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藤本由香里先生のBL国際学会とヘタリア

藤本由香里先生が、BL国際学会とそこで発表されたヘタリア研究についてツイートなさっています。 中国でのヘタリア同人誌の動向など、興味深い話題です。 その他、ちらりと魔界転生やよしながふみさんの作品の話なども。
bl国際学会 BL 魔界転生 藤本由香里 ヘタリア よしながふみ
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藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
BL国際学会はそういうところがないのが、ほんと、気持ちよかった。表現規制も話題としてしっかり取り上げられていて、二日目の午前のセッションのテーマはずばり表現規制。概略と、表現物をも対象にするオーストラリアの児童ポルノ法によってファン活動や研究活動に支障がでてきたという報告とか。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
ドイツでマンガスタイルで人気を博した『LOOSING NEVERLAND』とには、十代半ばの少年売春夫が登場し「ショタ」的な要素があるのだが、作者は、これによって児童虐待への認知を促すのが目的と主張。逆に評価されて教科書的なお墨付きを与えられているが、他の作家は反発してる、とか。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
あと、戦後すぐGHQによる(内緒の)検閲があって、結婚制度を侵さない範囲での恋愛の自由は奨励されたが、同性愛は検閲されていた。GHQは異性愛・結婚・家族制度を奨励したが、吉屋信子のSにせよ、戦後の24年組の表現にせよ、この価値観に異を唱えるものと言える。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
戦前戦後を通じて、日本の少女雑誌には、高畠華宵・中原淳一・内藤ルネなど、セクシュアルマイノリティが表現にかかわっていた。そのことが日本の少女文化において、後の少年愛・BL的な表現を潜在的に準備したといえるのではないか。1日目にも高畠華宵の発表があったが、これは重要な指摘だと思う。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
1日目の天草四郎についての発表は、山田風太郎『魔界転生』のイメージの変奏(特に沢田研二主演の映画)を主に取り上げていたが、考えてみれば、西欧ではキリスト教は同性愛弾圧の根拠なのに、日本ではキリスト教最大のイコンが、同時に美少年=同性愛のイコンでもある、というのが象徴的かも。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
それから『ヘタリア』についての発表。私はこのところ、『ヘタリア』同人誌がそれぞれの国でどういうカップリングで描かれるかに興味があったので、実に面白かった。一つ目は日本とイタリアでの『ヘタリア』を研究している方で、『ヘタリア』のoccidentalism(西洋主義)を指摘していた。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
原作の作者は北米在住の男性なんだから、西洋的視点が強いのはある意味当然なのだが、興味深かったのは、原作の持つ男性オタク的萌えの視点や、主に軍隊を中心にした歴史的薀蓄に加えて、同人誌ではBL/ やおいという女性オタクの視点が入り、『ヘタリア』ではその二つが交差している、ということ。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
私も去年『NARUTO』同人誌の発表のときにやったのだが、この方も、『ヘタリア』のオンリーイベントでのカップリングの配置を見せてくれて、これがとても面白かった。知っている人は知ってると思うけど、とにかく「日本受け」が基本で、一番多いのは「英国×日本」でアメリカって少ないのよね。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
各国の『ヘタリア』オンリーイベントのカップリングの配置表が見たいなあ。その国の人たちが、国際的なイメージをどう考えているかを知る材料としてとてもいいと思うんだけどなあ。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
で、二人目の『ヘタリア』の発表は中国における『ヘタリア』同人誌の動向。どう? 興味津津じゃなくて?(笑)――びっくりしたのは、中国同人では中国を「若くて受身の国」というスタンスで捉えている。受身? 中国が? 昔はともかく今でも? そうなんですって。とにかく「中国受け」。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
同人的な意味で「受け」が大事というのもあるのだけれど、中国ではタオ的にも「受け」の方が価値があるのだそうです。「受け」というのは、それだけ人に愛されている、気にかけられている、ということだからエライ。で、主なイメージは龍。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
