(アイマス)エピソードシャドウ、ラクシュミ編(最新更新分まで)

ツイッター上で連載中の2次創作ストーリーを1から見返しやすいようまとめました(自分&見てくれてる人用に) 続きはツイッターにて連載中。よろしくね スーパー我那覇くんもね♪(こっちは漫画) ⇒ http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=48132395 続きを読む
2
メアっち @meattisan

目覚めよ、と声が聞こえ……それをきっかけに私の意識は始まった。 エピソードシャドウ、ラクシュミ編 #tegaki_dt pic.twitter.com/EI3aWsWeKD

2015-06-15 01:37:24
拡大
メアっち @meattisan

「あなたの名前は?」「ここは、どこ?」「あなたの使命は?」 何者かから浴びせられる質問に隣にいた少女は立ち上がり答えてゆく。 しかし、私は当惑していた (ワカラナイ……なにも……・) #tegaki_dt pic.twitter.com/EN7nYm95w9

2015-06-16 02:37:08
拡大
メアっち @meattisan

怯える私の耳にまた声が聞こえてくる……それが歌というものであることを私は知っていた。 不思議と少し震えが治まり、私は歌声の主のほうに目を向けることができた。 (私は、このひとのことを、しっている……?) #tegaki_dt pic.twitter.com/avENB46677

2015-06-16 22:06:11
拡大
メアっち @meattisan

差し出された手に、手を伸ばした。 (そうだ……私は、このひとの……に……) 不意に力が抜け意識が遠のく。 薄れゆく意識の中で私はまた声を聴いた。 「初めまして、ラクシュミ。あなたは今日から、私たちの……」 #tegaki_dt pic.twitter.com/g7vPNTsQSi

2015-06-17 21:09:48
拡大
メアっち @meattisan

シーン2.ある日の風景 蔵書室に向かうシャドーセイレーンの足取りは重かった。 必要な書物を一つとり忘れていたばっかりに、暗くジメジメとした上に やたらと長い道のりを日に二度も進まなければならなかったからだ。 #tegaki_dt pic.twitter.com/gZEPwajG7O

2015-06-18 18:13:09
拡大
メアっち @meattisan

蔵書室には先客がいた。 魔力で守られたこの部屋に入れるものは多くない。 セイレーンはそれが誰なのか直ぐに察しがついた。 「また本を読みに来ていたのね、ラクシュミ」 「あ……セイレーンお姉さま!!」 #tegaki_dt pic.twitter.com/F1sLPsq6SJ

2015-06-19 00:36:54
拡大
メアっち @meattisan

赤毛の少女は陰鬱とした部屋にそぐわぬ朗らかな返事と共に振り返り、 その声と仕草はセイレーンの心を軽くさせた。 少女はさらに言葉をつづける 「はい、私……覚えなきゃいけないことがたくさんありますから」 #tegaki_dt pic.twitter.com/xnBxxItDpY

2015-06-19 17:39:09
拡大
メアっち @meattisan

自分の事、城の事、戦いの事……本来シャドーは必要な知識を全て持って生まれてくる。 しかしラクシュミはそれらを殆ど持たずに生まれてきた。 また、後天的な学習能力においても(理解力等に)難がみられていた。 #tegaki_dt pic.twitter.com/H7s8dDf9p7

2015-06-20 15:26:29
拡大
メアっち @meattisan

ただ本人はそのことを悲観する事もなく、毎日多くの本を読み勉強を重ねていた。 「私、次こそは試験に合格して戦場に連れて行ってもらうんです」 ラクシュミのその言葉にセイレーンは少し顔を曇らせる。 #tegaki_dt pic.twitter.com/iKlMMP2AYy

2015-06-20 21:20:10
拡大
メアっち @meattisan

「どうしてそんなに戦場に行きたがるの」 「私、お姉さまのお役にたちたいんです。その為には、それが一番かなって……・あっ!」 ラクシュミは突然声を張り上げ、そして言った。 「忘れてました、私お姉さまにお見せしたいものがあるんです」 pic.twitter.com/5gZkwJWaRx

2015-06-21 12:44:26
拡大
メアっち @meattisan

「ここにもお姉さまを探しに来たんです。でもいなくて、それでちょっとだけと思って本を読みだしたら……」 「それで、見せたいものって?」 ラクシュミは立ち上がると椅子にしていたバケツを掴む 「えへへ、これです」 #tegaki_dt pic.twitter.com/QKz0M7lC2B

2015-06-21 18:31:49
拡大
メアっち @meattisan

「じゃじゃーん!見てください、庭にいた綺麗な蝶々さんです」 ラクシュミがバケツを持ち上げると確かにそこに蝶の姿はあったが、地面に横たわり明らかに衰弱していた。 「そんな。さっきまであんなに元気だったのに……」 #tegaki_dt pic.twitter.com/HOGvqxCuwC

