編集部イチオシ

奈良時代から使われてきた水銀に関するあれこれ

大仏建立の頃から日本で使われてた水銀の取り扱いと鉱山の話し
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山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

空海(弘法大師)は水銀鉱の鉱床探査と朱の生産を奨励したというけど、水銀による健康被害、製錬や冶金による健康被害はだいぶあったと思うのよね。亜硫酸ガスのもうもうと立ち込める蒸留釜で水銀を蒸留して。水銀蒸留は周囲にものすごく水銀をまき散らすから。

2016-02-02 12:26:16
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

水銀鉱の採鉱従事者は、昔から短命なのよね。空海だってそれはわかっていたはずだ。

2016-02-02 12:37:50
おかざき真里 @cafemari

@fluor_doublet まだそこまで描けていなくて詳しく調べられていないのですが、丹生の産地の水を空海は「飲むな」と言ったという文献が残っていたと思います。扱いに関しては慎重だったのではと解釈しております

2016-02-02 13:51:43
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@cafemari へー。空海も水銀の有害性をかなり認識してたんですね。ありがとうございます。

2016-02-02 15:24:56
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet 奈良の大仏建立後に平城京で流行病が多発してそれが平安京遷都のきっかけになってますが、この流行病が実は奈良大仏を作る際の金箔を貼るのにアマルガム法を使って水銀を蒸発させまくった為の水銀中毒だという説がありますね

2016-02-02 12:49:23
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet 大仏建立の時の水銀使用量がハンパないです(具体的な使用量の史料が残ってます)

2016-02-02 12:50:55
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@robanotearoom アレは、建屋を立てる前に鋳込んで、建屋を立ててからメッキしてるんですよね。水銀捕集のためなんでしょうが、建屋の中は水銀濃度が相当高かったと思います。

2016-02-02 12:55:10
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet いや、建て屋は後からだと思いますよ。たぶん開眼式の時には屋根なかったんたじゃないでしょうか?詳しいことは忘れてしまいました。あとで調べてみます

2016-02-02 13:02:10
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet ホントだ、大仏殿建立後も鍍金作業してたんですね。wikiだとうまくまとまってなくてようわからんですが、このページは分かりやすい。ありがとうございます。

2016-02-02 13:21:20
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@robanotearoom なので、メッキで飛んだ水銀は液化して、大仏殿の建屋の壁下にいっぱい玉になって転がってたはず。メッキ作業中の作業環境はかなり劣悪だったんじゃないかしら。

2016-02-02 13:30:24
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet あいやー、そりゃあヒドいですねぇ。水銀蒸気で燻蒸されてるみたいですな。アマゾンのガリンペイロ(砂金採り)の水銀中毒の比じゃないですなw奈良で世界初の水俣病が発症したのかもしれませんねぇ

2016-02-02 13:39:04
いしわたりしんいち @robanotearoom

@fluor_doublet あ、水銀中毒と有機水銀中毒は違いませね

2016-02-02 13:39:45
石炭村の工作員(B.E) @Braunite

@fluor_doublet @level_7g 日本で金属水銀を使い始めた頃は、自然水銀が容易に採掘できたとかと…自然水銀を採り尽くしてから、辰砂から金属水銀の精錬を始めたのではと。辰砂はそれ自身が有用物ですから、それをわざわざ精錬するのか?

2016-02-02 20:59:38
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g いや、辰砂に比べればはるかに自然水銀の量は少なくて、たぶん集められないと思います。で、辰砂の熱分解による水銀の蒸留精製と、その硫化による硫化水銀の合成はかなり古くから技術が中国より渡っていて、それらを使った朱の合成の道具が残ってます。

2016-02-02 21:04:31
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g 辰砂の精製は水簸で、これはもう弥生時代から始まってるんですが、水銀の利用より前です。ところが、石噛みしている低品位鉱はこれでは精製が難しく、ロスが出ます。熱分解による水銀捕集は、そういう点では歩留まりがすごく良いのです。

2016-02-02 21:06:39
石炭村の工作員(B.E) @Braunite

@fluor_doublet @level_7g 自然水銀リッチの太古の姿まま昭和の世まで残っていたイトムカ水銀鉱山が近所にあったのと、前読んだ本に大和水銀鉱山のあたりは自然水銀の露頭に近いものが在った云々とかと…太古の本来の鉱床の姿を現代人は知らないのではないのかなと

2016-02-02 21:16:44
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g 水銀の場合、二次酸化富鉱することがないので、掘り下がってしまえば太古の本来の鉱床のままです。で、ご存じのように液体なので、染み出してくることはあっても、そんなにリッチにはなりえません。どんなに頑張っても、辰砂と水銀の比は10:1ぐらいです。

2016-02-02 21:20:12
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

水銀って、扱うとすぐわかるんですが、表面張力で塵埃を引きつけるんですよね。埃だらけ、石だらけになってしまって、水銀だけ拾ってつまむのは容易ではありません。「水銀ばさみ」という専用の道具があるぐらいです。鉱山の切羽で自然水銀だけ採るのは無理です。

2016-02-02 21:29:43
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

で、自然水銀って、上鉱の水銀鉱の隙間に小さい粒で挟まっているのが普通なんですが、これを取り出すには搗鉱して水簸するしかありません。その時に大量に混じる辰砂も一緒に採れるので、自然水銀だけ採取するということにはなりえません。

2016-02-02 21:32:18
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

イトムカや大和水銀では、鉱脈から(盤圧で?)自然水銀が噴出した、って話があるんですが、これも「ここはこんなに高品位脈なんだぞ」の含みがあり、かつ、どうも誇張が入っている感じがします。

2016-02-02 21:35:38
石炭村の工作員(B.E) @Braunite

@fluor_doublet @level_7g イトムカは自然水銀と辰砂の比率が異常で、自然水銀7:3辰砂jstage.jst.go.jp/article/shigen…選鉱工程で最終製品が得られると言うhttps://t.co/sV7QTiHVG0イトムカが特異なのかイトムカが本来の姿のなのか

2016-02-02 21:51:40
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g すみません遅れました。資料ありがとうございます。イトムカってそんな組成なんですね。はじめて知りました。ありがとうございます。これだと、直接沈降で鉱石中の水銀の半分は落ちるでしょうね。んで、残り半分は浮遊選鉱後にレトルト焙焼で蒸留ですよね。

2016-02-02 22:50:48
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g 平均品位 0.3% として、その半分とみて 0.15% が直接搗鉱したスラリーから落ちるのは楽でしょうね。ただし、それはイトムカの特異性だと思います。普通はそうではありませんし、もともとイトムカは初期は鉱石を全部焙焼しているはずです。

2016-02-02 22:52:47
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet

@Braunite @level_7g 北海道の水銀鉱の開発史を読むと、大正6年に明治鉱山が余市で水銀鉱を開発したのが初めてで、これは製錬はレトルト焙焼、イトムカは昭和15年に見つかった鉱山ですが、鉱床開発と同時に改良レトルト蒸留装置が入ってます。

2016-02-02 22:55:29