特に多く、大事なカップリングは「ロシア×中国」。同じ共産国だったこともあって、この二国の間には特別な絆がある。大人のロシアと若く子供の中国。現在はちょっと逆カプになることもあるみたいだけど。で、台湾に対しては中国=母のようなイメージで描かれる、と。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
あと、よしながふみのBLマンガの倫理と美学っていうので、よしなが作品の中の「料理」の重要性と、それがいかに従来の「男の料理」(ハレの料理・豪快・グルメ…)のイメージの逆を行っているか(ケーキだったり、スーパーで安い食材から考えたり)という指摘があったり。そういや筧=家計なのね。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
あとは、日本のゲームははたして無国籍なのか? 国籍や人種は消し去っているように見えながら、実はそのキャラクターの中性的な感じが、紛れもなく日本産であることを刻印しているのではないのか、とか、男装した女性同士がカップルになるコスプレの話とか。ほんと盛りだくさんで面白い2日間でした。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
発表者はたぶん男女半々ぐらいで、誰かも言ってたけど、欧米の立派な大学の先生が、「攻め・受け」とか、「腐女子」は…とか、male male romance とか、真面目に、しかしユーモアも交えて、しかもこのことにほんとに興味があって調べているんだ、という情熱を伝えてくれたのは貴重。
もっけ @raika_ken02
@honeyhoney13 今は英日が一番多いのですね 多分一番流行(1~2年前)してる時からヘタリアで活動してた人は米英がトップのイメージが強いと思います
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
あ、米×英はたしか二番目でした。 RT @rinrinpurin 今は英日が一番多いのですね 多分一番流行(1~2年前)してる時からヘタリアで活動してた人は米英がトップのイメージが強いと思います
コイ倉澤 @koi2krsw
ヒマルヤ氏自身が男性的ミリオタとやおいを内包している、と思うのだが RT @honeyhoney13: 興味深かったのは、原作の持つ男性オタク的萌えの視点や、主に軍隊を中心にした歴史的薀蓄に加えて、同人誌ではBL/...
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
あ、たしかに「ちびたりあ」の章とか、まんま「やおい」っぽいですよね。 RT @koi2krsw ヒマルヤ氏自身が男性的ミリオタとやおいを内包している、と思うのだが
コイ倉澤 @koi2krsw
それは確かに興味ある。ちなみに米日が意外と少ないのはリアル世界情勢が萌えに水を差すせいだと思われ…少なくとも私はそうだ。RT @honeyhoney13: 各国の『ヘタリア』オンリーイベントのカップリングの配置表が見たいなあ。
これがH.イワシタ @iwa_jose
@honeyhoney13 少女雑誌関係の研究は当然気になるのですが、山風ファン的には『魔界転生』に関する発表もすごく気になります。やはり行くべきだったかも…。とりあえずベルント先生に話きかねば。
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
@iwa_jose ベルント先生に聞くほうが正確だと思います! 英語的に、絶対!
朱音🍛 @akane0701
@honeyhoney13 アメリカが少ない、というのは米×日が少ないという意味でしょうか?単純に米というキャラ自体があまり描かれることが少ないということでしょうか(・・?)ヘタリアでは米×英が一番人気カップリングの一つなので、後者の意味でおっしゃってるのか純粋に気になりました
藤本由香里 日本帰国 @honeyhoney13
@akane0701 米×英はたしかに多いです(表では今、2番目だった)。ここでは米×日はあまり見かけない、という意味。
森川嘉一郎 @kai_morikawa
@honeyhoney13 ヘタリアのカップリングについてでしたら、うちのゼミ生の毛星文が日台の同人誌の比較統計をやりました。「提出論文」のところで全文アップしてます→ http://homepage3.nifty.com/akihabara/seminar/
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コメント

Tomoya Shimaguchi @smagch 2011年1月25日
BL国際学会というものの存在に戦慄した
井上純一(希有馬) @KEUMAYA 2011年1月28日
中国が「受け」!!? 月を思うと分かる気もするが・・・・しかし・・・
KirimiSakana/切身魚 @Kirimisakana 2011年1月31日
大分大学のサイトに載ってないのは残念至極。是非概要拝読したいものです。