こないだツイートした、中国語音のカタカナ表記問題ですが、東方書店@tohoshotenさんの編集者さんと相談中です。僕としては、断然、標準的な表記体系があったほうがいいと思うので、この件はそれなりに力を入れてやりたい。まぁ、ともあれ、続報をお待ちください。
2011-01-24 18:16:52なぜ標準化が必要か。たとえば、チャン・イーモウとジャン・シャオガン、一見しただけでは別の名字のようですが、実際にはどちらも「張」です。あるいは、こないだ読んだ本(ギ・ソルマンの「幻想の帝国」)では、江青にジャン・チンとルビがふってある。これでは張さんと区別できません。
2011-01-24 18:19:18こういう不統一が、今の日本のメディアや出版では到るところにあります。このあいだ白水社から出てる『毛沢東』のルビのことを書きました。第三刷を見たら、あらかた直ってましたが、これだって最初から正しいに越したことはない。
2011-01-24 18:21:14あるいは、このあいだ朝日新聞に論説を寄稿しましたが、そのときも「八〇後」を「バーリンホウ」にするか、「パーリンホウ」にするか、決めてくださいと言われる。朝日新聞でさえ、そのへんは確定した表記はないようなのです。しかし、それでは読者は混乱するばかりではないか。
2011-01-24 18:23:36結局、中国語の名前の読み方を決定するのはメディアです。 そして、有名な中国人の名前は、映画やアート、音楽などの導入のところでだいたい決まってしまう。出版社、配給会社、翻訳者すべて含めて、現場のメディア人にとっても実務的な表記がないと、ずっと混乱したままではないか。
2011-01-24 18:25:33…と思うので、メディア的にも使い勝手のよい表記体系を提案していきませんか、と東方書店さんと相談中です。まぁ、今後どうなるかは分かりませんが、またツイッター上での情報の拡散をお願いすることもあるかと思います。その折には、どうぞよろしくお願いいたします。
2011-01-24 18:28:09@liang_da 中国語の表記問題は極めて重要でかつアクチュアルな問題だと思います。翻訳の過程で誤解の種が蓄積されるのは只々マイナスにしかならないと思いますので。応援しています。そもそも自分の名前の中国語的発音すらピンイン以外でどう表記すればいいかわかりませんから。音は重要です
2011-01-24 19:45:08まぁ表記一つとっても、こだわりのある人はいる。例えば「ミシェル・フーコー」ではなくどうしても「ミッシェル・フーコー」と書きたい人だっているでしょう。それは仕方がない。ただ、それとは別に、スタンダードはあったほうがいい。特に中国語の場合には。
2011-01-24 22:35:40ちなみに、SF作家のテッド・チャンTed Chiang(姜さん)も、本当はテッド・チアンと書くべきなんでしょけどね。ただ、テッド・チャンのほうが字面が明らかにかっこいいので(笑)、この場合はいいと思うけど。
2011-01-24 22:39:50@liang_da こんばんは。ピンインの転写標準化の話題興味深いです。ピンインからカタカナへの転写を確定するだけではなく、カタカナからピンインへの復元も容易な体系をお考えなのでしょうか。たとえば「can」と「cang」をカタカナで書き分けるとか。(いい案は思い浮かびませんが…)
2011-01-24 22:46:51@liang_da もっとも個人的には、「can」と「cang」をカタカナで書き分ける、というところまでやる必要はないと思っています。中国語を学んでいない日本人にとっては、区別しようのない違いですしね。案が固まるのを楽しみにしております。
2011-01-24 22:49:53同感です。常に頭を悩ましている問題です。RT @liang_da 結局、中国語の名前の読み方を決定するのはメディアです。 そして、有名な中国人の名前は、映画やアート、音楽などの導入のところでだいたい決まってしまう。出版社、配給会社、翻訳者すべて含めて、現場のメディア人に・・・
