ガールズ＆パンツァーの面白い考察

インクエッジ @02Curry

まぁちょっと一回戦開始に至る全カットを順に並べてみるので見てくれたまえよ。 「それでは、サンダース大学付属高校と大洗女子学園の試合を開始する！」 「よろしく」 「ああ」 試合宣言～試合前の礼。 pic.twitter.com/XDxBLHNgMS

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～配置についた両陣営とそれぞれのフラッグ車。 サンダースはシモ手、カミ手の大洗今回は生徒会チームの38(t)戦車がフラッグ掲揚を担う。 pic.twitter.com/qxzEOxM1ih

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～指揮官らしく「敵は強いけど落ち着いてこう」的なことを皆にアナウンスする西住氏と、順に映されていく各車両の面々。 pic.twitter.com/SEyYTDduzX

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～生徒会長角谷氏による「さあ行くよ～！」の檄。信号弾が打ち上げられ「試合開始！」の宣言とともに動き出す両陣営。バランスよくこんどは大洗→サンダースの順でカットが割られてます。 pic.twitter.com/JQfpdRr4BO

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いっけん恙なく流れていくこの試合開始の映像、とある一点だけ「おかしい」だろｗｗｗ twitter.com/02Curry/status…

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「両陣営が配置につき、指揮官みほが大洗一同に指示を出している」とき「生徒会は”なぜか”大洗陣地に居ない」

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試合前の挨拶も終わり、両校配置につき、指揮官がさあ戦おうと檄を飛ばすタイミングで生徒会は不可解にも「どこか」に出掛け、開始直前にやっとこ大洗陣営に帰ってくる。…いやちっとも不可解じゃないね。試合前、途中、後まで一塊のこのエピソード丸ごとをみれば導き出される結論は明白にひとつだ。

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試合開始直前のタイミング…指揮官がチームの皆に「さあ全力を尽くして戦おう！」と檄を飛ばすまさにその直前を「狙って」サンダース陣営に出向き、「我々はこの大会で敗退したら廃校になってしまうんだ」と打ち明けたんだわ。船上で西住＆秋山両名に掛けた言葉の「フルバージョン」をぶつけてる。

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ただただサンダース側が試合をやりづらくするために。「形振り構わない」とはまさにこのこと。無様の極みだろうコレ。「勝利至上主義」という形容は決して黒森峰のようなスタイルを指す言葉じゃない。大洗生徒会の斯様なまでの「勝つ」というただ一点だけを目指した「戦い方」をやってこそそう言える。

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試合の場に出る前にリークしても「気持ちの整理がつく時間を与えてしまってダメ」だし、試合途中では敵軍全体にいきわたらないかもだし、そもそも伝えるすべがない。試合直前のブリーフィングが成されるギリギリのタイミングで盛大に曝露して動揺を期待する…というえげつなさを敢行している。

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サンダース戦は情報戦。潜入・盗聴だの様々に描かれるそれは、あたりまえに考える「敵の情報を知る」「敵に情報を隠す」「敵に虚偽の情報を知らせる」だけでなく「あえて敵に真実の情報を知らせる」という策までもをひとつの戦いのなかに叩き込んでみせてるワケだ。

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矜持を棄て「泣き落とし」を期待するほど形振り構わぬ勝利至上の生徒会…しかしそれを「無様だ」と言い切れないところに物語ってヤツがあるんだなぁ。それすらもひとつの「道」、信念なんだと。このエピソードでは、そしてあの帰路の船上でみせたとおり、生徒会は大洗の皆にだけはその秘密を伝えない。

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「機銃で撃ちなさい」 「機銃で撃つなんてカッコ悪いじゃないですか～」 「戦いにカッコ良いも悪いもあるか！手段を選ぶな！」 一回戦、エリカvs麻子のようにアリサvs生徒会の構図もあるよね。「手段を選ばない戦い」では生徒会の方が上。 pic.twitter.com/jetVvnn0KB

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「まったく何なのあの子達！ 「力もないくせにこんなとこ出てきて！」 「どうせすぐ廃校になるくせに！」 ここで装填手が怒声に眉を顰めて溜息つくの、ただ「厄介な車長…」てだけじゃないのでは。「負ければ廃校」の事情を聞かされてるだけに。 pic.twitter.com/E8qj3xtTnd

