仮面ライダーBLACKから見る「自然の使者」仮面ライダー

Twitterで酒の勢いで呟いた仮面ライダーのメッセージについて、BLACKを例に挙げて纏めてみた。寛容な気持ちで読もうね
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HMTIS @hamutaisa

仮面ライダーと言えば「たなびくマフラーと赤い複眼」「敵と本質的には同じ力で戦う戦士」等数々の特徴を持つが、もう一つ大切なのが「大自然の使者」としての性質である。この大自然とは、自然そのものの事は勿論ながら、「時を経て失われていこうとしているもの」全般をも指すと考えても良いだろう。

2016-02-18 03:20:22
HMTIS @hamutaisa

初代の再解釈、回帰を目指した「仮面ライダーBlack」ではこの性質が顕著に見られる。分かり易いのはエンディングだろう。 緑なす大地、四季折々の花、白い砂浜、可憐な桜貝、コバルト色の海、そして人の心の温もり。 いっそあからさまなほど「今が過去になるにつれ失われる物」が歌われている。

2016-02-18 03:20:46

※Blackとあるが正しくは全部大文字。酔っていて精密動作が面倒だったのか、予測変換の候補をそのままぶっこんだんだと思います

HMTIS @hamutaisa

ゴルゴムの怪人は永い時を生きることが出来る。ゴルゴムに自ら協力する者達は自らもその力を欲し、半洗脳状態の若者達すら震え上がらせるおぞましい怪人を「様」付けで敬意をもって呼ぶ。いかに醜い姿になろうと、いかにその過程で誰かが傷付こうと彼等は命への欲に縋り付く。

2016-02-18 03:21:38
HMTIS @hamutaisa

Blackの序盤にはゴルゴムが食料危機に陥るエピソードがある。 彼等は自らの世界では賄いきれない食料事情を、人間の世界を侵略する事で解決しようとする。 前述と併せ、これは人自身が成してきた過ちである。 ゴルゴムは架空の組織ではなく、人の過去と未来の過ちの体現者なのでは無いだろうか

2016-02-18 03:22:06
HMTIS @hamutaisa

話が前後するが、彼等の王の決定は同等の能力の者同士の争いの末生き残った者を王となすものである。ただ争いの末の一元的な優劣で優れたものを決める、これも人の犯してきた過ちだ。

2016-02-18 03:22:26
HMTIS @hamutaisa

その象徴が最終決戦である。創世王はシャドームーンが破れるなりブラックを時期創世王と定める。視聴者でなくとも幾ら何でも無理のあると思わされる思考である。創世王の尽きかけた命には他の選択肢がなかったというのもあるだろう。だがその本質は、「優れた力を」という思考への思考停止である。

2016-02-18 03:23:03
HMTIS @hamutaisa

そして創世王の最期。 「人間の心に悪がある限り蘇る」これはゴルゴム自身に再興の土壌がある事だけを示す台詞ではない。人の心の悪は、「新しいゴルゴムを生み出し得る」事への確信でもあるのだ。 実際、長々語った通り、ゴルゴムの成してきた事はスケールを除けば人もすでに通って来た道だ。

2016-02-18 19:00:30

※この部分が抜けていたので追加しました

HMTIS @hamutaisa

続くRXでは、ゴルゴムに続く敵としてクライシス帝国が現れる。 「異次元の敵」という文字通り異次元の存在に思えるが、クライシスもまた「ゴルゴムを継ぐもの」に他ならない。 彼等の侵略の理由は、文明発達による自らの世界の荒廃を、他世界の侵略により解決を求めた事によるものである。

2016-02-18 03:23:52
HMTIS @hamutaisa

この荒廃の原因は前述の強引な開発にも起因するが、もう一つの理由が、クライシスの存在する異世界「怪魔界」と表裏一体と言うべき関係にある地球の汚染の煽りを受けたものであるとされている。ここで「地球の汚染」と言う明確なワードが出てくる。

2016-02-18 03:24:19
HMTIS @hamutaisa

そして駆け足だがクライシスの結末。それは何も邪悪な存在のみの世界では無かった怪魔界諸共の完全消滅である。 光太郎達の意思やクライシスの悪虐を加味しても、少なくとも表面的に言えば「争いの末の片方の破滅」と言う争いにおける最悪の決着である。 勧善懲悪では済まない業がそこにはある。

2016-02-18 03:24:39
HMTIS @hamutaisa

ゴルゴムが予言し、クライシスが体現した通り、驕りに失った物の果ての破滅は人間にもありうる未来である。彼等は、人の心の温もりと緑なす大地が失われた人間の未来からの警告者だったのでは無いだろうか。

2016-02-18 03:24:59