2011-01-24 22:50:09校正の立場からも、漢字の名前について、整備された表記体系があると便利かなと思います。記者ハンドブックにもないですし。「ルビをふらない」という安全策をとることも。 RT @liang_da @fermat1665 中国語の表記問題は極めて重要でかつアクチュアルな問題だと思います。
2011-01-24 22:57:43いや、僕は専門家ではないので、もう少しプロフェッショナルな方にお願いするはずです。RT @Colorless_Ideas Dokuta こんばんは。ピンインの転写標準化の話題興味深いです。ピンインからカタカナへの転写を確定するだけではなく、カタカナから
2011-01-24 22:58:27有難うございます。ルビで困った体験のある編集者の方は多いと思うのです。RT @norinoria 同感です。常に頭を悩ましている問題です。RT @liang_da 結局、中国語の名前の読み方を決定するのはメディアです。
2011-01-24 23:00:06@liang_da 返信ありがとうございます。関連する問題なのですが、福嶋さんは中国音で人名にルビを振る場合、どれぐらいの頻度で振るのがよいとお考えですか?(これは標準化できるようなことではないですが) 私はその場合は、多少見た目に難ありですが毎回ルビを振るべきだと思っています。
2011-01-24 23:06:26@liang_da たとえば、胡錦濤に(フーチンタオ)と振り仮名が振られていても、中国語を学んでいない人にとってはそう簡単に覚えられないと思いますし。
2011-01-24 23:07:40@liang_da こういうことを考えたのは、最近文庫化された『兄弟』では人名に各章ごとにルビが振られ、台湾のライトノベルの翻訳『華葬伝』では毎回ルビが振られていたのを見たからです。変な質問ですが、考えを聞かせていただければ幸いです。
2011-01-24 23:09:44素晴らしい試みです。実は中国語科の出身にもかかわらず、同僚によく聞かれて困っていました。お恥ずかしいことです。弊社では、漢字について一家言のある、仙人のような校正者の頭の中が基準でしたRT @liang_da 有難うございます。ルビで困った体験のある編集者の方は多いと思うのです。
2011-01-24 23:10:06@liang_da 私も統一表記賛成ですが、台湾の場合、発音がそもそもなまっているのでちょっとやっかいです。例えば、美術作家姚瑞中のことを私は以前ヤオルイジョンと書いていましたが、横浜トリエンナーレに彼が参加した時に、台湾の発音に倣ったのか、ルイヅォンとされてました。
2011-01-24 23:15:05@liang_da あるいは彭弘智も、大陸風には、ポンホンジィなのでしょうが、台湾ふうにポンホンツーとしたほうが、本来の発音に近いです。福岡アジア美術館では確か前者、私のテキストでは漢字明記で後者にしてます。広東語など方言の扱いも難しいですよね。ウォンカーワイ=ワンジャーウェイ。
2011-01-24 23:22:57ルビの頻度は、編集的美意識に任せればいいと思います。RT @Colorless_Ideas こういうことを考えたのは、最近文庫化された『兄弟』では人名に各章ごとにルビが振られ、台湾のライトノベルの翻訳『華葬伝』では毎回ルビが振られていたのを見たからです。
2011-01-24 23:32:48@liang_da なるほど、ありがとうございます。1年ほど前に邦訳が出た推理作家 水天一色(シュイティエン イースー)のルビが各所で間違えられているのを見るにつけ、やはり中国人の名前のルビは現地音ではなく日本の音での音読みの方がいいのかな、という思いを(続く)
2011-01-24 23:34:48つまり、最も中立的なルビをふりたいと思ったときに、ぱっと参照できる(しかも信頼感のある)ガイドラインがネットにあればいいと思うんです。そもそも、ルビで悩むのは時間の無駄で、基本的には自動的・機械的に決定すべきものだと思うんですよ。新聞の難読字に自動的にルビがふられるように。
2011-01-24 23:34:55@liang_da (続き)強くしていたものですから、中国音でルビを振った方がいいとお考えの福嶋さんの意見をお聞きしたかったんです。長文失礼いたしました。ありがとうございました。
2011-01-24 23:35:29