「命を無駄にしない!」という伝統的な狩猟倫理にあえて異論を唱えた、ある狩猟者のつぶやき

狩猟に関わる者として「命を無駄にしないために捕獲した個体は出来る限り有効活用したい」というという気持ちは当然ありますが、「殺して捨てるだけの駆除」や「金目当ての捕獲」を安易に批判する意見には賛成できない、という立場からのつぶやきをまとめました。
自然 ハンター 有害鳥獣駆除 野生動物 狩猟
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<狩猟と有害駆除の違い>

狩猟と有害捕獲とは - コトバンク
https://kotobank.jp/word/狩猟と有害捕獲-891247

<有害鳥獣駆除の概略>

有害鳥獣駆除は多くの場合、市町村等によって実施され、猟友会に所属する狩猟者がボランティアとして捕獲に従事します。ほとんどの場合、駆除従事者に対して捕獲頭数や駆除従事日数に応じた報奨金が支払われるます。

企業やNPO等の団体が駆除事業を業務として受託するケースも有りますが、シカやイノシシといった大型哺乳類の駆除においては、事業として行われる駆除の割合はまだ高くありません。

駆除個体は原則として全頭回収され、その大半は廃棄物処理場で焼却・埋設処分されています。

以前は、駆除従事者に報奨金を支払う代わりに、捕獲個体の販売や自家消費を認めるといったケースもありましたが、「形をかえた狩猟である」という批判の高まりや、駆除主体(市町村等)が捕獲個体の処分まで責任を持つべきだという意見を受けて、現在ではそのような形での駆除は少なくなっています。

また、駆除した動物を食肉やペットフード等への有効活用する取り組みも推進されていますが、まだまだ加工・流通体制が整っていないのが現状です。

桔梗屋 @r_kikyoya
誤解を恐れずに言えば、有害鳥獣駆除の本来の目的は「人間や生態系に害を及ぼす動物に人間の判断で死んでもらう」ことにあるので、捕獲個体の有効利用などは出来るに越したことはないですが、有効活用が出来ないからといって捕獲行為を行わないのは本末転倒です。
桔梗屋 @r_kikyoya
この点が「捕って食べることを楽しむ」狩猟とは根本的な動機の面から異なるということはあまり理解されていないように思います。当然「ただ殺して捨てる」という駆除のあり方にストレスを感じる従事者は多いので、多額の報奨金や「地元の人の喜ぶ顔が見たい」といった動機付けはとても大事です。
桔梗屋 @r_kikyoya
「自分の殺した獲物は責任を持って食べる」という狩猟者の生命倫理は当然美しいのですが、最近ではその価値観ばかりが世間で独り歩きしすぎて、社会的な要請に基づいて、たとえ殺したくもない動物でも殺して、有効活用も出来ずに廃棄処分にしている駆除従事者の心情は理解されにくいような気がします。
桔梗屋 @r_kikyoya
世間から見れば「狩猟者」も「駆除従事者」も同じ『ハンター』にしか見えないとは思いますが、「殺した獲物の生命を無駄にしないためにありがたく利用すべき」という狩猟者的な倫理観で、駆除従事者の行為を批判してはいけない、ということは理解していただきたいと思っています。
桔梗屋 @r_kikyoya
狩猟にせよ、有害鳥獣駆除にせよ、「動物の生命を奪う」という行為に対する罪の意識やストレス等によって自分の心を傷つけないようにする心の防御壁は人それぞれです。例え報奨金目当てでも、とにかく動物を撃つのが楽しいといった姿勢でも、その背景を考えずに安易に批判すべきではないと思います。
桔梗屋 @r_kikyoya
またやってしまいました ( ̄▽ ̄;) 私は時々変なスイッチが入って長文の連続ツイートが発生しますので、それが鬱陶しいという方はリム・ミュートを推奨します。
桔梗屋 @r_kikyoya
「全然捕ってないお前ごときが偉そうに有害駆除を語るな!」 という批判は甘んじて受けますよ。
桔梗屋 @r_kikyoya
地元の要請に従って捕獲した動物を、自治体が定める方法で適正に処分してるなら、誰にも後ろ指さされる筋合いはないので、堂々と胸を張っていればいいと思います。私も焼却処分はもったいないし、燃料の無駄遣いだと思っていますが、有効利用が進まない事に捕獲者が責任を感じる必要はないと思います。
桔梗屋 @r_kikyoya
私にとって「駆除した動物の命を無駄にしない」という言葉にモヤッとする感覚は「切り捨て間伐なんて木がもったいない」と言われた時の感じに良く似ています。利用出来るものならしたいですけど、費用対効果を考えて切り捨てている訳で、もったいないから間伐をしないというわけにはいかんのですよ。

