「学び」という「遊び」・・・「仮説」を立て「発見」するという楽しみ

親になるとついつい「教えよう」としてしまう。しかし子供は放っておいても「学ぼう」とする。それが嬉しくてならないからだ。ならば、それをなるべく邪魔しないようにした方が、学習意欲を損なわずに済むだろう。学ぶというのは、本来とても楽しい「遊び」なのだから。
2
shinshinohara @ShinShinohara

私も嫁さんも、息子に「教えよう」とはあまりしない。教えるというのは自分で発見する喜びを奪うところがあり、つまらないと思うからだ。息子はたまたま文字を早くに覚えたが、教えたことはない。勝手に覚えてしまったから仕方ない。聞いてくれば答えるが、聞きもしないのに教えることはしないつもり。

2016-02-01 18:33:46
shinshinohara @ShinShinohara

息子が字に関心を持ったのはたぶん、私は新聞、嫁さんは本を読んでいたからだろう。1歳になるかならないかで、チラシを広げて新聞を読む私のマネをしていた。そのとき、親はなんで線の絡まりの羅列をじっと見つめているのだろう、と不思議に思ったのではないかと思う。

2016-02-01 18:37:03
shinshinohara @ShinShinohara

一緒に散歩する時、しきりに声をかけた。「お、黄色い花が咲いているね。」「チョウチョが飛んでいるよ。」街を歩けば看板が見える。目にしたものを皆言葉にする。「喫茶〇×に入りまーす」「す、が、き、や。ラーメンンにしようか。」やがて、「線の絡まり」に音がある、と息子は気づいたらしい。

2016-02-01 18:42:42
shinshinohara @ShinShinohara

札幌の地下街を歩いているとき、5番出口に大きく「5」と書いてあるところを通った。そのとき「ご!」と息子が言った。「エエッ?!・・・確かに「ご」だねえ。よく読めたねえ。」と驚いたら、嬉しかったのか、「線の絡まり」の音を「発見」することにのめりこんだらしい。

2016-02-01 18:46:13
shinshinohara @ShinShinohara

「言葉のシャワー」は大事だと思っていたので、目にするもの、耳にするものを言葉にするようにはしていた。でも、それを覚えさせようと思ったことはない。覚えさせようとするとつまらなくなるから。ただ、目にしたものを言葉にし、一緒に感動するように心がけてはいた。

2016-02-01 18:47:45
shinshinohara @ShinShinohara

それで子供は十分らしい。子どもは全身全霊で情報を受け止めようとする。大人が口にする言葉と目の前にある「線の絡まり」。どうも「線の絡まり」一つ一つに音があるらしい、という「仮説」の「発見」は早くに起きたようで、1歳で字を読めるようになり始めた。

2016-02-01 18:52:02
shinshinohara @ShinShinohara

しかし字をあまり教えないようにした。教えたら、息子がつまらないだろうから。私も嫁さんも、目にしたものは言葉にする。あとは息子が勝手に、全身全霊で「線の絡まり」にどの音が付されているのかを見極めようと、「仮説」を立てていたようだ。そして一つ、また一つと、字の音を覚えていったようだ。

2016-02-01 18:55:59
shinshinohara @ShinShinohara

間違った「仮説」を立てていることもしばしば。「全然」を「ぜんぜん」と読むことを発見した息子は、「天然」を「てんぜん」と読んだ。もちろん間違っているのだが、仮説の立て方としては悪くない。面白いのでいちいち修正して教えたりしない。「なるほどなあ、全然と一緒だもんなあ」。

2016-02-01 18:58:38
shinshinohara @ShinShinohara

「間違う」というのは(人を傷つけるわけではないのなら)悪くない。むしろ間違えば間違うほど楽しい。間違っていたと気づいた時の印象は非常に強いものになり、深く記憶に刻まれる。正解を自力で発見できた時の喜びも深くなる。だから間違いをいちいち正したりしない。

2016-02-01 19:03:47
shinshinohara @ShinShinohara

間違いを正すと、子供は楽しくなくなる。自分の認識の浅さ、理解力のなさを思い知らされるようで、楽しくない。人を傷つけるような間違いは不快に思って頂いた方が結構なので正すが、自力でいつか気づき、正せそうなものは様子を見守る。いちいち正すことはしない。

2016-02-01 19:06:25
shinshinohara @ShinShinohara

「嵐」を「かぜ!」と息子が読んだ時も「なるほどなあ、よく似ているよなあ」とは答えたが、なんと読むかは教えない。息子もそれで「かぜ」じゃないとは気付くらしい。「かぜじゃないならなんてよむんだろう?」という疑問がモンモンとしているのだろうと思うが、放置。

2016-02-01 19:11:31
shinshinohara @ShinShinohara

自分で仮説を立て、自分で発見する。これはとても楽しい作業。大人になってもこの学び方はとても楽しい。学びというのは、本来とても楽しいゲームだ。息子には、学ぶことの楽しさを知ってほしいと思う。だから教えない。興味を持つなら、字でなくても構わなかった。たまたま息子は字だっただけ。

2016-02-01 19:14:08
shinshinohara @ShinShinohara

娘は何に興味を持つだろう?興味を持ったことに仮説を立て、自分で発見するという「遊び」を知ってくれたらいいと思う。料理でもいいし、ままごとでもいいし。どんな形であれ、学ぶという最高の「遊び」を、楽しみを知ってくれたらよいなと思う。楽しみさえ知れば、意欲は勝手に湧くものだ。

2016-02-01 19:16:38