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「う～ん無線傍受しといて全車両で反撃ってのもアンフェアね」 「こっちも同じ数でいこっか」 無線傍受をパツイチで悟った西住氏もそうですが、本物の戦車道家にはその手の無様は通用しない。ケイは大洗の廃校の事情を己の指揮には加味させない。 pic.twitter.com/QLnKVzieV2

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「そこは戦術と腕かな」 「のちの４話中の描写…練習試合の途中」から倒置されて幕を開けるガールズアンドパンツァーでいえば「はじまり」はここ。「戦術」…戦い方と、その戦術を実現するための「技量」の両輪。両方が揃わないと勝てない。 pic.twitter.com/dWYY5Sqi21

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いかな珍策奇策であろうと勝利至上の無様さであろうと、各々がどんなポリシーを信じて掲げてみせようが、それを支えて実現するための地力、技量(≒戦力)が必要だ。持てる技量に合わせて戦術を構築したりもしないとな。スポ根ふうの「日々の練習」シーンの積み重ねはスポ根でなくたって重要だ。

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いまダベりたい話からするといきなり脱線なんだが、劇場版の「いっけんして不可解」なところは廃校の蒸し返しでなくて(ソコは蒸し返しじゃなくて「何も変わってない既定路線」だからな)、「その遂行時期がなぜか早まった」一点にある。思考停止のお役所仕事であれば「予定通り」のままなのがスジ。

インクエッジ @02Curry

「予定通りだから曲げられない」というスジと「突然前倒しになる」というスジは相容れない。みたまま汲んで「粗だ」と言っても構わないが、メタな作品の都合はもちろん、嫌がらせなんてチンケな思惑でないなら「お役所の意向としてそうしたい理由があった…いや、あらたに発生した」とみるべきだろう。

インクエッジ @02Curry

大会前にはなく大会後にあらたに発生する、時期のみを再検討するに値する追加要素、それも「物語中に提示されている」ものつったら「それは撤回する理由になりません」と門前払いされた大洗チームの優勝劇だよ。大洗という集団の維持はしないのが既定路線。しかし大洗の戦力じたいは文科省はむしろ

インクエッジ @02Curry

解体させたくない戦車同連盟よりも、おおいに買っている…みたままでないウラスジをひとつだけ見立てたとたんにあのやや不可解な展開が「必然的な流れ」に様変わりするんだよ。戦車道はスポーツ競技だけではないのに文科省はスポーツ競技としてしかみてない。そのギャップひとつでああまでコジれる。

インクエッジ @02Curry

ようするに文科省の「目的」はＴＶシリーズから何もかわってなくて、世界大会の誘致と戦車道「というスポーツ競技」(世界規模になれば「道」は薄まりスポーツになっちゃうのかもしれない…という含みは当時から感じられた）を振興・強化したい。その目的のために大洗優勝を受けて時期だけ早めたと。

インクエッジ @02Curry

文科省は戦車道連盟とは違い、「戦術」…競技としてはナンセンスな各々の矜持「道」はどうでもよくて、ただひたすら「腕」…競技遂行の技量しかみてねえから。母校愛とかまったくどうでもいい。大洗には西住リーダー以外にも化物クラスの「技量」がゴロゴロ認められたのでそれを「活かしたい」だけ。

インクエッジ @02Curry

かの世界とくに劇場版のシナリオにあって、現実世界からみて「異常」なのは学園艦とか戦車道とかの域ではなく、さらりと流される「廃校にあたって自由意思は認められず、転出先を強制指定される」という部分にある。さらりと流されるだけに印象に残りづらいが、これを決めるのが黒幕の文科省なんだわ。

インクエッジ @02Curry

つまり技量優秀な大洗戦車道構成員は「振興・強化のために」バラ売りしそれぞれの赴任先に異動させよう…というのが伏せられた文科省のほんらいの魂胆で、そう見立てたとたん劇中バラバラに提示されるあらゆる出来事がいっぽんに繋がっていくんだよ。西住みほは島田のように「飛び級」させてもいい。