「民宿雪国」から始まる図書館論議

「ベストセラー本と図書館の死」( http://bit.ly/bNIBCv )。2004年に書いたものです。RT @takehirohiguchi RT @toyamanabu 「禁じ手」を選んでしまった図書館の罪 http://bit.ly/gbXWel
2011-01-24 15:40:25
同業白石一文さんが、図書館で書き下ろしと銘打たれた本を借りないでくれ、と書いている。印税について数字を出したうえで、「皆さんが図書館を利用すると良心的な作家ほど行き詰まる」と。この問題については何度かブログにも書いてきたけれど、わたしは図書館を作家の敵とは思わない立場だ。
2011-01-24 15:58:29
なにより、読書家としての自分が図書館で育ったという自覚がある。若いとき、貧しいが読書欲は旺盛だったころ、もし世の中に図書館がなかったら、その後わたしはこれほど本を「買う」大人になったろうか。むしろわたしは、自分の本を公立図書館のすべてが買ってくれたらと願う。
2011-01-24 15:58:41
図書館は本一般の読者を育てるだけではなく、わたしの読者も育ててくれる。図書館で単行本を借りたひとがわたしの読者となってくれたら、そのひとはやがて購入者ともなってくれるはずである。作品を知る、作家を知る、その回路を狭めて、読者が増えることはありえない。
2011-01-24 15:58:56
ある図書館でわたしの本が10人に借り出されたと聞けば、わたしは10冊分の印税がふいになったとは考えない。10人の読者ができたと考える。そしてそのうちのただのひとりにも、次は買おうと決意させることができなければ、それは作家としてのわたしの負けだ。
2011-01-24 15:59:26
たしか内田樹教授も図書館について書いていたはずと思ったけれど、どの本に収録の論考だったろう。わたしは内田教授の図書館論に共感している。図書館という制度を、支持する。
2011-01-24 15:59:57
昨夜から図書館についての様々な立場からの発言、読ませて頂いて参考になりました。僕も図書館自体は好きですし、しかし、「卵を只で配ったら人々は喜ぶだろうが、卵を産む鶏がいなくなったら」、、、。という発言も印象に残っています。
2011-01-24 16:54:24
図書館問題、大方の意見で一致しているのは、前提として図書館の必要性は認めているということですよね。ただ、図書館の運営方法をもう少し考えてほしい、著作権への分配のシステムをしっかり整備してほしい、と。 なんにせよ、一般の人も交えて公に議論になるのはいいことだと思います。
2011-01-24 17:00:26
内田樹教授の考察、ふたつ教えていただいた。図書館論と思い込んでいたけれど、著作権問題についての発言でしたね。http://bit.ly/18wED3 もうひとつ。http://bit.ly/b00sT
2011-01-24 17:51:35
僕がいままでに出した15冊の本のうち13冊は書き下ろしです。それらが発売と同時に図書館で無料貸し出しされているという現実には、正直なところ唖然としてきました。
2011-01-24 18:36:08
もうかけこれ十年位前の事。摸倣犯がベストセラーになった時、でも本来ならその何倍も売れているはず、、という話になって、石原知事は小説家だから話を聞いてくれそう、と、いう事でたしか大沢さんが代表になってシンポジウムが行われたような、でも現状はこんなんだったんですね、、
2011-01-24 19:14:18
@takehirohiguchi 塩野七生さんは「ローマ人の物語」全15巻が完結した時、全国の書店さんを招いてお礼の会を催した。そして「私が15年間、この本を出し続けることが出来たのは、お金を出して買ってくれる読者がいたからに他なりません」と述べ、心から感謝の意を表明しました。
2011-01-24 22:46:11
@takehirohiguchi 先のエピソードは図書館サミットで私が披露したエピソードです。ちなみに10年ほど前に図書館問題を討議する「出版11社の会」を立ち上げた時は、見城さんは冷たかったですよ(笑い)。
2011-01-24 22:51:08
@takehirohiguchi 待ってると『雑司ヶ谷R.I.P.』出ちゃうのでw 図書館話軽く検索した範囲しか読めてないですがそれでも延焼ぶりに仰天しました.今後は図書館の使い方もちょい考えてみようと思いました(試読,高価本等用途限定とか) それでは『民宿雪国』に戻りますー.
2011-01-24 23:02:45