武道における「伝承」と「史実」をどう考えるべきか
- gryphonjapan
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僕ら東京の向井流では来年の研究会の発表に向けて資料を集めて整理しているのだけど、N先生指導のもとに全ての資料の引用元が分かるようにしています。これはあとから探す人の為の資料となるようにです。これからは適当に継接ぎしてきてきた所はやり難くなるだろうけど、まあそれはそれで。
2016-02-14 16:51:00全く残ってない宗家筋の血縁の人を担ぎ出してきたりとか、なんか都合が悪そうな資料はあえて隠したりとかとか、これからはと言うかこれまでしてきた所は厳しくなるだろうな。そうして無形文化財になったりしたとことかどうするのだろ?
2016-02-14 17:08:50@okatakaoka55 ひと世代前だと伝書を金で買ったりとかが通用したかもしれませんが、もう無理ですね。地域の図書館や資料館とかにある資料とかを誰でも見られる時代になってしまいましたから。
2016-02-14 18:08:13RT、維新後、特に昭和になってから昭和後半くらいまでに活躍した武道家というのは、ほとんど学問的事実等は重視してなくて、都合よく史料を使いまわしたり、都合よい内容なら小説や創作を真実としたり、場合によっては自分で創作したりしてる人が有名な方の中にもかなりいます。
2016-02-14 23:53:29続き)武道家は学者じゃないから仕方ない、とも言えますが、まぁ当時は大目に見られたとしても、当時の先生方の発言を真に受けて、または悪用してさらにねつ造したり、同流他派や同系統の流派を攻撃する材料にする人も現在進行形でいます。現代では事実、史実を追及する必要があると思います。
2016-02-14 23:56:44そもそも史実・事実と流派の伝承は違って当然で、伝承は伝承として尊重されるべきですが、そのまま歴史的事実として扱うのはさすがにありえないとおもいますし、現代では多くの流派のまともな先生方は伝承は伝承として重視しつつ、歴史は歴史、と冷静に見られていると思います。
2016-02-14 23:58:34で、問題となってくるのは、技や形が伝わっていなかったのを近代になって作っておいてそれを「伝統の形」と言っているいくらかある流派の方々です。おそらく現在の情報を駆使して調べれば、大正昭和の先生方が知ることが出来なかった史実や伝書、書付を調べることが出来ます。
2016-02-15 00:01:02そうすると形や技を大した根拠史料もなく創作し、「伝統の形」としている流派の場合、史実との齟齬が大きく、昔の形とまったく違うわかってしまいます。その場合ねつ造等が無かったと考えても、どこかで大きく技が変わったと判断するしかないですが、今後そういう事態も現れるのではないかと思います
2016-02-15 00:05:40まぁ、武道はある意味宗教みたいな側面があるので、史実と違っていても修業、修練として伝承を信じてやっていくという方向性もありますから、そういう方向に行かれる方も多いのではないかと思います(良い悪いではなく、そういうあり方もありだと思います)
2016-02-15 00:09:43.@inuchochin まあ、よほど伝承を史実と強弁してるのでもない限り、伝承を批判するのも若干気が引けるものもありますしね。その伝承自体が、既に数百年前から伝わってたりすることもありますし。
2016-02-15 00:10:03@k_hisane 伝承は「~と伝承されていた事実がありますが、史実とは考えがたいです」としている先生方もいますし検証はありだと思いますが、狂信的な方もいますからかるーく「史実としては考えがたいわなぁ」くらいの批判が無難な気がしますw
2016-02-15 00:12:03まぁ、あきらかに怪しげな流派、会派でも批判する気もあまり無いですが、そういうのを信じろ、批判するな、と言われても「さすがに史料もなく信じたり疑問を持たないのは良心が咎めるので無理です」というのが個人的なスタンスです。
2016-02-15 00:14:49だから「武田家から合気術が黒田藩に伝わった」「技が秘匿され、ばらしたら消された」「歴代の直心影流の師範たちもこっそり習いに来ていた」「会津の秘密武術」とかいう話も「史実かどうか知りませんが、史料もなければ信じがたい」と言うしか。
2016-02-15 00:17:54仮託や伝説などの信憑性の低い伝承などもありますが、それらと悪意がある捏造は話が違うわけで ちゃんとした流派なら箔をつけなくても凄いと思うし、師を信じている弟子も可哀想なので嘘はやめて欲しいところです twitter.com/inuchochin/sta…
2016-02-15 00:18:23.@inuchochin まー伝承に対する疑問や指摘は、イコールその流派やそれを学んでる人の否定や批判ではない、という認識が共有できれば、軋轢は減るかなあは思いますが、この辺は個々人の対応の仕方の方がウェイト大きそうですね。
2016-02-15 00:18:23@k_hisane たまーに本当の門人かわかりませんが、変な人がいますから困ります。歴史の話をしているのに「そんなこと言ってもうちは強いぞ。勝負しろ!」とかw 勝負ってこの場合史料持ってきてどっちが妥当か検証するとかになるような…w
2016-02-15 00:20:14あと、厄介なのは「代々の口伝」みたいなネタで砂。なまじ史料がないので、「そう伝わってるんだからそうなんだ。うちの伝承が嘘だと言うのか!」みたいになりやすいですし、それを由緒ある家の人が言い出して、更に書籍化とかすると、おお、もう…。 twitter.com/inuchochin/sta…
2016-02-15 00:40:59@k_hisane @inuchochin 皆さんに完全同意ですが敢えて逆の事も書いておくと、文献資料が無いからといって口伝や伝承に価値が無いと見做すのもありがちな誤謬ですよね。元々口伝、体伝文化なわけだし、文献にしたってある時誰かが自分の経験を記した物が偶然残っただけですから。
2016-02-15 00:48:50@ttswordfish その辺は仰る通りですね。特に武術はその性質上、口伝や直接の稽古での教授に拠る部分が多い訳ですから、無価値どころか、むしろ重要であろうと。だからこそ、口伝や伝承が悪用の対象になりがちなのでしょうけど…。@inuchochin
2016-02-15 00:53:37@k_hisane @inuchochin ですね。今の時代は伝承事と歴史研究とそれぞれを分けつつ双方できたらいいですよね。 武術家の歴史的側面における振舞いで良くないのは、①新たな嘘、捏造。②無根拠な排他。③無根拠な自賛。④常識的歴史理解が乏しい。⑤学術性が無い。 辺りかと。
2016-02-15 01:13:32ある流派の史的研究と復元をするには、現在その流派を名乗ってる大流派の出版物や資料の批判的検証からやらないといけないと思う。しかし、全否定に近い内容になるしかないから逆風があるかもしれないし、極力客観的に、流派研究に必要な事としてやらんといかん気がする。
2016-02-15 12:55:422ちゃんねるやウェブ上で散見する、捏造批判を目的とした批判はあかん。目的は流派の研究なんだし。批判は手段でしかない。 と自戒しとかなきゃいかん(^^;;
2016-02-15 12:57:56