- tasobussharima1
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黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
「警報装置は?」 「この構造なら、多分床下だな。リミットセンサと振動だけ気にすればいい」 その夜。闇に乗じ、ガンジーとクーカイは本堂への侵入を試みていた。 構造は昼間に把握済み。建物の側までは難なく近付くことができた。彼等二人は徳遺物採掘屋……即ち、寺に侵入するプロである。
2016-01-18 21:04:08
漣α/Synthia
@sazanami_alpha
二人はプロではあるが、オーバー徳テクノロジーを持つ相手と結託している可能性のある寺院に忍び込むのは初めてだよね…… #徳パンク
2016-01-18 21:06:01
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
「庭のロボットが巡回してくるまで、15分しかない。急ぐぞ」 「……しっかし、寺というより、何だか格納庫みたいな建物だよなぁ」 目の前の本堂には、巨大な観音扉めいたシャッターが付いている。開閉だけでも一苦労だろう。 「『元に戻す』ことを考えれば、派手な侵入はできんな」
2016-01-18 21:08:03
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
元来、寺というのはそこまで防犯に気を遣わないことが多い。この徳に溢れた里ならば尚更である。徳に満ち溢れた世界の住人は、基本的に他人を疑うことをしない。故に、そのガードはどこか緩く……侵入を更に容易にする。それでも、「侵入した痕跡を消す」ことを考慮すれば、難易度は跳ね上がる。
2016-01-18 21:12:06
漣α/Synthia
@sazanami_alpha
なるほどそういえば元は仏舎利を求めてここに来たわけだし仏舎利で動く巨大メカがあっても不思議じゃないな! #徳パンク
2016-01-18 21:14:44
黄昏のブッシャリオン
@tsbsrion
「庭のロボをやり過ごす方法を考えるか?」 「いや、正面の電子ロックが古い。正攻法で行くぞ」 「了解」 クーカイはガンジーの返事を待たず、電子錠に端末から伸びる端子を捻じ込む。 「3、2、1……開いた」 ピーッ、という電子音を立て、パスワード式のロックはあっけなく解除された。
2016-01-18 21:16:03