつさえ百華のアームドウィルスまで奪い去ってしまった。 アームドウィルスは彼女を縛る枷であると同時に、今まで必死に保ってきたアイデンティティとプライドの根源でもあるというのに。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:42:09
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１０．たった一度、「あなたにまた触れ」るためのものとしてはあまりに高い代償であった。 それは顧客が本当に必要だったもの＝魅麗の心、ですらないというのに。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:42:33
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１１．百華は、魅麗を殺して永遠に自分のものにすることができないばかりか、魅麗に殺されてその心に永遠に消えない傷痕をつけることさえも許されなかった。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:42:46
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１２．キスの際に流した涙は「自分が望んだものは決して手に入らないし他者は自分から当たり前のように奪っていく、世界はそういう風に出来ているのだ」ということを、心の底から受け入れた諦観の涙だった（筆者にはそのようにしか解釈できなかった）。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:42:57
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１３．最終話で政府に連行されていった百華がどんな将来を迎えるかは現時点で不明だが、 今後どんなに良い出来事があったとしても、彼女はそれを自分の幸福としてそのまま受け止めることはできないだろう。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:43:14
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１４．「世界は自分から望むもの全てを奪っていくように出来ているのであり、幸福っぽく見えるものは所詮一時の錯覚に違いないのだ」、と。そんな客体的な受け止め方しかできないであろう。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:43:27
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１５．そして、そんな風になっている自分を、百華自身は特に不幸だとも思わずに淡々と受け入れるだろう。 あのふっきれた微笑を浮かべて。 その姿が、筆者にはただただ、つらい。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:43:55
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１６．さて、ここまでの文章だと随分と魅麗を悪く書いてしまったが、別に彼女に咎があるわけではない。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:44:24
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１７．そもそも百華とパートナーになったのもＡＡＡ機関に強制されたにすぎないのだし、 彼女を見捨てたのも殺戮をやめるためには他に手段がなかったのだから。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:44:38
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１８．百華の想いに応えることだって出来ない相談である。いくら事情があろうとも 「あっ自分フェムのバリネコ以外ダメなんで」という志向性は変えようがない。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:44:48
STEELFAN
@steelfan_kyoto
１９．かといって百華がまもりみたいな性格だったらとっくに機関に処分されて死んでいるわけで、彼女はそもそも最初から詰んでいたといえる。 #ヴァルキリードライヴマーメイド #vdproject
2016-01-09 21:45:01
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２０．とまあ、魅麗が取り付く島もなかった理由はいくらでも挙げられるのだが、そうはいっても、あれだけ恩讐があれば普通はもう少し引きずるものだ。 ここからは思いっきり引きずった例として、アニメ版デビルマンレディーの内容を一部参照する。 #ヴァルキリードライヴマーメイド
2016-01-09 21:45:42
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２１．『デビルマンレディー』の主人公・不動ジュンは、過去に黒崎あおいの告白を断った際、もみ合いで怪我を負わせ、あおいの水泳選手生命を絶ってしまった。 断った理由についてジュンははっきり口にしないが、ボーイッシュなバリタチは無理だったというのが大きかろう。
2016-01-09 22:23:18
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２２．この失恋と怪我が原因……とまでは言い切れないものの、後にあおいはビースト化し、暴力衝動に流され人を襲うようになる。デビルマンであるジュンは、彼女の真の生命をも奪うことになった。 だがその命と引き換えに、彼女はジュンの心の一部を永遠に占めることに成功する。
2016-01-09 22:23:29
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２３．その後ジュンは、幾度にもわたってあおいの幻影に苛まれることになる。 ジュンには実質両想いに近い友人の滝浦和美(カムアウトにまでは至っていない)がいたが、段々と距離を置くようになっていく(他にも深刻な原因が山ほどあるが、あおいの件が一番か二番目に大きいのは間違いない)。
2016-01-09 22:23:48
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２４．その間にも黒幕であるアスカ蘭の陰謀は着々と進み、劇中の日本の情勢もジュン自身の周辺もどんどん悪化していくのだが、 ジュンは精神状態の悪化に伴い、状況に対し後手に回るようになっていく。
2016-01-09 22:23:58
STEELFAN
@steelfan_kyoto
２５．最終的にはジュンも和美も互いの気持ちに向き合いその身を重ねることになるのだが、 その頃にはもう取り返しのつかないところまで事態が悪化していた。 これ以上の流血を止めるためにジュンと和美は奔走するが、戦いの中で和美は命を落としてしまう。
2016-01-09 22:24:11