「狩猟」(hunting:ハンティング)と「間引き」(culling:カリング)の違いについて

桔梗屋 @r_kikyoya
最近では「狩猟」(hunting:ハンティング)と駆除による「間引き」(culling:カリング)を区別して呼ぼうという動きも有ります。両者は動物を捕獲する動機が全く違いますので、私も明確に区別することには賛成です。
桔梗屋 @r_kikyoya
ただそうなると、「ハンター」に対応する呼び名が「カラー」になってしまい、片仮名読みでは「色」の英訳と区別がつかないのが難点です。駆除従事者を意味する「カラー」という用語は一般的には普及しにくいと思うのですが、何か良い呼び方はないものでしょうか。
つき @tknw
@r_kikyoya ヒーローぽい名前がいいなぁ。おこがましい言い方になりますが、人も自然も守るのは俺たちだ!みたいな。金儲けのための殺戮者とは程遠い感じの。詭弁だ!中身は結局殺戮だろ!って言う人はいるだろうけど(^_^;) 名前がついて位置付けが明確になるのって大事ですね。
桔梗屋 @r_kikyoya
@tknw 「ハンティング」(hunting)とは違う概念としての「カリング」(culling)という用語はそのまま定着して欲しいと思います。問題は「ハンター」(hunter)に対応する「カラー」(culler)の方なのですが、複数形で「カラーズ」と呼ぶのはいかがでしょうか?
桔梗屋 @r_kikyoya
@tknw 英語圏では、シカの駆除に取り組む方々を「Deer Cullers」と表記することが多いようですので、駆除従事者の総称を「カラーズ」として、個人としての駆除従事者については「カラーズの一員」と言い表わせば、何か1つのチームみたいで格好良いような感じがします。
桔梗屋 @r_kikyoya
culler [名詞] 動物保護のためシカを殺す人 英和辞書にまで載っているのならしかたがないですね。 「私はカラーです」 「カラーって何ですか?」 という会話をつかみにしましょうか。 cullerの意味 - goo辞書 dictionary.goo.ne.jp/ej/551752/mean…

<おまけ> 駆除だけでは野生動物による被害は防げないという話

桔梗屋 @r_kikyoya
サルの個体数管理と被害防除は全く別物だってちゃんと説明すべきだった。どんなに個体数が少なくても、人里に利用可能な餌資源がある限り食害は無くならない。あと、被害防除は住民の自衛が不可欠なのに、そういうことを全部棚上げにして、行政の責任を問う姿勢は全然駄目! #噂の東京マガジン
桔梗屋 @r_kikyoya
もしサルの捕獲を積極的に進めるべきだというのなら、サル絶滅危惧個体群を保護しつつ、問題個体を選択的に捕獲するような最先端の捕獲手法を紹介すべきだね。 #噂の東京マガジン ニホンザルの社会性を考慮した選択的多頭捕獲による被害軽減 jstage.jst.go.jp/article/primat…
桔梗屋 @r_kikyoya
DASH村でイノシシ被害に悩むTOKIOがわな猟免許を取得して有害駆除に乗り出すも、捕獲だけでは被害を食い止めることが出来ないことを悟り、ついに電気牧柵の導入を決断。「捕獲と侵入防止は被害対策の両輪です!」っていう展開を期待します。 twitter.com/dantyutei/stat…