2015-06-22 01:17:26
拡大
メアっち @meattisan

ラクシュミは優しいが、無知であった。彼女は蝶という生命の弱さを知らなかったのだ。 「残念だけど、もう助かりそうにないわね」 歯に衣着せぬセイレーンの言葉にラクシュミは一層落胆し、その目に涙を浮かべた。 #tegaki_dt pic.twitter.com/tRDcA9ghVh

2015-06-23 12:05:23
拡大
メアっち @meattisan

「お墓を、作ってあげましょう」 「おはか……?」 「死者を弔うためのものよ。亡骸を土にかえし、魂があるべき場所へ行けるよう祈るの」 「……難しいこと、よくわかりません。けど私、おはか……作りたいです」 #tegaki_dt pic.twitter.com/bweBs291At

2015-06-24 02:06:25
拡大
メアっち @meattisan

二人は蝶を庭園の花壇に埋葬することに決め、蔵書室を後にした。 その道すがらもラクシュミは涙を流し、自らの両手で包み込むようにし抱えた蝶に向かい謝り続けていた。 「ごめんなさいチョウチョさん……私のせいで……」 #tegaki_dt pic.twitter.com/t6251bIZbX

2015-06-25 16:40:49
拡大
メアっち @meattisan

庭園についた二人は花壇に埋葬用の穴を掘る。そしてそこに蝶を埋めようとラクシュミが手を開いた時のことであった。 なんと、瀕死だったはずの蝶がひらひらと宙を舞いだしたのだ。 「良かった。チョウチョさん、元気になったみたいです!」 pic.twitter.com/qtLczKMplh

2015-06-27 00:43:03
拡大
メアっち @meattisan

(不思議ね……・あの状態から助かるなんて……) 怪訝な顔のセイレーンだったが、ラクシュミのはしゃぐ姿を見ているうちに自然と笑みがこぼれた。 しかし、ある事実に気が付きその笑顔はすぐに消えてしまうことになる。 #tegaki_dt pic.twitter.com/g9mP2ui9Dg

2015-06-28 01:07:10
拡大
メアっち @meattisan

「本を取ってくるの……また忘れた……」 嬉しそうに蝶々と戯れるラクシュミを尻目に、本日3度目となる蔵書室への道程を思いうなだれるセイレーンなのであった。 シーン2.『ある日の風景』終了 #tegaki_dt pic.twitter.com/7lQzn4H0M8

2015-06-28 23:52:21
拡大
メアっち @meattisan

シーン3.それぞれの思い  その日魔王城ではラクシュミに対し試験が行われていた。 すでにシャドープリンスによる武術試験とシャドープリンセスによる魔術試験が終わり、残すはシャドーセイレーンによる戦術試験のみとなっていた。 pic.twitter.com/ng2nE29cv3

2015-07-02 16:43:44
拡大
メアっち @meattisan

最後の試験は、ほか二人のシャドーも見守る中魔王城の一室で行われていた。 「……では今伝えた暗号どおりに、地図上で味方に作戦行動をとらせなさい」 セイレーンの言葉を受け、ラクシュミは味方を模した駒を地図上に展開する。 pic.twitter.com/cZoBnn1V4c

2015-07-06 04:21:03
拡大
メアっち @meattisan

(これに受かれば、戦場に出られる……) ラクシュミは必死の形相で駒を動かしていく。 その様を見つめていたセイレーンは、しかし実にそっけない口調でこう言った。 「……その動きは私の伝えたものと違う。残念だけどラクシュミ、不合格よ」 pic.twitter.com/IVM3TjT9w7

2015-07-08 23:02:57
拡大
メアっち @meattisan

「そんな……お願いです、私も戦場に……私、お姉さまのお役に立ちたいんです」 「戦場での支持は魔術による念話で行われる。けどそれは傍受される危険がある。だから暗号が使われる。暗号がわからなければ戦場には立てない。わかるでしょ……」 pic.twitter.com/kjUBWYNglX

2015-07-11 20:44:05
拡大
メアっち @meattisan

「でも……」 「ラクシュミ、あなたの努力は知っている。確実に成長もしている。次にまた……頑張りなさい」 「……わかりました。では、失礼します……」 ラクシュミは深々と礼をし、力無い足取りで部屋を後にした。 #tegaki_dt pic.twitter.com/DuQW7UhVqd

2015-07-13 20:12:11
拡大
メアっち @meattisan

「ちょっと厳しすぎるんじゃないのか、セイレーン」 そう口を開いたのはプリンセスだ。 「あいつ確かに物覚えは悪いが、魔力の扱いはなかなかのもんだ。武術だってそれなりに……だろ、プリンス」 問われたプリンスは小さく頷いてみせた。 pic.twitter.com/ESnSQznp5P

2015-07-14 20:19:11
拡大
メアっち @meattisan

「大体暗号なんて、隊長挌でなきゃ絶対必要でもないだろ。誰かの下につければ……」 「プリンセス、貴方がどう思おうと決めるのは私よ。私はあの子が歩兵の”役割”を果たせるとは、思えない」 セイレーンのその言葉にプリンスが失笑した。 pic.twitter.com/dxNZMc4eP5

2015-07-15 21:33:48
拡大
1 ・・ 4 次へ