「命を無駄にしない!」という伝統的な狩猟倫理にあえて異論を唱えた、ある狩猟者のつぶやき

狩猟に関わる者として「命を無駄にしないために捕獲した個体は出来る限り有効活用したい」というという気持ちは当然ありますが、「殺して捨てるだけの駆除」や「金目当ての捕獲」を安易に批判する意見には賛成できない、という立場からのつぶやきをまとめました。
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<狩猟と有害駆除の違い>

狩猟と有害捕獲とは - コトバンク
https://kotobank.jp/word/狩猟と有害捕獲-891247

<有害鳥獣駆除の概略>

有害鳥獣駆除は多くの場合、市町村等によって実施され、猟友会に所属する狩猟者がボランティアとして捕獲に従事します。ほとんどの場合、駆除従事者に対して捕獲頭数や駆除従事日数に応じた報奨金が支払われるます。

企業やNPO等の団体が駆除事業を業務として受託するケースも有りますが、シカやイノシシといった大型哺乳類の駆除においては、事業として行われる駆除の割合はまだ高くありません。

駆除個体は原則として全頭回収され、その大半は廃棄物処理場で焼却・埋設処分されています。

以前は、駆除従事者に報奨金を支払う代わりに、捕獲個体の販売や自家消費を認めるといったケースもありましたが、「形をかえた狩猟である」という批判の高まりや、駆除主体(市町村等)が捕獲個体の処分まで責任を持つべきだという意見を受けて、現在ではそのような形での駆除は少なくなっています。

また、駆除した動物を食肉やペットフード等への有効活用する取り組みも推進されていますが、まだまだ加工・流通体制が整っていないのが現状です。

桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

誤解を恐れずに言えば、有害鳥獣駆除の本来の目的は「人間や生態系に害を及ぼす動物に人間の判断で死んでもらう」ことにあるので、捕獲個体の有効利用などは出来るに越したことはないですが、有効活用が出来ないからといって捕獲行為を行わないのは本末転倒です。

2016-01-27 11:16:01
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

この点が「捕って食べることを楽しむ」狩猟とは根本的な動機の面から異なるということはあまり理解されていないように思います。当然「ただ殺して捨てる」という駆除のあり方にストレスを感じる従事者は多いので、多額の報奨金や「地元の人の喜ぶ顔が見たい」といった動機付けはとても大事です。

2016-01-27 11:17:02
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

「自分の殺した獲物は責任を持って食べる」という狩猟者の生命倫理は当然美しいのですが、最近ではその価値観ばかりが世間で独り歩きしすぎて、社会的な要請に基づいて、たとえ殺したくもない動物でも殺して、有効活用も出来ずに廃棄処分にしている駆除従事者の心情は理解されにくいような気がします。

2016-01-27 11:18:40
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

世間から見れば「狩猟者」も「駆除従事者」も同じ『ハンター』にしか見えないとは思いますが、「殺した獲物の生命を無駄にしないためにありがたく利用すべき」という狩猟者的な倫理観で、駆除従事者の行為を批判してはいけない、ということは理解していただきたいと思っています。

2016-01-27 11:22:48
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

狩猟にせよ、有害鳥獣駆除にせよ、「動物の生命を奪う」という行為に対する罪の意識やストレス等によって自分の心を傷つけないようにする心の防御壁は人それぞれです。例え報奨金目当てでも、とにかく動物を撃つのが楽しいといった姿勢でも、その背景を考えずに安易に批判すべきではないと思います。

2016-01-27 11:41:37
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

またやってしまいました ( ̄▽ ̄;) 私は時々変なスイッチが入って長文の連続ツイートが発生しますので、それが鬱陶しいという方はリム・ミュートを推奨します。

2016-01-27 11:45:09
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

「全然捕ってないお前ごときが偉そうに有害駆除を語るな!」 という批判は甘んじて受けますよ。

2016-01-27 12:25:06
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

地元の要請に従って捕獲した動物を、自治体が定める方法で適正に処分してるなら、誰にも後ろ指さされる筋合いはないので、堂々と胸を張っていればいいと思います。私も焼却処分はもったいないし、燃料の無駄遣いだと思っていますが、有効利用が進まない事に捕獲者が責任を感じる必要はないと思います。