コメント

シュガー市民@黄泉の国のマルキスト @SugarCivil 2016年1月28日
かっこよさの担保は命を扱うものである以上必要でしょうね。でないと賤民になっちゃう。それじゃあ中世に逆戻りだもの。
なんもさん @nanmosan 2016年1月28日
アニミズム的価値観がいまだ神道として現役で生き残ってる日本だと、殺すために殺す狩猟がなかなか浸透しないのは仕方ないのかもしれません。私も身近にエゾシカを抱えてるため駆除の必要性は十分理解してるんですが、それでもトロフィーハンティングやキャッチアンドリリースの釣りにはけっこうな違和感をおぼえますから。
農民(木材の丸太) @no_mi_n 2016年1月28日
一度猪に田んぼが荒らされた事ある(被害が少なかったのが幸い)し、何となく分かるわぁ。
ハムカツのくり @sas02260807 2016年1月28日
猟友会員が駆除隊作ってることも多いので、そりゃ狩猟の倫理で駆除に従事したり、それを見て混同したりしますよね。
ハムカツのくり @sas02260807 2016年1月28日
あと防除ほんと大切。草を刈れ。見通しを良くしろ。果樹はちゃんと管理。出来ないなら伐れ。トタンで隠すだけでもマシ。水路が通り道になってないか。 割に合わない餌場は動物も選択しない。
CD @cleardice 2016年1月29日
カラーズはちょっとダサいと思う
reesia @reesia_T 2016年1月29日
カラーズってカラーギャングみたいで
瑞樹 @mizuki_windlow 2016年1月29日
害獣駆除をしなきゃ行けない田舎から、消費者の居る都会にまで、腐らないように移動させるだけでも、金がかかるって事を理解してない人が結構居るんだよね……その辺を考えずに「ただで配ればみんな食べる」とか抜かしちゃうw
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2016年1月29日
生き物を駆除したら有効活用しなきゃいけないって人は、殺虫剤で殺したハエやGはどうしてるんですかね。
yukiti @yukit5447 2016年1月29日
ぶっちゃけハエやGは処分に手間がかかりませんから。駆除した肉放置したらもっとヤバイのが来た、だと本末転倒です。田舎から都会へどころか獲った山から里に降ろす手間さえキツイ。獲るのはいわずもがな。だから本来はしっかり財貨に変えて猟師さんに報いましょう、という面での話も含むのだと思います。>無駄にしない
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2016年1月29日
yukit5447 害獣処理業者が殺した獣をそのまま放置するとは思えませんが……。蜂の巣除去だって引き取って処分するところまでが業務でしょうし、それが大型動物になったところで、利用しないだけで有機ゴミとして処理はすると思いますけど。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2016年1月29日
Clearnote_moe そこまで含めて業務、なので費用もそこまで依頼者が払うべきで、そこから再利用するだの食用にするだのは業者の内側の問題で、そとからとやかく言うのはやはり何か違うと思いますね。
yukiti @yukit5447 2016年1月29日
Clearnote_moe 済みません、話が遠回りすぎました。費用を依頼者が適切に支払えなかった時代に、狩猟という継承の難しい技術の維持を、社会全体で支えていこうの言い換えが無駄にするなだったなという思い出です。誤解させてしまったようで申し訳ありません。
桔梗屋 @r_kikyoya 2016年1月29日
「狩猟と有害鳥獣駆除の違い」「有害鳥獣駆除の概略」に関する説明を追加して、まとめを更新しました。
くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2016年1月29日
yukit5447 ああなるほど、今の動物愛護的な話とは別軸だったんですね、誤解してました。殺すからには有効活用しようというのは、殺した贖罪意識だけでなく、なるほどそういう経済的理由もあるんですね。
桔梗屋 @r_kikyoya 2016年1月29日
「有害鳥獣駆除の概略」の内容を加筆・修正して、まとめを更新しました。
うすしお @25nc750x 2016年1月29日
食害とかホント深刻やからな。
kartis56 @kartis56 2016年1月29日
今必要な箱モノってのは食肉加工施設と冷蔵倉庫だったりして
@tomot3 2016年2月14日
「人間や生態系に害を及ぼす存在に人間の判断で死んでもらう.」(で,それを糧にする).そういう概念の一般的呼称知ってる...”魔法少女”.
16TONS@最近ゲームやってねえ @moonintears16t 2017年4月25日
カラー(間引き者)という呼び方はかえって残酷な印象があるような(個人の感想です)
たけ爺 @take_ji 2017年4月25日
”抜いた雑草の有効活用ができないなら、草むしりはすべきではない”と同じ理屈だからね。:雑草の有効活用云々より、抜かなきゃ育成している草木がまず駄目になるだろうが、と。
たけ爺 @take_ji 2017年4月25日
take_ji 後、”草むしりを楽しんでやることは許さない。もっと真摯に雑草のことを慮って草むしりをすべきだ”などといい始めたら、ちょっとお付き合いを考えてしまう。:まあ極論に近いが、思考は”同じ”。
nekosencho @Neko_Sencho 2017年4月25日
抜いた草は肥料にするんだよ
kartis56 @kartis56 2017年4月25日
空き缶にアサリとかの貝殻と一緒に入れて燃やして草木灰+石灰という
天野竜@ファーム22のオレンジの木になりたい🍊🍊🍊 @R_Amano 2017年4月25日
鹿や猪の間引きに限った話、「動物が溜め込んだ養分を痩せた森に還元する」っていう意味では獲物を無理して持ち帰らず放置でもいいと思うんだけど、そうすっと狐や猛禽が放置された死体を食べるようになって、今まで捕食してた小動物に手を付けなくなってそっちが大繁殖して余計森が荒れたりするのではという不安はあるよね(で、その「養分の還元」を効率よく運用出来る方法が今の技術だと狼の再導入とかになってしまうという)
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