『ランニング・ダウン・ア・スパイラル』

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ジュセー @shiroboshi2

「ゲハハハハ!我がテリトリーへようこそぉ!」「グワーッ!」夜のムナカミ・ストリート。虐げられる男は、己の首を締め上げる触手を、そしてそれを伸ばすニンジャをキッと睨みつけた。「おのれ……だが俺は決して、情報を吐きはしない!」「アン?」ニンジャは首を傾げた。1 #S57Ninja

2016-02-08 21:54:17
ジュセー @shiroboshi2

「お前、何か勘違いしていやがるなァ……?」ニンジャはメンポの下で舌舐めずりをした。男は訝しむ。「なに?」「情報?何のだ?そんなものは知らん……欲しいのは」ニンジャの双眸がカッと見開かれる。「……カネだ!持ってるカネを寄越せ!口座番号も教えろ!」2 #S57Ninja

2016-02-08 21:59:01
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

……というかこれ、テンタクルスの絡んだ相手が悪くてアマクダリとかとバッティングするパターンでは #S57Ninja

2016-02-08 22:00:04
ジュセー @shiroboshi2

「ランニング・ダウン・ア・スパイラル」 #S57Ninja

2016-02-08 22:00:50
きゃんてら @Cantera36

無所属のようだが…しかも無軌道? #S57Ninja

2016-02-08 22:01:58
ジュセー @shiroboshi2

その日、アケダ・トヒアキは早めに仕事を切り上げ、夜風に震えながら帰宅途上にあった。鼻歌を歌いながら歩み進めるアケダ。そんな彼の耳に、悲鳴が聞こえてきた。そう遠くはない……声の方へと何とは無しに顔を向ける。助けに行こう、などとは思わなかった。それが当然だ。3 #S57Ninja

2016-02-08 22:05:33
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

実際に助けに行くのはいろいろと難しいのだ #S57Ninja

2016-02-08 22:06:17
きゃんてら @Cantera36

助けに行けば、次は我が身だからねえ #S57Ninja

2016-02-08 22:07:11
ジュセー @shiroboshi2

闇を見つめるアケダ。その時、「アイエエエ!」「うわ!?」その闇の中から人影が飛び出してきたのだ!「アイエエエ!助けてください、通りすがりのお方!」飛び出してきた人影は、真っ直ぐにアケダの方へと走り寄ってきた。まだ未成年と思われる少女だ。4 #S57Ninja

2016-02-08 22:09:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

よく見る光景だ。ツツモタセかもしれないが #S57Ninja

2016-02-08 22:09:40
ジュセー @shiroboshi2

少女はアケダに泣きついた。服がはだけている。そのバストは平坦であった。「お、落ち着きない!何事だね!?一旦離れて!」アケダは周囲を慌てて見渡す。この状況が知り合いになど見られれば、セクシャル・ハラスメント行為としてムラハチにされてしまう!5 #S57Ninja

2016-02-08 22:12:43
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

さきにセクハラを気にするあたり悲しいが、実際それが起こりうるのがネオサイタマなのだなあ。世知辛い! #S57Ninja

2016-02-08 22:13:30
きゃんてら @Cantera36

ムラハチとは社会的リンチのことだ。 だがまあ、ここで慌てるのは当然な。 #S57Ninja

2016-02-08 22:15:26
ジュセー @shiroboshi2

「アイエエエ……そこで、ヒック、暴漢に襲われそうになって、私……」少女は泣きじゃくりながら、震える声で言う。アケダは戸惑いながらも、少女の肩に手を置き、しゃがみ込んだ。目線を合わせ、「いいかい、そこの道路端にベンチがある。話はそこで聞くから。歩けるかい」6 #S57Ninja

2016-02-08 22:17:57
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

暴漢……テンタクルス(推定)な……? #S57Ninja

2016-02-08 22:19:00
ジュセー @shiroboshi2

少女はコクリと頷いた。アケダは小さな溜息を吐くと、彼女と共に道路端に設けられたベンチに向かい、腰掛けた。「エット、その……なんとか逃げてきたんだね?」「ハイ……必死で……うう、でも私」少女が俯く。「電車で帰らなくちゃいけないのに、財布を奪われてしまって……」7 #S57Ninja

2016-02-08 22:22:04
ジュセー @shiroboshi2

「成る程……お気の毒に……」アケダは少女に同情した。だが、同時に戸惑いを覚えた。手助けをしてやりたいが、ここはネオサイタマ。もしかすると、ツツモタセかも知れぬ……。「アイエエエ……お母さん……お父さん……」少女の悲痛な声。良心が、彼を咎めた。8 #S57Ninja

2016-02-08 22:26:45
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

やっぱりツツモタセを疑うよな。やはり世知辛いネオサイタマの世よ #S57Ninja

2016-02-08 22:28:30
きゃんてら @Cantera36

咎めてくれる良心があるだけでも、彼はネオサイタマでは有情な方だな。 #S57Ninja

2016-02-08 22:31:03
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