2016-01-28 22:35:58
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

私にとって「駆除した動物の命を無駄にしない」という言葉にモヤッとする感覚は「切り捨て間伐なんて木がもったいない」と言われた時の感じに良く似ています。利用出来るものならしたいですけど、費用対効果を考えて切り捨てている訳で、もったいないから間伐をしないというわけにはいかんのですよ。

2016-01-29 13:00:56

「狩猟」(hunting:ハンティング)と「間引き」(culling:カリング)の違いについて

桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

最近では「狩猟」(hunting:ハンティング)と駆除による「間引き」(culling:カリング)を区別して呼ぼうという動きも有ります。両者は動物を捕獲する動機が全く違いますので、私も明確に区別することには賛成です。

2016-01-27 16:49:35
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

ただそうなると、「ハンター」に対応する呼び名が「カラー」になってしまい、片仮名読みでは「色」の英訳と区別がつかないのが難点です。駆除従事者を意味する「カラー」という用語は一般的には普及しにくいと思うのですが、何か良い呼び方はないものでしょうか。

2016-01-27 16:53:06
つき @tknw

@r_kikyoya ヒーローぽい名前がいいなぁ。おこがましい言い方になりますが、人も自然も守るのは俺たちだ!みたいな。金儲けのための殺戮者とは程遠い感じの。詭弁だ!中身は結局殺戮だろ!って言う人はいるだろうけど(^_^;) 名前がついて位置付けが明確になるのって大事ですね。

2016-01-27 22:56:04
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

@tknw 「ハンティング」(hunting)とは違う概念としての「カリング」(culling)という用語はそのまま定着して欲しいと思います。問題は「ハンター」(hunter)に対応する「カラー」(culler)の方なのですが、複数形で「カラーズ」と呼ぶのはいかがでしょうか?

2016-01-28 10:43:25
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

@tknw 英語圏では、シカの駆除に取り組む方々を「Deer Cullers」と表記することが多いようですので、駆除従事者の総称を「カラーズ」として、個人としての駆除従事者については「カラーズの一員」と言い表わせば、何か1つのチームみたいで格好良いような感じがします。

2016-01-28 10:48:57
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

culler [名詞] 動物保護のためシカを殺す人 英和辞書にまで載っているのならしかたがないですね。 「私はカラーです」 「カラーって何ですか?」 という会話をつかみにしましょうか。 cullerの意味 - goo辞書 dictionary.goo.ne.jp/ej/551752/mean…

2016-01-29 19:59:18

<おまけ> 駆除だけでは野生動物による被害は防げないという話

桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

サルの個体数管理と被害防除は全く別物だってちゃんと説明すべきだった。どんなに個体数が少なくても、人里に利用可能な餌資源がある限り食害は無くならない。あと、被害防除は住民の自衛が不可欠なのに、そういうことを全部棚上げにして、行政の責任を問う姿勢は全然駄目! #噂の東京マガジン

2016-01-24 14:00:07
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

もしサルの捕獲を積極的に進めるべきだというのなら、サル絶滅危惧個体群を保護しつつ、問題個体を選択的に捕獲するような最先端の捕獲手法を紹介すべきだね。 #噂の東京マガジン ニホンザルの社会性を考慮した選択的多頭捕獲による被害軽減 jstage.jst.go.jp/article/primat…

2016-01-24 14:07:59
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

DASH村でイノシシ被害に悩むTOKIOがわな猟免許を取得して有害駆除に乗り出すも、捕獲だけでは被害を食い止めることが出来ないことを悟り、ついに電気牧柵の導入を決断。「捕獲と侵入防止は被害対策の両輪です!」っていう展開を期待します。 twitter.com/dantyutei/stat…

2016-01-25 10:46:26
丸山宗利 Maruyama @dantyutei

無人島開拓もいいけど、TOKIOには狩猟免許を取っていただいて、大型哺乳類の猟に対する偏見を打ち消すとともに、シカの駆除が全国的に急務であることを広めて欲しい。

2016-01-24 19:44:18